新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

近江高校が大阪桐蔭高校に逆転で勝った

2021-08-23 15:12:01 | コラム
トーナメントを勝ち抜く難しさを見た:

本日は一試合しか開催しない甲子園の野球の、近江高校対常に優勝候補の呼び声が高い大阪桐蔭高校の対戦を、3回までで後者が4対0とリードしたところまで見てから、激しく降っていた雨が折良く止んだので、定期的に診て頂いている掛かりつけのクリニックに向かった。大阪桐蔭高校の勢いを見ていれば、その優勢は揺るがないものだと思うべきだろうが、私はこれまでに何度か見た近江高校の力には侮りがたいものがあると評価していたので、「ひょっとすると」とは感じたが「まさか、そんなことが」と否定して出掛けたのだった。

体調には異常がなかったが、先週の金曜日と土曜日の強行日程の為にやや心身共に過労気味だったので、先生にお願いして何時ものビタミン注射をして頂いて「これで良し」と意気揚々と帰宅した。そこで、何気なく甲子園の野球にチャンネルを合わせると、何と近江高校の生徒たちがホームプレートのところに整列して校歌を歌っている画が出てきた。これは先日のことで、9回裏で横浜高校は負けたと見切って我慢していた手洗いに立ち、戻って見たら聞き慣れた横浜高校の「商港横浜」と歌う校歌が聞こえてきて、大袈裟に言えば仰天したのと同じ光景だった。

勝ち抜きのトーナメント制の試合では全員のその日の調子が上手く噛み合わないと、俗に言う「実力を発揮できずに」という状態が出現することが屡々あるものだ。私は近江高校の力を上記のようにある程度の評価はしていたが、まさか0対4の劣勢をひっくり返すとまでは読み切れなかった。追い越すまでの経過をビデオテープでもう一度では見たが、4点も取られた先発投手が立ち直って、救援投手と共に大阪桐蔭を3回以後ゼロに押さえ込んだところは見られなかったのは残念だった。

近江高校がリーグ戦形式で大阪桐蔭高校と10回勝負をしたら何回勝てるかは予測しようがない。だが、甲子園で出会ったたった一度の勝負で勝った近江高校の方が実力があったということになると思う。ここには勿論「勝負に番狂わせなどない。強い方が勝つのだ」という往年の湘南高校蹴球部の岩渕監督さんの至言が当てはなると思うし、故野村克也氏が言い続けた「勝ちに不思議あり、負けに不思議なし」であって、負けた大阪桐蔭が弱かったと決めつけて良いだろう。

終わりに、記憶を頼った上でWikipediaで確認したが「近江高校は往年の近江絹糸(現オーミケンシ)が設立した学校」だった。何となく記憶していた夏川嘉久次氏は初代理事長だった。そのアパレル部門の別会社である「ミカレデイー」の売店が、銀座一丁目の高速道路の下にあったと記憶している。近頃はついつい本筋から離れた回顧談になりがちなのは、やや残念な気もするのだが。


何とも好ましくない流れではないか

2021-08-23 07:56:35 | コラム
横浜市長選挙で山中竹春氏が勝ってしまった:

「勝ってしまった」とは言ったが、予感通りの流れだったとしか思えないのが哀しい。マスメディアは早速菅首相(自民党総裁)の在り方を云々し始めた。ANNの世論調査(選挙前に実施したと思うが)では、菅内閣支持率が25%に低下したと嬉しそうに報じて見せていた。低下した理由では「コロナ対策が不十分だ」との声が圧倒的だったと言う。ならばお尋ねしたいが「枝野幸男に任せたら、COVID-19を抑えきれるとでも考えているのか」と。

私は菅内閣が出来たときに「誰がやっても上手く行かないだろうこの時期に、善くぞ出てこられた」と言ったが、事COVID-19だけを捉えて全世界を見渡しても、完全に制圧できた指導者は極々希である。先進国の中で最も感染者も死亡者も少ない我が国の現実を見損なって、野党とマスコミの連合軍の為にする逆宣伝に引っかけられてしまった有権者が多かったようなのは、残念なことだったと思う。だが、小此木八郎という候補者が最善の選択であったかどうかは疑問だと、私は彼が出馬を表明したときに「閃き」が来ていた。

だが、小此木氏の落選はマスコミが競って指摘するように、菅首相とその内閣にとっては極めて好ましからざる結果だと思う。私はこの横浜市長選挙の前に「恐らく、菅内閣が何時解散総選挙に出て行っても、辛うじて半数を確保できる程度の結果に終わり、少なくとも現状よりも30~40ほど議席を減らすだろうと見ている」と述べてあった。そこに「この小此木氏の落選という悪材料が重なったのでは・・・」なのである。

私の菅義偉内閣総理大臣の評価は何度か述べてあるが、如何にも地味過ぎるために、幾ら一所懸命に仕事をされても、一般大衆に訴える力が出てこないと見ている。「自己PR」という間抜けが表現があるが、菅義偉氏は何をやっても遍く人心に訴えて出る事をされないので、有権者の目には「何をしているのだろうか、この総理大臣は」としか映らないのではないだろうか。それに、私流に見れば「余りにも服装が垢抜けしていないので、確固たる自信を持った指導者らしくない」と見えるのではないか。その点は、麻生太郎氏の贅を尽くした服装と比較すれば解ること。

事の序でにもう一つ回顧しておけば、私は菅首相が就任された直後に「彼はロールシャッハ・テストで最も簡単に見えてくる図形しか読めない型の人物ではないのか」と批評した。それは「携帯電話料金の引き下げ」や「デイジタル化の促進」という類いの、どちらかと言えば国家百年の大計画ではないような地味ではあるが必要な政策を掲げられた点を指して言ったのだった。

事COVID-19の制圧策についても、ワクチン接種率の推進を掲げられ、ある程度以上順調に進んでいたのだが、その成果を誇示させるような「どうだ、やったぞ」というような宣伝広報活動を控えられてしまった。マスメディアは何が何でもファイザー等からのワクチン入手の不手際ばかりを取り上げて菅非難に徹していた。これに対しても不思議なほど逆襲は控えておられた。

過ぎたことを悔やんでも仕方がないと思う。ここから先は「如何にして図に乗って攻めてくるだろう立憲民主党及び他の野党とマスコミの連合軍の勢いに対応するか」に懸かってくるように思えてならない。菅内閣の眼前にある最重要課題は「デルタ株の感染拡大を防止する手立て」ではないか。その時に「知事会が希望する都市封鎖とは具体的に何を指しているかが解らないので」などとほざいていた田村憲久厚労大臣などを放置していてはならないと思うのだ。

終わりに大学教授を知事に選んだ神奈川県で起きた何ともやるせない出来事を振り返ってみよう。何年前だったかなどはどうでも良いことで、神奈川県民は革新勢力が推す長洲一二氏を横浜国立大学の教授(学長だったか?)を知事に選んだ。長洲知事は「県下の進学校に集う生徒が偏ってはならない」と力説して学区制を導入した。その結果で、我が母校の湘南は優秀な子供たちの最大の供給源だった鎌倉・逗子・葉山から切り離されてしまった。簡単に言えば、その結果で見るも無惨に凋落し、学区制廃止後でも往年の勢いを取り戻せていない。

私は山中竹春氏が意外にも横浜私立大学の医学部教授だったにも拘わらず、早稲田大学政治経済学部のご出身である程度のWikipediaの知識しかなかった。何が言いたいのかと言えば、革新派(立憲民主党がそうであるのか否かは知らない)が推した大学の教授が首長になられたらどうなるかに注目したいのだ。山中竹春氏は「コロナ対策を充実させる」と言っておられたが、一市長が左右できるような命題なのだろうか。