新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月16日 その2 ワシントン州シアトル市からの便り

2020-04-16 15:06:38 | コラム
ワシントン州ではChina virusは一段落か?

先頃「オーバーシュート」の解釈と説明をお願いしたアメリカの元上司の奥方から、シアトル市の現況を知らせる便りが来ましたので、取り急ぎ和訳して送ります。注目すべきは「アメリかでは既に「プラスマ」の応用の試験段階に入ったようだ」ということ。この効果の可能性の説はテレビでも報じていましたが、アメリかでは最早そこまで行っていたようです。我が国で誰かが採り上げても「治験が先だ」と何処かの誰かに一蹴されそうです。何とか「後手・後手の継ぎ足し方式」から早く脱却してほしいものです。

>引用開始
貴方は既に承知しているかも知れませんが、太平洋岸西北部の中でもシアトル市はアメリカの新型コロナウイルスの中心地となってしまったようです。特に感染の初期と感染者の急増は、私たちを非常に不安な状態に追い込みました。しかし、現時点では私たちは「新規の感染も死者の増加も一段落したのかも知れない」と希望的に観測している状態です。ではあっても、大勢に変化はなく私たちは依然として外出せずに家の中に籠もり、公衆の中では一定の距離を保つよう要請されています。

商店街は全て閉鎖されたままだしレストランも同様ですが、中にはテイクアウトのみ営業しているところもあります。その場合は電話で注文して決済してから車で取りに行けば、そこまで運んで来てくれます。仕事での出勤が許されているのは、健康管理関連の職種と、バスの運転手のように「なくてはならない職種」に従事する者のみに相変わらず限定されています。それ以外は在宅の勤務となっています。学校関係では小学校から大学まで全て休校となっています。

ところで、今や私たちは日本に注目するようになりました。前回貴方とメール交換した頃には日本では新型コロナウイルスは広範囲に感染が広がっていないようでしたが、こちらでは日本の状況は一変したと理解しています。私は貴方と家族はどのように過ごしておられるかと気懸かりなのです。日本では「都市封鎖」にまで至っていますか?貴方と奥様、そして息子さんたちは大丈夫ですか。

前夫とは頻繁に話し合っていますが、彼には何の問題もないようです。私と同居者は検査の結果で陽性でしたが、ほとんどこれ言う症状も出ることなく過ごしてきました。幸運だったと思います。現在ではこのウイルスに関する研究プログラムに参加して、プラスマを提供しています。それは十分に抗体が存在していると看做されているかです。そのプラスマは「その中の抗体が効果を発揮して快復する」と期待されて、重症患者に注射されています。私たちはこの治療法が素早く効果を発揮する事を期待して協力しています。

<引用終わる

マスコミ報道などでは中々出てこないアメリカの現状が分かるだけでも価値があると思って公開した次第だ。


非常に興味深かった西浦博北大教授の意見

2020-04-16 09:22:13 | コラム
あのくらいのことを言わない限り:

西浦博北大教授の意見:
昨15日辺りから各テレビ局が挙って取りあげるようになった、「クラスター班」の西浦博北大教授の意見を興味深く聞いていた。私はあれほど分かりやすく数字を挙げないことには、危機意識に乏しい(アホが多いとしか思えない)一般市民には届かないだろうし、未だに「三密」を省みずに社員を出勤させている経営担当者(私は現在の役員か執行役たちは経営者の名には値しないと思っている)や管理職たちの意識には届かないだろうと思って聞いた。極論だが、会社を大事にして感染者と死者を増やしてしまったら、どうやって責任を取るのか分かっているかという問題だ。


いきなり本筋から離れて面白いなと思った点を言えば「北海道大学の教授が関西訛りであったこと」だ。そこで検索をかけてみると理論疫学がご専門で、宮崎医大のご出身とまでは分かったが何処の県のお生まれかは知り得なかった。

閑話休題。その内容である。そこには「何も対策を講じなければ、感染者が85万人に達し死亡者は40万人になる」とあった。と言われている意味は「政府がこれまでに講じていた対策」とは「何もしてこなかった」と言われているのと同じだと読めるからだ。テレビ局は40万人の死亡に力点を置いて報じているかのようにしか聞こえなかったし、「何も対策を」という件(クダリ)については全く触れなかった。私は西浦教授が公職(なのかな)におられる以上、あからさまに政府の無策を批判したのではなく「数字上のこと」として論じられたのだろうと解釈した。

だが、実態としては内閣と厚生労働省がこれまでに講じてきた対策とその効果を見ると、甚だ心許ない事態としか見えてこないのだ。テレビの報道だけに頼っていると「保健所なる機関は一個人が如何に発熱しようと自覚症状があろうと、PCR検査を断った」というような悲しい話ばかりを聞かされるのだ。そうかと思えば「保健所は限られた人員で頑張っているが電話の応対だけで日が暮れてしまうので検査まで手が回らない」といった同情的なことを言う。かと思えば「電話が頼りの時代遅れの仕事ぶりを外国のメデイアに笑われた」とも非難してみせる。何が言いたいのか不明だ。

あのPCR検査をして頂けるまでのシステムを設定したことがどれほどおかしいのかを、テレビのニュースショーや夜のBSのニュース的番組で幾ら採り上げても、この検査拒否(なのだろう)姿勢を厚生労働省は変更する気がないようだ。未曾有ウイルスの感染なので、検査機関も病院もそれに対応すべき態勢が整っていなかったのは間違いないと思う。だが、国家的危機とまで言われている事態に立ち至る前に、お役所もその配下にある保健所も(予算を取って)可及的速やかに適切な態勢を整えることが出来たはずだ。現にお恥ずかしながら、韓国では調えていたではないか。

政府・与党の危機対応能力への疑問:

政府もマスコミも何かといえば「専門家」「専門家」というが、その専門家様たちが何かPCR検査の進め方に建設的な改革の意見を具申したとの報道はない。だが、横倉医師会長は既に「医療崩壊」の危機を唱えておられた。私は極論といわれることを承知でいうが、専門家の意見具申の上に立ってあらゆる可能な限りの対策を練って指揮を執っていくのか閣僚の果たすべき責務であると、愚かにも考えてきた。

だが、西村康稔大臣と加藤勝信厚労相の仕事ぶりを見よ、責任回避と巧みな言辞を弄して「それは出来ません」と言うだけではないか。指揮を執る気などは毛頭ないようだ。第一彼らの何処にあの仕事に対する専門的な知識と経験があるのか。だからこそ、私は安倍総理の「人を見る眼力」に疑念を表明したのだ。西村と加藤の両大臣は常に小池都知事に巧妙なのか狡猾なのか知らないが、先回りされてしまい、後手・後手の継ぎ足し方式で追いかけている不始末だ。「小池さん、選挙対策をお辞めになって、政府主導のウイルス征圧対策を実行せよ」と呼びかければ良いのではないか。

30万円の給付と新たにと言うか、事改めて浮上してきた「制限無しの10万円給付案」も与党も菅長官も「補正予算の成立が先」とか「今から補正予算を書き換え名かければ」と、例によって例の如く「出来ない」という理由を巧みに弁明する逃げ口上が直ぐに出てきた。こういうことをやっているのでは、30万円と10万円の「どちらが先に駆けつくか」の争いになるのではないかと思って見ている。だが、あの30万円給付の申し込みの条件を見ていると、気が遠くなりそうだった。こういうのを「禁止的条件」というだと改めて痛感した。

その条件を付けるように岸田文雄に進講したのだろう財務省の「健全財政再建」に拘泥する考えは解らないでもない。だが、それにおめおめと乗せられた岸田文雄は論外であるし、それを涼とした総理の考えも俄に理解できない。私は安倍総理には岸田文雄への政権譲渡などはお辞めになるように是非ともお願いしておきたい。岸田にはもっともっと具体的に「新型頃ウイルス征圧対策関連」で具申すべきことが山ほどあったのではないか。自民党の国会議員たちも腑抜けばかりだ。誰だったが政治評論家が「今や一強の弱点がもろに出てきた」と批判していた。