新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月9日 その2 国語教育の問題

2020-12-09 16:37:23 | コラム
我が国の国語教育に問題はないのか:

渡部亮次郎氏主宰のメールマガジン「頂門の一針」に鈴木様から私宛のNHKのアナウンサーが国語での現在と過去を誤ってい言葉遣いについて問い合わせがあったので、学者でも何でもない私だが、以下のように答えてみたので、ご参考までに掲載する次第。

*国語教育の問題:
今日まで私は繰り返して「我が国で一般的に英語力水準が上がってこないで、東南アジアの諸国と比較しても低水準にあるのは、ひとえに我が国の外国語教育、中でも英語の教育の程度が極めて宜しくないからだ」と論じてきました。だが、国語教育の問題点を採り上げては来ませんでしたが、これも英語ほどではないにしても、徐々に劣化してきたのではないかと憂いております。

鈴木様ご指摘のNHKのアナウンサーの現在と過去を取り違えている現象も、その劣化した国語教育の表れではないのかとは考えます。しかし、次に述べますように、これがアナウンサーの国語力の問題かどうかには疑問があります。

*放送の原稿を書くのは誰だ:
私の12年間に及ぶSBSラジオでのコメンテーターの経験から申し上げれば、アナウンサー乃至はキャスターたちは、与えられた原稿を読むのが仕事です。ニュースの場合などは通信社から配信された原稿をそのまま読みます。即ち、そのNHKラジオのアナウンサーはデイレクターなり誰なりが書いた原稿をそのまま読んでいる確率は極めて高いと思います。

そうであれば、誤りを正せと抗議されても、デイレクター乃至は原稿を書いた者は聞き入れないかと思います。因みに、私は自分の放送の原稿はキャスターが読む箇所も含めて、全て自分で書いておりました。

*Atok(ワープロソフト)の問題:
鈴木様にもご経験があるかも知れませんが、これでは文法の誤りは指摘してくれます。例えば「誰それさんにお会いする」と入れると「誰それさんにお目にかかる」というようにしたらと提案されます。故に原稿を書いた人は誤りに気が付くはずです。

これは敬語の使い方の誤りで、会うのは自分ですから、自分に敬語である『お』を付けるのは誤りであると、親しくしている大学教授で国文学者のKS氏が指摘しておられます。

このような次第ですから、放送原稿を書いた人が不注意であったか,アナウンサーの国語力に問題があったかの何れかとも考えられます。何分にも、こういう問題は私の守備範囲内にはない事柄ですから、もしもご希望があれば、KS教授に尋ねてみます。


コメントを投稿