新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月1日 その2 COVID-19用ワクチン接種の遅れ

2021-04-01 16:24:55 | コラム
週刊文春に関連の記事が:

「またもや」と言うか何と言うか、週刊文春がワクチンの関連で菅内閣を批判するような記事を載せていた。私には何処までが真実かなどは解る訳はない。詳細に関心がある方はお買い求めの上ご一読下さい。

その記事の中では、私が「なるほど、そうだったか」と感じた所があった。それは以前に指摘した事だが「このファイザーからの実質的にも何にも輸入契約以外の何物でもない商行為を、まさか輸入の実務のような規制というか細かい詰めと手続きが必要な業務を、厚生労働省に担当させていたのではあるまいな」との懸念が将にそのものズバリだったという点だ。輸入は不慣れな人たちに易々とこなせる仕事ではないのだ。私は「(守秘義務等の問題があるかも知れないが)総合商社でも介在させて、輸入代行を委託する方が・・・」とは指摘してあったが。

ところが、「実際には厚生労働省が担当していたと、その記事にはあった。しかも担当者はさして権限がないファイザーの日本法人と交渉していて云々」とあったのだ。契約書も厳密な双務契約的な内容にはなっていなかったようだ。そこにEUの輸出制限という障害物が現れて、輸入が滞ったとの説明になっていた。不慣れなお役所が担当したのでは仕方がないとは思うが、何故我が国には幾らでもいる百戦錬磨の輸出入の専門家に助けを求めなかったのかと、この記事にある限りでは、本当に残念な事だと思った。

簡単に言えば、契約をする際には納期と遅延行為があった時には如何に対応させるかくらいは、明記しておくべきだっただろうし、この契約をすれば引取義務まで生じるくらいは常識なのだ。口頭なり書面なりで契約する事は簡単だが、国事行為であった以上、契約書には細かい点まで詰めて記載しておくべきだったのではなかったか。マスコミは契約書の公開を迫っても応じないと言っているのは、その辺りに不備があったのかと疑ってしまう。第一に、ファイザーは輸出業務に精通しているのだろうか。現時点では「納期遅れ」が発生しているように見えるが、罰則はないのか。

私は河野太郎大臣が色々と頑張っておられるようだが、契約書も公開できないようでは、恐らく思うようには事が運んでいないのだろうと感じていた。しかも、我々高齢者の接種は4月12日から開始と報道されているが、新宿区からは何のお知らせもない。そこで、先週中に区役所に電話で照会してみた。交換台で担当する部署が設置されたと、その番号を教えられた。担当者の答えは「何れ接種券を郵送するから、それを見てネットか電話で予約して来場願いたい」だった。「それでは、何時頃」と尋ねると答えはなかった。無理はないと思って、それ以上追及しなかった。

私は4月中は無理だろうと何の理屈もなく予想していたので、黙って待っているしかないと思っている。厚生労働省はそれでなくともやるべき事が多すぎて手一杯なのだろうから、そこに不慣れなアメリカとのワクチン輸入業務まで担当させられては、今日の状況になってしまったのは仕方がないと思う。責める気もない。もしも、誰かを責めるとすれば、厚生労働省に担当せよと命じた方になると思う。だが、この期に及んで責めるの責任の等と騒いでも手遅れだろう。それでもオリンピックを開催なさりたいのなら、余計に黙っている以外ないだろう。


不愉快にならない肩の凝らない話を

2021-04-01 10:58:35 | コラム
ドラフト1位の投手と打者を論評すれば:

「厚生労働省の官僚の23名もが深夜11時50分まで送別会の宴を張っていた」などと言う腐った話を、繰り返して報道されては情けなくもこの上なく腹立たしくさせられるので、少し異なった話題を採り上げようと思う。そこで、観客に入って頂いてリーグ戦を開始したプロ野球を語ってみよう。その前に厚労省問題に戻しておくが、私は田村憲久大臣のあのだらしないネクタイの結び方だけを以てしても「信用できない閣僚」との烙印を捺していた。すると、矢張り「『弱将の下に勇卒なし』とでも言いたいような失態を演じてしまった」とでも評しておこう。

阪神の佐藤輝明君:

先ずは、マスコミが必要以上に鳴り物を入れてしまった阪神の佐藤輝明君から。シーズン前の練習試合でホームランを沢山打ったと大騒ぎをしていたが、言うまでもない事で「あの時期に10本打とうと20本打とうと何の意味もない」ので、ピッチャーが本気で投げてくるリーグ戦ではどのように対応できるかには興味があった。テレビ局は読売に何か弱い尻でもあるのか、巨人軍様の練習試合しか見せてくれないので、今週になるまで佐藤君の実像が解らなかった。

広島戦で昨年度の新人王・森下暢仁との対戦を見る事が出来た。佐藤君の素質を十分に認識させてくれるほどのスウイングの速さは十分に認識できた。この点は将に張本勲が指摘した通りだったが、更に張本が「プロの投手が本気になってインサイド(「インコース」なんていう英語はない)と変化球で攻めて来るのを克服できないと」と指摘したのも将にその通りだった。森下は良い投手であり私もプロとしては現状でも「上の下の上」くらいに評価しているし、今後の精進次第では「上の中」までは上がってくると思っているので、佐藤君を2三振1安打だったかに捻ってしまった。

阪神は内野手登録の彼に何処を守らせるのかと思えば、右翼手だった。広い甲子園の外野を駆け回って尚且つインサイドを克服し、森下に高めのボール球を振らされて三振していたような欠陥を何時克服できるかが、彼にとっての課題になるだろう。だが、ものになる前に一度や二度は挫折を味合わねばなるまい。素材としては立派なものだった事は認識できた。それにマスコミの褒めすぎで慢心させられないよう気をつけてほしいものだ。

樂天の早川隆久君:
次は矢張り鳴り物を入れられた早稲田大学から樂天に入った早川隆久君で投手だ。ロッテとだったかの試合で先発し、6回を投げて無失点で勝利投手になった所を見た。良い投手だとは良く解った。もしも問題点があるとすれば、少し纏まりすぎている点だと思った。制球力もあるし、直球もそこそこのスピードが出るし、それほど高い水準にあるとは評価していない東京六大学では十分に通用していた変化球も投げていた。実は、早慶戦での登板を一度一寸見たが、プロがドラフトの1位に指名するとは見なかったのは、失礼だったかも知れない。

早川君の問題点は余り出来過ぎていて伸びしろが少ない気にさせられた点と、あれほど纏まっていてはプロ打者たちが馴れてくれば狙い球を定めてくるだろうから、その時にどうやって対応するかが課題ではないのか。大学とプロでは今や水準が違い過ぎるので、最近は大卒の投手では読売の菅野智之を除けば、何とか持ち堪えてアメリカまで行ったのは日本ハムで、同じ早稲田出身の有原くらいしか思い当たらない。それに私の持論では「早稲田大学の野球部からは大投手も大打者も出てこない」という先例もある。その壁を乗り越える努力が必要だろう。

余計なお節介をいえば、石井一久GM兼監督は早川君に速球投手で行くか、外していく投手の何れかを選択させるかを見極めてはいるだろうとは見ている。だが、何れを選択しても広島の森下君の域までに達する事が出来れば上々だろう。しかし、問題はパシフィックリーグの方がソフトバンクを始めとして凄い打者が多いので、その辺が案外に難関として早川君の前に立ち塞がるのではないか。