新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

U-23のサッカー代表がパリオリンピック出場権を獲得

2024-04-30 13:45:34 | コラム
準決勝戦で見事にイラクを2:0で破った:

鮮やかに2点を取って勝ち上がった。今朝は4時過ぎに起きたので、後半の途中からしか見ていなかった。だが、イラクの必死の攻めを何とか抑えきって勝ってくれた。2得点は前半のことだったので録画で見ただけだったが、私が最も好む鮮やかなディフェンスの裏を取ったパスを、キャプテンマークを巻いた藤田が出してくれたのには素直に「素晴らしいゲームメーカーだし、フィードだ」と感激していた。

藤田は特に良く前が見えていたようで、1点目の細谷が受けてディフェンスを鮮やかで巧みなフェイントで躱して決めた時の深めの縦パスには、綺麗にバックスピンがかかっていて、抜け出した細谷がトラッピングしやすいように配慮されていた。2点目もペナルティエリアのすぐ前で左サイドから来たパスを軽くサイドキックでディフェンスの間を抜く綺麗なパスを出して、GKと1対1となった荒木が落ち着いて右隅に流し込んだのだった。

このティームはシーズン中でもあり、海外組を招集できず主にJリーグの若手を23名集めて出場せざるを得なかったので、苦しい試合が続いていると報じられていた。今回初めて後半から見たのだが、非常に積極的なサッカーをやっていて、A代表の宿痾である「後ろから横さらに横と責任逃れをする消極的なパス回しの姿勢がかけらも見えなかったのが非常に良かった」と思う。

「何としても勝って出場権を取ってみせる」との意気込みがひしひしと感じられた。A代表に「勝ってやろう」という直向きさが見えないという訳ではないが、彼等は海外でも通用する技術があり、外国選手との試合に慣れてしまった所為か、ついつい安全策を採るのだろうと善意で仮借している。だが、私には見苦しいサッカーとしか見えない。彼等の多くはあそこまで到達する前の直向きさを忘れたのではないのかな。

ところで、ここから手前味噌的な要素も含めて、あのキャプテン藤田を褒めておきたい。後半だけの印象では「彼はゲームの組み立てに専念して、前で動いている者たちが取りやすくて、得点にチャンスになるようなパスを出すことを心掛け、見事にティームを引っ張っていた」と評価したいのだ。サッカーには「組み立て役」と「シュートを決める役」が揃っている必要があり、藤田は立派にゲームメーカーの役を果たしていたのが好ましかった。

何故、藤田を(滅多に褒めない私が)褒めるのかと言えば、私は1974年頃から6年弱だったか在籍していた藤沢市の「四十雀クラブ」では通算で2点しか取っていなかったことが示すように「ゲームメーカーの役」を楽しんでいたのだった。シュートを決めることは勿論サッカーの華であり、快感でもある。初めのうちはゴールゲッターも狙っていたが、40歳も過ぎては「自分はその任にあらず」と直ぐに解って方向転換を図った次第。

即ち、相手のディフェンスの裏を取るとか、パスがくるのを期待してフリーになって待っているFWにチャンとパスを送って得点になった時、自分でキープして上がって行って息が合う仲間とパス交換をしてチャンスの形を作っていくことからも、十分なサッカーの醍醐味と快感を味わえるのだ。

最も気分が良かったと未だに記憶に残っているのは、学生時代にアイスホッケーをやっておられたと聞いた我が四十雀の優れたシュート感覚を備えたポイントゲッターに「これ以上ない」というパスを送り、鮮やかなシュートが決まって時のこと。彼は戻ってこられて、私に「良いパスを有り難う」と握手を求められたのだった。

長々と回顧談を述べてきた訳はといえば、藤田君はキャプテンという重責に加えて、ゲームメーカーの役を果たせて試合に勝ったのでは、さぞかし楽しかっただろうし、気分爽快だっただろうと察する次第だ。

この直向きなサッカーをやって見せてくれた23人は、オリンピックには18名しか出場できず、しかもオーバーエイジが3名も加わるとあっては、一体何名がパリまで行けるのか不明だ。個人的には「あそこまでやって見せてくれた全員を行かせてやれれば良いのだが」と思ってしまう。「君たちは立派だった」と褒めて終わる。

私が嫌う如何にも英語風のカタカナ語の造語:

2024-04-30 07:53:47 | コラム
カタカナ語排斥論者が纏めてみたカタカナ語の造語集:

一見英語風のカタカナ語には造語が圧倒的に多い:
本稿は2014年6月12日に発表した造語集に、新たに「パワーハラスメント」や「自動車用語」等を書き加えたものである。表現も多少訂正してある。

マスコミや誰でも一般の方々が気安く使っておられるカタカナ語の大部分は何処かの誰かが造り出した言葉であり、本当の英語とは違っていると認識されて誤りではないと思っている。そういう次第だから、外国人と英語で会話などをされる機会に、英語だと思って使わないように、十分な注意が必要なのである。

 中には実に上手く出来ていて、さも英語であるかのように偽装した造語もあるのも困ったこと。そう言う類いの怪しからん造語を発見するのも、カタカナ語排斥論者である私の密かな楽しみなのである。

 造語:
*パワーハラスメント(パワハラ) workplace bullying他、
解説)この表現はまがう方なき造語なのである。Wikipediaには「パワーハラスメントとは、2001年にクオレ・シー・キューブ社の岡田康子代表取締役によって提唱された和製英語である。セクハラ以外にも職場にはハラスメントがあると考えた岡田氏らは、2001年12月より定期的に一般の労働者から相談を受け付け、その結果を調査・研究し、2003年に「パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」と初定義した[11]。「パワーハラスメント」は日本独特の用語であり、英語では職場で繰り返される不快な行為を「Harassment」「Workplace Bullying」などと捉えられることが多い。」とある。

少しでも正常に英語を理解できていれば、power harassmentでは意味を為していないことは解るはず。まして「パワハラ」などと略語まで作ってしまう無神経さには誇張すれば「言葉を失う」のだ。

*フロントガラス  windshield、
解説)如何にもそれらしく作り上げられた自動車用語。英語は「風の盾または防御」となっていて意味を為している。このように自動車の用語には上手く作られた造語が多いのが特徴である。

*バックミラー  rearview mirror、
解説)「後ろを見らー」となっているところが凄いと思わせる造語。ここでは「後ろ」はrearという単語になる。

*ハンドル  steering wheel、
解説)「ハンドル」とした気持ちは理解できる。即ち、これは「取っ手」か「柄」の意味があるのだから。だが、自動車の場合はsteering wheelなのだ。余談だが、アメリカ人が初めて日本車を見て“The steering wheel is on the wrong side.”と叫んだのだった。彼等は「左ハンドルが自動車のあるべき形」と認識しているようだ。

*フリーサイズ      one size fits all、
 解説)これなどは傑作の一つに入れて良いと思う。「フリー」は確かに「自由に」の意味もあるが、英語では"admission free" のように入場無料の意味にも使われる。この例のように、どの大きさにも合わせられるという意味で使う発想は素晴らしいと思う。これでは「無料のサイズ」となるのに「誰にも合うサイズ」として通用しているのも凄い。なお、「フリー」は以下に続いて取り上げるように、割合にフリーに使われているようだ。

*フリーライター   freelance writer、
解説)これも単なる一例。上記のようにフリーランスとするべきだったが、freeだけが残ってしまったと解釈している。思うに”lance”という単語が難しかったので、つい省いたのだろう?フリーアナウンサーも同類。まだまだ他にもあると思う。

*フリーダイヤル toll free dial、
解説)何処かのテレビ通販のCMが聞こえて来そうだ。ここでは "toll" と言う見慣れない言葉が面倒だと思ったのか「省く」ことにしてしまったのだろうと解釈している。因みに、日本では "0120" だが、アメリカでは ”1+800” である。これを覚えていても案外アメリカでは使うチャンスは少なかった。私は22年間に2回ほど使ったかな?

*フリーマーケット flea market、
解説)これも傑作かと思う。本来は”free”=「自由」の意味ではなかったのである。このスペルは "flea” であって蚤のこと。この由来は「のみの市」だったらしい。"r" ではなく "l"(エル)なのに、カタカナ表記にすれば発音が「フリー」になるので、何となくfree なmarketのような感覚で捉えていないか?

*フリーバッテイング   batting practice、
 解説)これはオマケである。野球用語はカタカナ語の宝庫であり余りにも多いので採り上げる気はなかったが、例外的に一つだけ入れておく。自由に打って良いのか無料で打って良いのか知らないが、自由な発想で作り出されたものと感心している。

野球用語(カタカナ表記のもの)で、本当の英語と連動しているものは数えるほどしかない。高校野球の中継でも、アナウンサー諸氏は何ら躊躇うことなく「速球」または「直球」を「ストレート」などと声高らかに言っているが、あれは歴とした日本語である。英語では”Fast ball”である。大体からして「投球」は「球」ではないのだから、アメリカ人は”pitch”と言う。“Here comes the pitch.” のように。なお、deliveryも使われることがある。

因みにfreeとは「誰にも統制されていない、または権威の下にはいない」という意味なのだが。

*オープンカー  convertible or soft top、
解説)見た目で決めたか?コンバーティブルはカタカナ表記しにくいし、発音も困難と思ったのか。言葉の誤用に入れても良いかも知れない。

*ボディーチェック  body search、またはsecurity check、
解説)確かに身体をチェックするのだが、searchの代わりに「チェック」を使ったのは単語帳的知識の適用のような気がする。最近は身体だけではなくベルトや靴までチェックされている時代にはそぐわない造語だ。なお、"security" の発音は断じて「セキュリティ」ではなく「セキュアラテイー」が英語に近い表記。辞書を引いて発音記号を見よ。言いたくないが、bodyの発音は「バディ」だと思うが。

*プライベートブランド  private label、
解説)”private”という言葉はその本当の意味を知らずに勝手に使われていることが多い。寧ろ誤用と言った方が正確かも知れない。だが、ここに挙げた例などは明らかにbrandの意味までをはき違えていると思う。英語では "label" なのだ。一般的に通用している略語の "PB" ではなく"private label“即ち”PL" とせねばならないのが、これだとProduct liability=「製造物責任」と混同されないような配慮があったのか?まさか。

マスコミ用語では“private”=「プライヴェート」を「私生活」の意味で使っている。彼らが外来語を使って格好良く見せようとするのだろうが、privateにはそんな意味はない。「私」に当たる言葉は"personal" であって "private" ではない。どうしても「私生活」と言いたければ”personal affair or life”辺りだろうよ。

 なお、”privacy”は”Webster”によれば "the condition of being apart from company or observation" とされている。即ち、「プライバシー」=「私生活」のことではない。これは造語であり、英単語の誤用であると知るべきなのだ。

*ピットイン  pit stop、
解説)このように "in"と"out"、"up"と "down" を恣意的に動詞のように使っている造語が多いのもカタカナ語の特徴であると思うが、私は好ましくないと断じる。野球のホームランが「スタンド・イン」し、走者が「ホーム・イン」するのも困る。「イメージアップ」も「イメージダウン」もその例になると思う。「ゴールイン」即ち“finish or reach the goal or break the tape”もこの範疇に入る。

*ホーム・イン  score a run、
“in”や“out”、“up”や“down”を動詞のように使ってしまうのがカタカナ語の特徴。以前にも解説したことがあったが、inとは「~の中に」という位置を示す前置詞なのだ。「本塁に入る」などという意味も使い方もない。

そうかと思えば、野球用語には「インコース」などと言う物凄いのまである。これを無理矢理に解釈すれば「コースの中」にしかなりようがない。「打者の近め」とはこじつけ以外の何物でもない。アメリカのアナウンサーたちはinsideとoutsideを使っているのを聞いた。残念なことに、これらは大手を振って日本国内だけで通用する野球用語なのである。実は、野球用語も自動車同様に、造語の宝庫なのだ。

*メインバンク  main financing bank、
解説)昔は「主力銀行」と言っていなかったか?これなどは遍く用いられていて如何にも英語らしい。だが、そうではないので要注意だ。アメリカにはこういう観念というかシステムがないと聞いた。であるから、ここに掲げたものは所謂「意訳」である。これは、本来は”The main bank”とすべきなのだが、アメリカのビジネスパーソンに「メインバンクと聞いたら何を思うか」と尋ねたら 「中央銀行=日銀」か、アメリカの "FRB" のような意味に取った。面白いが困った現象ではないか?

*スケールメリット  advantage or scale of economy、
 解説)これも良く出来ていると思わせてくれる造語。良く「単語」を知った人が単語を並べた結果で出来たものではないかと考えている。「メリット」をここに持ってくる知識があれば、何とか意訳ができたはずだと思う。” merit” とは何か褒められ、賞を貰え、崇拝されることを指すと思う。