3月29日、国連安全保障理事会はイランに対し、先週ペルシャ湾で身柄を
拘束された、イギリスの海軍兵士15人を開放するよう呼びかけた。
国連安保理の議長国を務める南アフリカ共和国のクマロ国連大使は、この
出来事に対する憂慮の念を表わし、イラン政府に対して身柄を拘束された
人々が、母国の大使館員とコンタクトをとることが出来るようを求める内容の
声明を発表している。
この声明は二つの項目しか含んでいないにも関わらず、採択には丸一日の
時間が費やされた。
イギリスは拘束者の即時解放を求める、より厳しい内容の声明案を提示した
からだ。しかしながらロシアを含む一連の安保理加盟国は、過度に厳しい内
容を盛り込むことを拒否している。
今回の事件は3月23日に起きたもので、イギリス海軍の兵士15人がイラン当
局に、領海侵犯の疑いで身柄を拘束された。
イギリス側は彼らがイラクの領海をパトロールをしていたと発表しているが、イ
ランはこの15人がペルシャ湾の中でも、イランの領海に侵入してきたと主張し
ている。
この出来事は今やイランと西側諸国の関係が、核プログラム問題等をめぐっ
て緊張の一途を辿っていることを再度証明したものと言っていいだろう。
これに関連してアメリカのワシントンポスト紙は、次のように書いている。
全体としてイランは、西側との紛争問題を解決するのではなく、逆にこれを激
化させようとしているかの様に見える。
同時にイランは追い詰められているということが出来る。状況が異なっていれ
ば、イランもこの様な行動に出ることは無かった筈だ。
今やイラン側には取引や妥協の可能性は残されていない。どの国も自らの利
益を考慮に入れて行動するものであり、譲歩は一定の段階までに限られる筈
だからだ。
アメリカのワシントンポスト紙は、このように書いている。
一方現在ペルシャ湾には2隻の空母と100機以上の飛行機を含む、大規模な
アメリカ海軍の部隊が展開し演習を行っており、このこともイラン情勢をより複
雑化させている要因だ。
この軍事演習に付いて29日にラブロフ外相は、次のようにコメントしている。
「全体的な状況を考慮に入れるなら、現在の様に一触即発の状態にあるペル
シャ湾においてはあらゆる行動、取り分け海軍を含む軍事と結びついた行動
は、状況をこれ以上複雑化させないよう注意を払いながら行うべきだという必
要がある。それでさへペルシャ湾情勢は限界に達している」
ロシアのラブロフ外相は、この様に語っている。
EU・欧州連合のソラナ上級代表は、話し合いによってイギリスとイランの対立
を解消し、またイランの核プログラム問題に付いての再開交渉することを求め
ている。
ヨーロッパはエネルギー資源を確保する上でも、極めて重要なこの地域で軍事
的な衝突が起こることを危惧している。
3月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
拘束された、イギリスの海軍兵士15人を開放するよう呼びかけた。
国連安保理の議長国を務める南アフリカ共和国のクマロ国連大使は、この
出来事に対する憂慮の念を表わし、イラン政府に対して身柄を拘束された
人々が、母国の大使館員とコンタクトをとることが出来るようを求める内容の
声明を発表している。
この声明は二つの項目しか含んでいないにも関わらず、採択には丸一日の
時間が費やされた。
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イギリスは拘束者の即時解放を求める、より厳しい内容の声明案を提示した
からだ。しかしながらロシアを含む一連の安保理加盟国は、過度に厳しい内
容を盛り込むことを拒否している。
今回の事件は3月23日に起きたもので、イギリス海軍の兵士15人がイラン当
局に、領海侵犯の疑いで身柄を拘束された。
イギリス側は彼らがイラクの領海をパトロールをしていたと発表しているが、イ
ランはこの15人がペルシャ湾の中でも、イランの領海に侵入してきたと主張し
ている。
この出来事は今やイランと西側諸国の関係が、核プログラム問題等をめぐっ
て緊張の一途を辿っていることを再度証明したものと言っていいだろう。
これに関連してアメリカのワシントンポスト紙は、次のように書いている。
全体としてイランは、西側との紛争問題を解決するのではなく、逆にこれを激
化させようとしているかの様に見える。
同時にイランは追い詰められているということが出来る。状況が異なっていれ
ば、イランもこの様な行動に出ることは無かった筈だ。
今やイラン側には取引や妥協の可能性は残されていない。どの国も自らの利
益を考慮に入れて行動するものであり、譲歩は一定の段階までに限られる筈
だからだ。
アメリカのワシントンポスト紙は、このように書いている。
一方現在ペルシャ湾には2隻の空母と100機以上の飛行機を含む、大規模な
アメリカ海軍の部隊が展開し演習を行っており、このこともイラン情勢をより複
雑化させている要因だ。
この軍事演習に付いて29日にラブロフ外相は、次のようにコメントしている。
「全体的な状況を考慮に入れるなら、現在の様に一触即発の状態にあるペル
シャ湾においてはあらゆる行動、取り分け海軍を含む軍事と結びついた行動
は、状況をこれ以上複雑化させないよう注意を払いながら行うべきだという必
要がある。それでさへペルシャ湾情勢は限界に達している」
ロシアのラブロフ外相は、この様に語っている。
EU・欧州連合のソラナ上級代表は、話し合いによってイギリスとイランの対立
を解消し、またイランの核プログラム問題に付いての再開交渉することを求め
ている。
ヨーロッパはエネルギー資源を確保する上でも、極めて重要なこの地域で軍事
的な衝突が起こることを危惧している。
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3月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル