新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月23日 その3 知らなかった私が悪いのか

2024-04-23 13:39:44 | コラム
河野太郎さん、そんな事仰ってましたか?

本日は3月12日以来のことで、国立国際医療研究センター病院に出向いた。再来受付表には「マイナ保険証の方はカウンターに」と記載されていたので、深い考えも無しにマイナンバーカード兼後期高齢者保険証(なのかな)を提示した。そこには市中のクリニック等では見かけなかった機器が備え付けられていた。当方は迂闊にもIDとPWを書き留めたメモをなくしていたので、顔認証を選択した。

そこまでは良かったのだが、そこから先に色々と同意するとか何のという選択肢が待っていた。そこは係の女性に指導して貰って無事に切り抜けられた。そこから先に意外なことを宣告された。それは「次回来院の時にはこれと同じ手続きをして確認すること」だった。来る10月で廃止される保険証では、その確認は6ヶ月に一度で良いと聞かされていた。来月の2日には別の科で診察の予約があるので、またこの手続きをしろという意味だ。

「はてな」と思ったことは、河野太郎さんは頑強に紙の保険証の廃止を唱えられ、つい先頃には厚労大臣だったかも「この規定方針は変更しない」と宣告された。だが、毎回通院の際に機械にかけろという話は「聞いてないよ」状態だと思う。係の女性にも訊いてみたが、言うなれば「取り付く島もない」状態で引き下がった。

次には調剤薬局で馴染みの薬剤師さんに尋ねてみた。答えは「薬局にも来る度に確認をお願いするように指示が来て、機器も顔認証が可能な物にしました」だった。彼も言うには「かえって患者さんには手間が増えたことになったのは間違いないでしょう」と、マイナンバーカードにすると確認の手続きが煩雑になったと確認して貰えた。

果たして「こうして欲しい」という発表が河野担当大臣か武見厚労相からあったのだろうか。少なくとも当方には寝耳に水だった。毎回確認するのは何処の何方にとって有利(「メリット」は言葉の誤用)になるのだろうか。何がどうのか知る由もないが、何れは「マイナ保険証をスマートフォンに内蔵せよ」とでも大臣さんが宣言されるのではないかと怖れている。

政府は既に「国民皆スマートフォン条例」でも交付されたのだろうか。「聞いてなかったよ」と不満を言う当方が注意不足だったと反省すべき事柄なのだったのか。少なくとも、私は河野太郎さんには次期総理候補に立って貰いたくないと思った半日だった。

何方か、この手続きを「承知していた」とお知らせ下されば幸甚に存じます。


4月23日 その2 訂正版(参考資料を追加)

2024-04-23 07:34:39 | コラム
2022年の世界175ヶ国の紙の消費量は1.2%のマイナス成長だった:

この度アメリカの紙パルプ・林産物産業界の専門調査機関RISIが「アニュアル・レビュー」の23年度版を公表した。それによれば、2022年の紙・板紙需給では消費が対前年比△1.2%の4億2,383万トン、生産は△1.0%の4億1,990万トンとなっている。因みに、ここに掲げられた世界175ヶ国の中の生産量と消費量の上位5ヶ国は中国、アメリカ、日本、ドイツ、インドだったが、ドイツは消費量ではインドよりも下位の5位になっていた。

当方がこの統計で常に関心を持って見ているのが「各国の人口1人当たりの名目消費量」なのである。嘗ては、この消費量の大小がその国の文化と文明の発展のバロメーターだと言われていたのだ。だが、現在のように中国がアメリカを抜いて世界最大の生産国にのし上がってしまったのであれば、1人当たりの消費量がバロメーターであり続けられるのかに疑問を感じていたからだ。

何故そう見ているかと言えば、中国は世界最大の生産国でありながら、未だ嘗て人口1人当たりの消費量の上位30ヶ国に登場したことがなかったからだ。この点では中国が米国に次いで世界第2の経済大国の地位に昇ってきたとは言え、1人当たりのGDPでは上位には登場していない事に似ているのだ。即ち、嘗てのバロメーターを当て嵌めれば、14億の人口が生産量を押し上げただけで、発展の度合いは未だしの感が拭いきれないのである。

そこで、RISIが掲載した1人当たりの名目消費量を10位まで下記に引用してみる。

1位 スロヴェニア   266.8kg △0.1%
2位 ベルギー    236.5kg △14.7%
3位 オーストラリア 219.0kg △9.4%
4位 ドイツ     206.3kg △14.0%
5位 UAE      198.2kg +13.6%
6位 アメリカ    197.1kg △3.2%
7位 韓国      196.1kg △4.2%
8位 日本      183.6kg △1.1%
9位 イタリア    174.2kg +3.3%
10位 ポーランド   170.3kg △7.9%

因みに、中国の消費量は83.9kgとあり、対前年比で初めて3.2%のマイナス成長を示していたのは、意外と言えば意外だった。この計算に使われた人口は14億1,054万人だった。なお、175国の平均値は53.6kgで△2.3%だったので、中国はそれなりの発展を遂げていたことは示されていた。

感覚的には対前年比でマイナスを記録した国では、DXと言うのかディジタル化なのか、あるいはICT化が進捗したのだろうと思われるが、多くの分野で紙を使う需要の減少と、使用を避けている傾向が顕著なのかと、今更ながら痛感させられている。

参考資料: 紙業タイムス社刊 FUTURE誌 24年5月6日号


紙の消費量は一国の文化/文明のバロメーターなのか

2024-04-23 07:16:48 | コラム
2022年の世界175ヶ国の紙の消費量は1.2%のマイナス成長だった:

この度アメリカの紙パルプ・林産物産業界の専門調査機関RISIが「アニュアル・レビュー」の23年度版を公表した。それによれば、2022年の紙・板紙需給では消費が対前年比△1.2%の4億2,383万トン、生産は△1.0%の4億1,990万トンとなっている。因みに、ここに掲げられた世界175ヶ国の中の生産量と消費量の上位5ヶ国は中国、アメリカ、日本、ドイツ、インドだったが、ドイツは消費量ではインドよりも下位の5位になっていた。

当方がこの統計で常に関心を持って見ているのが「各国の人口1人当たりの名目消費量」なのである。嘗ては、この消費量の大小がその国の文化と文明の発展のバロメーターだと言われていたのだ。だが、現在のように中国がアメリカを抜いて世界最大の生産国にのし上がってしまったのであれば、1人当たりの消費量がバロメーターであり続けられるのかに疑問を感じていたからだ。

何故そう見ているかと言えば、中国は世界最大の生産国でありながら、未だ嘗て人口1人当たりの消費量の上位30ヶ国に登場したことがなかったからだ。この点では中国が米国に次いで世界第2の経済大国の地位に昇ってきたとは言え、1人当たりのGDPでは上位には登場していない事に似ているのだ。即ち、嘗てのバロメーターを当て嵌めれば、14億の人口が生産量を押し上げただけで、発展の度合いは未だしの感が拭いきれないのである。

そこで、RISIが掲載した1人当たりの名目消費量を10位まで下記に引用してみる。

1位 スロヴェニア 266.8kg △0.1%
2位 ベルギー    236.5kg △14.7%
3位 オーストラリア 219.0kg △9.4%
4位 ドイツ     206.3kg △14.0%
5位 UAE      198.2kg +13.6%
6位 アメリカ    197.1kg △3.2%
7位 韓国      196.1kg △4.2%
8位 日本      183.6kg △1.1%
9位 イタリア    174.2kg +3.3%
10位 ポーランド   170.3kg △7.9%

因みに、中国の消費量は83.9kgとあり、対前年比で初めて3.2%のマイナス成長を示していたのは、意外と言えば意外だった。この計算に使われた人口は14億1,054万人だった。なお、175国の平均値は53.6kgで△2.3%だったので、中国はそれなりの発展を遂げていたことは示されていた。

感覚的には対前年比でマイナスを記録した国では、DXと言うのかディジタル化なのか、あるいはICT化が進捗したのだろうと思われるが、多くの分野で紙を使う需要の減少と、使用を避けている傾向が顕著なのかと、今更ながら痛感させられている。