新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

自由民主党に対する疑問

2024-04-17 07:31:51 | コラム
自由民主党に政権を任せておいて良いのだろうか:

僅か3日間だったがBSテレビが入らないという予想も出来なかった場所にいたので、昨16日夜には久しぶり(は大袈裟かな)にBSを見ていた。その中で最も気になったのがPrime Newsに登場した自民党の鈴木馨祐だった。「気になった」と表現したのでは穏やかすぎるかも知れない程、彼は質問にはまともに答えることなく、終始一貫逃げまくっていた。

彼は両隣の高井康行弁護士と山井和則に未だに自民党独自の改正案が出てこないことを激しく責め立てられても、不愉快になる程言葉巧みに(だと、ご当人は思っておられるのだろうが)「何故未だ出来ていないのか」を語っていた。よく聞いていなくても解る程の屁理屈の羅列である事は明らかだった。特に高井弁護士は「元検事として言えば、言わば自民党は被告である。被告が意見陳述も出来ないとは・・・」と実に手厳しかった。

鈴木馨祐が言を左右にしていたことや、公明党案を尊重するという逃げ口上の真意は解らないでもないが、この期に及んで未だあのようなことしか言えない程党内が纏まっていないようでは、政権与党として体を為していないと呆れるしかなかった。鈴木馨祐の経歴はと見れば素晴らしい学歴に加えて大蔵省出身とあっては、あれ程の詭弁を弄する能力を備えているのも尤もかと納得した。

収支報告書不記載問題が結局は「裏金問題」との呼称に変わり、その後の岸田総理/総裁の処分は不手際と看做され、党内にも清和会を始めとする不満分子を増殖させてしまった状態としか見えない。また、岸田総理の安倍派に対する峻烈な処分については「『安倍派憎し』の姿勢が徹底的に現れていて、もしかすると党の分裂も視野に」との解説すら聞いた気がする。

何度も指摘してきたことは「国の内外の緊迫した情勢を横目に見て、この期に及んでも内輪揉めとその対応に憂き身をやつしていて良いのか」なのである。昨夜も山井から「何故、不記載(裏金)の事態が生じたのかの解明も出来ていないままに処分をしてしまった自民党に、改正案を提示する資格があるのか」との疑問まで出されていた。この事態は「総理/総裁が党内を纏め切れていない事の現れ」になるのだ。

だが、岸田総理は一向に顔色も変えずに「国民の政治に対する信頼の回復に努める」の一点張りである。田崎史郎氏は「総理は自分にしか出来ない程立派にやっているのだ」と全く揺らいでいないと語っていた。しかしながら、現実は政治資金規正法の改正案すら纏め切れていないようだ。

私にはこの改正は焦眉の急であると見えるが、現今の国内外の緊迫した情勢下にあっては、それほど優先度が高いとも思えないのだ。だが、野党としては絶好の攻め手になっているのだと見ているし、テレビ局として取り上げたい話題なのだろう。鈴木馨祐はその辺りを読み切って煮えたのか煮えていないのかが不明な論争を続けたのだと、善意で解釈した。

ではあっても、このような姿勢を続けていては「国民の信頼の回復」には到底至らないのだと、岸田総理はお分かりなのだろうか、この体たらくの自由民主党に任せていて良いのだろうか、他の選択肢があるのだろうかと、大いに気になった昨夜のBSテレビだった。