新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

小池百合子東京都知事論

2020-04-25 08:21:36 | コラム
毀誉褒貶相半ばするという辺りか:

本25日朝もテレビでは昨日の記者会見のビデオだと思うが「ステイ・ホーム」で「セーブ・ライフ」を先に言ってから「外出をしないで、命を守りましょう」と言っていた。順番が逆で鼻につくし、カタカナ語に言う見え透いた「スタンドプレイ」である。尾身茂氏の真似をして「オーバーシュート」などと英語の言葉を平然として誤用するくらいだから、私は小池さんは正しく英語を理解してはおられないと断定している。だが、英語を乱用するからと言って、その業績を正当に評価しなければ「フェアー」ではないとなってしまう。

私は正直に言って、小池東京都知事の新型コロナウイルスの感染が本格化して以来の素早い(安倍内閣を出し抜いた感が濃厚な)対策の打ち出し方を「素晴らしい」と評価すべきか、来たるべき7月の選挙を十二分に意識した「スタンドプレイ」と見るかは、意見が分かれると思っている。評価されるとしたら「政府の危機対応能力が不慣れで不十分であり、且つ後手・後手の継ぎ足し方式でしかない為に、小池都知事の動きが如何にも敏捷で時宜を得ていると認められるのだ」と思っている。

小池都知事が打ち出した対策は速さが売りであって、その内容には特段の斬新さがない事が多い。だが、安倍内閣が西村康稔大臣を使って打ち出してきた対応策を小池都知事を評価する側から見れば、東京都の対策のカーボンコピーみたいなものだと言われそうなほど当たり前で「良くそこまで考えて下さいました」と感謝したいようなものがなかった。それだけに、小池都知事の動きが目立ったし、新型コロナウイルス対策の基準の設定のようにすらなってしまった感が濃厚なのだ。私は出し抜かれてばかりいる西村康稔大臣の小池都知事に対する管理能力不足の問題だと思っている。

ここで強調しておきたいことは、先日引用した1953年に経験したアルバイトで、アメリから来たイタリア系アメリカ人の真珠の買い付けに商人が言った“Speedy is the essence”が小池都知事の動きにも現れていると思っている。小池都知事の対応策も決して「そこまで幅広く範囲を広げて、厳しく規制するか」という類いではなく、言うなれば安倍内閣式の小出し戦術なのだが、「先んずれば人を制す」の典型的な例になっていると思う。それほど政府の対策が相対的に鈍足であるという意味だ。10万円の一律給付にしても、その不手際が小池都知事のスピード感の前に霞んだと思っている。

私はテレビ局がそもそも如何なる方針の下に連日のように小池都知事の記者会見をさも重大事のように中継するのか推察しようもないが、あれではトランプ大統領どころではない選挙対策のお手伝いのボランティアだとしか思えないのだ。私はまさか安倍内閣が小池都知事に意図的に先に何か言わせて置いて、その反応を見てから政府の対応策を考えようとでも考えているのかと、ふと疑いたくなっている。そうでなければ、あのスタンドプレイを看過するのは宜しいとは思えないのだ。私に言わせて貰えば「何様のつもりか」なのだ。

だが、あれほどの対立振りを見せていた森喜朗組織委員会長との関係も何時の間にやら「仲睦まじく」とでも形容したいように変化させて、開催か延期かのIOCとの電話会談にもちゃんと参加されている巧妙さも「如何にオリンピック開催都市の知事として真剣に取り組んでいるか」を見事に示していたと思う。私はその辺りまで「スタンドプレイ」と批判したら不適切かも知れないと思いながらテレビの報道を見ていた。だが、もしもIOCの意向通りに来年の7~8月に開催できれば、そこに至るまでの膨大な経費(予算)に如何に立ち向かうかについては手腕を問われるだろう。

自民党の二階幹事長が小池支持を打ち出され、自民党内にこれという対抗馬見当たらない以上、小池百合子さんの再選の確率は高いのかも知れない。私の小池都知事に対する評価は「築地から豊洲移転に際して見せた不手際と新党樹立の失態を、今回の抜け駆け的で且つスタンドプレイ的な新型コロナウイルス対応でほぼ帳消しにしだけだ」であり、マイナスからゼロに戻ったところで、これから先の感染防止策如何では再びマイナスに落ち込む危険性もあるかと見ている。だが、現在では都民としては彼女に託す以外の道はないのだ。

ここで最後の本気で批判すると「『スタンドプレイ』(これはカタカナ語であり、英語では“grandstanding”などと言うようだ)は排除して貰いたいことと、知った風な顔で話の中に英語を交ぜるのはお辞めになった方が良い」という辺りだ。私は何度も指摘して来たことで「カタカナ語を交えて語る人は衒っているだけで、本当に英語が解っているのではない」のだから、私は「知ったかぶりはお辞めになる方が身の為だ」と教えて差し上げたくなる。例えば「オーバーシュートは誤用だ」と何度指摘して来たことか。底が浅いと見ている人は私以外にもおられると思うのだ。


第三者機関への依存を止めて下さい

2020-04-24 09:02:13 | コラム
安倍内閣に対する忠告:

第三者機関には勿論かの「専門家会議」を含んで言っている。私は既に独断と偏見で指摘したが、安倍内閣が専門家会議に過度に依存しておられるというか、諮問機関を表に出して、この未曾有の危機に対する処置を語らせているのは疑問であると断じてきた。特にあの尾身茂副座長については、カタカナ語の乱用だけで軽佻であり、信頼に値しないと勝手に決めつけていた。何度でも言うが、その専門分野では権威あるお医者様だろうが、権威は飽くまでもその分野での事で、政府の仕事の範囲の事をさせ、重大な判断業務までさせるのは如何なものかという意味だ。それは「総理の任務ではないのか」とも言いたいのだ。

解りやすいか否かは知らないが、私の経験を例に挙げてみよう。私がMead Corp.に勤務していた頃に、パッケージ部門が全員出払っていてフランスから来た技師を問題が生じている自動包装機の修理の通訳を依頼されたことがあった。全く知らない分野の機械の運転の通訳を、余り馴れていないフランス人の英語と戦いながら1時間ほど務めた。惨敗だった。英語の表現には“It’s all Greek to me.”というのが「ちんぷんかんぷん」に当たるが、専門語を知らない私は全く役に立たなかった。その意味は「医療の専門家のお医者様に政治的な判断を表に出して語らせるのか適切か」なのである。

私は忌憚のないところを言って専門家会議の代表を表に出すのは反対である。「それは総理大臣か少なくとも閣僚の“job description”に記載されているべき事であって、感染症か疫学の専門家か、WHO如きに在籍された方々に依存すべき事柄ではない」と私は言いたいのだ。政治と「病人を診察して診断して治療法を決める事」と、国家の重大事に際して如何にして最善の方法で対処すべきかを決めるのは、諮問機関が具申した意見を基にして決めるべき総理大臣だと言いたいのだ。その諮問機関の長に「10の何とか」を発表させるのは、私は総理の責任回避だとすら思っている。

私はこれまでに何度も指摘したが、現在の世の中ではやたらに第三者委員会依存が流行しており、何か一寸でも難しそうな事件が発生するや、唯々諾々と弁護士を長とする第三者委員会に任せてしまう。私はこういう委員会の方々は「グラウンドに立って球を投げるとか打つとか、蹴ってゴールに入れるとかを経験された訳ではなく、スタンドからの観戦者だっただけだったにも拘わらず、実際に試合をやっている選手たちを知った風な顔で指示を与えているだけだ」としか評価しない。私は「ルールすらろくに知らない方々にお任せするのには無理がある」と信じて疑わない。

現に常に傾聴すべき鋭いことを言われている写真家の宮嶋茂樹氏は「現場を知らないジャーナリストやキャスターたちが何を言おうと」と堂々と発言している。今回は事が“virus”即ち「新型ウイルス」であるから、専門家会議に(その構成は発表されたとは思わないが)お医者様が多いのは解る。だが、それは、新型ウイルスの正体というか実態を知らない政治家が色々と知識を得て、政治的にも経済的にも緊急に対策を打ち出す為に問いかけて参考にする事の教えを乞うのだろう。だが、その委員の方にしたところで、持ち合わせているのは過去の経験だけではないのか。

極論を言わせて貰えば「だからこそPCR検査の数を抑えて病院が患者で溢れないようにしよう」というような一見合理的なような無慈悲なシステムを構築して、保健所に全てを決めさせて自宅療養中に不幸にも亡くなってしまった方がでるような結果になったのではないか。そういう問題点を抱えていながら、専門家会議を存続させ尚且つ依存するのが政治の本来の姿だろうかどうかは、私如きには解らない。だが、宮嶋茂樹氏の口を借りれば尾身氏他の方は、どれほど今回のウイルスの現場を踏まれたのだろうか。

私は声を大にして「怪しからん」と言いたいことは「7割にせよ8割りにせよ、爆発的かどうか知らないが蔓延する感染を減らすことが具体策だと言うのならば、数字を言ったときに誰にでも解るような具体策を列挙すべきだ」と言いたいのだ。だが、「政治の専門家ではないお医者様にそこまで言わせるのは酷だ」と総理も側近も、西村大臣も加藤大臣も解っていたはずだ。いや、そういう閣僚だって現場を踏んでいないのではなかったか。

結論的に言えば、総理はあのように丁寧に言われずに「外出はするな。会社はテレウワーキングに徹して社員を出勤させるな。違反者には罰金だ」くらいの強気でいて欲しいのだ。もっと言えば、尾身氏に言わせずに、ご自分で眼前のプラステイックスのシートに出てくる原稿を読まれても良いから、自分の口で国民に命じて頂きたいのだ。要請ではアホどもが「メジャナイ」とばかりに海岸に出掛けたり、パチンコ屋に出ていくのだ。私は要請の効果は専門家の口を借りた為に薄められてしまったとすら考えている。それに、小池都知事の独断先行も抑えるべきではないのか。

総理に申し上げておきたいことは、「加藤の乱」の時に「貴方が大将なんだから」と誰だったかが言ったように「安倍総理、貴方が大将なんであり、何とか会議ではないのです」なのである。当事者は総理大臣なのです。


軽症者は基本宿泊療養に

2020-04-24 07:44:05 | コラム
厚労相と厚労省の言うこと等は信じがたい:

こんな事を(私が信用に値せずと散々貶した)加藤勝信厚労相が発表したと報じられている。勿論加藤氏の一存で決まったことではないと思うが、簡単には認めがたい思いで聞いた。と言う根拠は、「何処かかで何方かが軽症と診察されて自宅療養となった方で、既に何名もが容態が急変して亡くなっておられたのだ。政府も東京都の総理大臣、ではなかった知事も軽症者用にホテルを確保したと言われているが、ホテルでのお気の毒な死亡例は聞いていない。

私は「軽々に軽症と診断して自宅療養に追い返すのは怪しからん」と言いたいのだ。既に判明している事例では「このウイルスに感染すると、仮令軽症であったも容態の急変がある」ということではないのか。厚生労働省も保健所もこの難局に初めて遭遇して「如何に対処すべきか」に確信が持てず、試行錯誤のようにしか見えない。だから、やること為すこと全てが「後手・後手の継ぎ足し方式」にしかならないのだ。大変なご苦労をされているだろう事は解るが、同情はしない。それが彼らの仕事で報酬を得ているのだから。

だから言う「勝手に軽症と診断して自宅療養せよと追い返すな。特に単身者であれば『死ね』と言ったにも等しいのだと、もう十分に解っている頃ではないのか。正直に言って、私は「明日は我が身か」と恐れながら、この軽症者に対する扱いを見て危機を感じている。加藤勝信厚労相よ、しっかり自分の仕事をせよ。

4月23日 その4 アベノマスクの問題点

2020-04-23 14:45:27 | コラム
マスクは有り難く受領済み:

実は我が家に配達されたのは先週の18日(金)で、当アパートの3棟の内で我が方の棟を含めて、2棟も昼間に停電して大騒ぎをしている最中の配達だったので、取り紛れていた。マスクは確かに小振りだが何らの品質問題もなく、正直なところ印象は薄かった。ただ、同封されていた取扱説明書のような印刷物には、何処を探しても原産地国の記載がないのは不思議だった。

それが日が経つにつれて、畏メル友YO氏からは具体的に我が国が製造を依頼したのだろう国が「中国、ベトナム、ミヤンマー」と知らせて頂けたし、引き受けた業者も興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションとも解ってきた。この取引は「入札、それとも随契」という声もあった。ところが、話はそこまでに終わらず、毛髪等の異物が混入したり、汚れがあったマスクが数千枚もあったとの報道が出てきたのには、些か驚かされた。そんなことはあり得ないのではないかという意味だ。

その後の報道では「未配達の製品を目視で検査している」というのには、今度は呆れた。ある製紙会社のOBは「製紙会社の常識では目視で検査などは論外である」と憤慨していた。20年以上もアメリカの紙パルプ林産物メーカーで「液体容器原紙」という、飲料や食料品と直接に触れる容器となる紙を我が国に輸出してきた者としも、とても信じられない粗雑な品質管理であると信じがたい思いである。

と言うのも、紙は製造工程で高温の水蒸気が入っている何十本ものドライヤーというロールの中を通って乾燥させられた上で、次の工程では融点を超えて解けた高温のポリエチレンフィルムが両面にラミネートされているのだが、それでも1平方フィート当たりの細菌(英語では「バクテリア・カウント」と言うが)の数の規制があり、試験室では現場で採取した見本紙を厳重に科学的手法でチェックしているのだ。それほど神経を使うのが食品に直接触れる容器の紙だからだ。

ところが、マスクが直接に触れるのは人体であり、しかも口と鼻である。液体容器原紙にあれほど厳格な規制を設けている我が国で、そのマスクを目視で検査とは、正直なところ俄には信じがたいのだ。あの袋の上からの目視だったならば裏面は見えないだろうし、手で取りだしての目視をするとしたら、これまた論外である。厚生労働省や税関は何をやっていたのかと訊いてみたい衝動に駆られる。私がこんな事を言ったから不安に思われる方は、着用の前に洗剤で洗われれば良いのではないか。兎に角、杜撰な仕事をしたものだと驚いている。


4月23日 その3 「L氏からの便り」の訂正版です

2020-04-23 08:59:51 | コラム
ワシントン州在住のL氏からの便り:

実は、先日お馴染みのL氏に「果たして民主党はジョー・バイデンで、現職のトランプ大統領に勝てるのか」との質問を投げかけてあった。以下がそれに対する答えである。正直に言えば、予測した通りだったが、表現は穏やかな方だと思う。

>引用開始
私はジョー・バイデンがトランプに勝てるという確信はないが、経済の情勢次第では勝てるかも知れないと思う。君も良く知っているように、我が国とその他の諸国における新型コロナウイルスが経済面に与えた結果は恐ろしい事態を招いていた。

トランプ大統領を支持した連中の中からは多くの失業者が出たし、政府が課した諸々の制約の為に何時どのような時に買い物に出たら良いかや友人や知人たちと集まって良いかが解らず、大いに不便な生活をさせられている。私のこのようなウイルス対策への不満が後を引いて、11月の選挙にも影響すれば良いかなと思っている。

私はホワイトハウスがもしかして意図的にか、あるいは偶々ウイルスに対する処置を誤ったのではないかとすら考えている。その結果が多くの死者と失業者の発生となったのだ。私は昨日読む機会があった事実を検証する記事には「トランプ大統領が就任以来18,000回もの嘘を言った」とあった。何と言うことだ。これが彼の欠点だ。

<引用終わる

ワシントン州は民主党が優勢なのだが、私の往年の上司、同僚、知人たちの間にトランプ大統領の支持者はほとんどいない。