●タイの陸軍司令官は、タイの最南端の三県では新学期のスタートに伴い、
教職員や学童を狙った襲撃事件が増加する恐れがあるため、治安当局に
対しさらに警備を強化するよう指示した。イスラム教徒が住民の大多数を
占めるこれらの県では、約2年前からイスラム過激派による事件が頻発し、
これまでに兵士、警察官、一般市民が千数百人犠牲になっている。
昨日三県の一つナラティワート県では、海兵隊員2人の殺害事件に絡み身
柄を拘束された住民2人の釈放を求めて、住民100人余りが地元の小学校
から仏教徒の女性教師2人を連れ去る事件も起きている。
この事件では女性教師は若者10人余りに、殴る蹴るの暴行を受け、一人が
現在も意識不明の重体となっている。
陸軍司令官はナラティワート県の事件で、教師が負傷したことを非常に残念
に思う。このような事件が再び起きないよう治安当局は学校の警備に、さら
に力を入れる必要があると協調した。
関係筋によると治安当局は、これら三県での治安回復のため警備を強化す
ると共に、イスラム過激派の摘発に力を入れているが、治安当局と地元住
民の間には以前から、意思の疎通に問題があると指摘されている。
このため地元に平和をもたらす筈の治安当局による摘発が、住民の反発を
招くこともあり、今回の事件もそのような治安当局と住民の間の複雑な関係
から生じたとの見方もある。
●チャチャイ副首相はタクシン首相の公務復帰が、タイのためになるとの考え
を明らかにした。タクシン首相は今月はじめの総選挙の投票後、総選挙の
実施にも関わらず、タクシン首相を批判する動きが治まらないことから、突
然しばらく休養をとると宣言し、チャチャイ副首相が首相代行を務めることに
なった。
これによってチャチャイ副首相の首相代行が1ヶ月以上に渡っているが、これ
に対しては批判を避けるために、政治の表舞台から一時的に姿を消したと
の批判が出ている。
またチャチャイ副首相が首相代行を務めることは閣議で承認されたが、これ
に付いては首相の休職の理由や期間が示されておらず、公職法に抵触する
という指摘も出ている。またタクシン氏が国政を担当することに対しては、タ
クシン氏に批判的な署名人、市民グループ等で構成される組織「市民民主
連合」が以前から強く反対している。
またこれに付いてチャチャイ副首相は、タクシン氏が首相を務めることが国に
とって、もっともプラスになると強調した。
タクシン首相は携帯最大手のAIS等を、一代で築き上げたビジネスマンとして
知られているが、政界入りに伴い保有していた株を全て親族に譲渡した。
その株を今年始め親族がシンガポールの国有企業に売却したが、この直前に
通信会社の外国側株保有率を引き上げる法改正が行われていたことから、タ
クシン首相に対しては、国を私物化するものだという批判が沸き起こることにな
った。
現在、市民民主連合などの反タクシン勢力の動きは、以前に比べて減少してい
るが、タクシン氏が次の総選挙でタイ愛国党が再び勝利し、首相に就任する可
能性もあり、そのような場合は再びタクシン氏を排斥しようとする動きが拡大す
るとの見方もある。
教職員や学童を狙った襲撃事件が増加する恐れがあるため、治安当局に
対しさらに警備を強化するよう指示した。イスラム教徒が住民の大多数を
占めるこれらの県では、約2年前からイスラム過激派による事件が頻発し、
これまでに兵士、警察官、一般市民が千数百人犠牲になっている。
昨日三県の一つナラティワート県では、海兵隊員2人の殺害事件に絡み身
柄を拘束された住民2人の釈放を求めて、住民100人余りが地元の小学校
から仏教徒の女性教師2人を連れ去る事件も起きている。
この事件では女性教師は若者10人余りに、殴る蹴るの暴行を受け、一人が
現在も意識不明の重体となっている。
陸軍司令官はナラティワート県の事件で、教師が負傷したことを非常に残念
に思う。このような事件が再び起きないよう治安当局は学校の警備に、さら
に力を入れる必要があると協調した。
関係筋によると治安当局は、これら三県での治安回復のため警備を強化す
ると共に、イスラム過激派の摘発に力を入れているが、治安当局と地元住
民の間には以前から、意思の疎通に問題があると指摘されている。
このため地元に平和をもたらす筈の治安当局による摘発が、住民の反発を
招くこともあり、今回の事件もそのような治安当局と住民の間の複雑な関係
から生じたとの見方もある。
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●チャチャイ副首相はタクシン首相の公務復帰が、タイのためになるとの考え
を明らかにした。タクシン首相は今月はじめの総選挙の投票後、総選挙の
実施にも関わらず、タクシン首相を批判する動きが治まらないことから、突
然しばらく休養をとると宣言し、チャチャイ副首相が首相代行を務めることに
なった。
これによってチャチャイ副首相の首相代行が1ヶ月以上に渡っているが、これ
に対しては批判を避けるために、政治の表舞台から一時的に姿を消したと
の批判が出ている。
またチャチャイ副首相が首相代行を務めることは閣議で承認されたが、これ
に付いては首相の休職の理由や期間が示されておらず、公職法に抵触する
という指摘も出ている。またタクシン氏が国政を担当することに対しては、タ
クシン氏に批判的な署名人、市民グループ等で構成される組織「市民民主
連合」が以前から強く反対している。
またこれに付いてチャチャイ副首相は、タクシン氏が首相を務めることが国に
とって、もっともプラスになると強調した。
タクシン首相は携帯最大手のAIS等を、一代で築き上げたビジネスマンとして
知られているが、政界入りに伴い保有していた株を全て親族に譲渡した。
その株を今年始め親族がシンガポールの国有企業に売却したが、この直前に
通信会社の外国側株保有率を引き上げる法改正が行われていたことから、タ
クシン首相に対しては、国を私物化するものだという批判が沸き起こることにな
った。
現在、市民民主連合などの反タクシン勢力の動きは、以前に比べて減少してい
るが、タクシン氏が次の総選挙でタイ愛国党が再び勝利し、首相に就任する可
能性もあり、そのような場合は再びタクシン氏を排斥しようとする動きが拡大す
るとの見方もある。