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モスクワでのロシア・フランス大統領会談を振り返って

2007-10-17 | ラジオ
今週プーチン大統領は、幾つかの外国要人との会談を積極的にこなしたが、
10日にモスクワを訪問したフランスのサルコジ大統領と、二国間関係及び一
連の国際問題に付いて意見を交換した。
会談を総括して開かれた記者会見で、プーチン大統領は次のように述べてい
る。

今回行なわれた交渉の結果に付いて私達は高く評価している。私達は鍵を握
る重要な地域及び世界の諸問題、そして二国間協力の極めて大切な諸問題に
付いて詳細に討議しロシアとフランスの政治、人道、経済協力の面で本質的な
前進が見られたことを指摘した。
特に注意を促したいのは昨年2006年、ロシアとフランスの貿易取引高が本質
的に増えたことだ。総額は1350億ドルに達し、これは2005年に比べて35%の
増加となっている。
一方今年はどうかというと前半だけで、ほぼ約70億ドルに達し、この数字は昨
年の同じ時期に比べて多いものとなっている。

とは言えこうした数字は両国の相互行動力が持つポテンシャルから見れば、全
く組みつくされたものとは言えない。
実業界同士の協力全体に新たな刺激を与えることは、両国にとって刺激となり
利益となるだろとプーチン大統領は指摘している。

今回のモスクワでのプーチン・サルコジ会談ではまた、両国にとって意味を持っ
た共同プロジェクトに付いても話し合いがなされた。
そうしたプロジェクトとしての第一番目に挙げられるべきものは、来年ロシアのソ
ユーズ型宇宙船を使って、フランス領ギアナのクールー宇宙基地で予定されてい
る人工衛星の打ち上げとなっている。
プーチン大統領は今紹介した発言の中で、実業界同士の協力全体に新たな刺
激を与えることは、ロシア・フランス両国にとって利益となると発言したが、大型の
共同プロジェクト実現を通して、何よりも航空機や自動車製造、テレコミュニケー
ションや交通インフラの発展といった、ハイテク分野での大型共同プロジェクトそし
て世界市場での、互いの努力を一つにまとめることによって、それは可能になるこ
とだろう。
プーチン大統領はそうしたことはロシアにとっても、またフランスにとっても世界市
場での、競争に打ち勝っていくために重要な優先課題になるだろうと捉えている。

プーチン大統領との会談でフランスのサルコジ大統領は、アメリカの対ミサイル防
衛施設をヨーロッパに配備する計画に付いて、ロシアとアメリカが話し合うことに向
けた支援を明らかにした。
週末モスクワで2対2のフォーマットで露米交渉が行なわれ直前でもあり、この問題
をめぐっての、ロシアとフランス両国大統領の意見交換は、特に重要な意味を持っ
ていた。
プーチン・サルコジ両大統領は会談の後、モスクワに建てられたノルマンジー・ネマ
航空連隊の偉業を記念するモニュメントの除幕式に出席した。
ノルマンジー・ネマ航空連隊は第二次世界大戦中に作られたもので、ロシアとフラン
スの飛行士達がメンバーとして入っており、ヒトラー・ドイツ軍に対して勇敢に共に手
を携えて戦った。
セレモニーでプーチン大統領は、次のように述べた。
「本日、私達はフランス大統領出席の下、伝説的な航空連隊のモニュメント除幕式を
執り行おうとしている。ノルマンジー・ネマの戦いの道筋は、全て共通の目的偉大な
勝利を目指すヒロイズムと自己犠牲の模範だ。このロシア・フランス両国共通の歴史
の1ページは、今日も露仏関係を際立たせている特長である。
信頼と相互支援の特別の雰囲気を決定付けたものだ」
セレモニーでプーチン大統領は、このように強調している。

尚、モスクワの一般市民の間では、サルコジ大統領が今回、夫人を同伴せず一人モ
スクワを訪れたことが大きな話題となった。

フランス人がお金を使わなくてもエレガントな理由

吉村 葉子
河出書房新社


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10月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル