ラジオ・タイランド（3月3日放送)

●サマック首相がカンボジアを公式訪問した。
　カンボジアのプノンペン国際空港に到着したサマック首相を、カンボジアの
　フン・セン首相や高官らが出迎え、サマック首相らタイからの一行を歓迎し
　た。
　空港を後にしたサマック首相は、独立記念碑を訪れ花輪を捧げた。
　初日訪問の3日はカンボジア在住のタイ人と、タイ大使館で昼食を共にし、
　政府の新しい方針に付いても説明を行なった。
　サマック首相はタイとカンボジアの、二国間の外交関係に付いてフン・セン
　首相と会談する予定になっている。
　二国間の国境地域の経済特別区の設置を含む、経済問題を中心に話し合
　いを行なうと見られており、産業界への投資促進が期待されている。
　カンボジア側の送電線の問題で中断した商業活性化のための、道路建設計
　画も見直される予定で、両国の関係強化にタイ側は協力を提示する方針。

　今回のカンボジア公式訪問には外務大臣のほか事務総長、軍司令官、政
　府スポークスマンがサマック首相に同行している。
　
●サマック首相はカンボジアとプレアビヒアの世界遺産登録に付いて、話し合
　いをする予定はないことを明らかにした。
　遺跡はタイとカンボジアの国境に跨る古代遺跡で、昨年カンボジアがユネス
　コに世界遺産登録を申請した。
　しかしタイとの共同申請が望ましいとの助言を受け、タイ側はカンボジア側が
　単独で登録を強行すれば、タイの領土に掛かる部分は削除するよう求めてい
　る。
　今回のサマック首相カンボジア公式訪問で、この問題に付いてカンボジア側と
　話し合いが持たれると見られていたが、サマック首相はそれを否定した。
　しかし同行した外務大臣は話し合いを進める方針で、両国に満足な結果をもた
　らすとの自信を表明している。
　
　外務大臣はタイ側の土地が奪われるようなことにはならず、市民は信用して欲
　しいと述べている。
　サマック首相一行は4日に、タイに帰国する予定になっている。

●中央選挙管理委員会は上院選挙に付いて、おおむね満足していると発表した。
●上院選挙で53件の選挙法違反が報告されている。中央選挙管理委員会で調
　査分析を担当しているソムチャイ氏は、3日に行なわれた上院選挙で現在53件
　の選挙法違反が報告されており、今後さらに詳しい調査を行なうことを明らかに
　した。
　ソムチャイ氏は53件の選挙法違反の内、当選者の当選取り消しの可能性のあ
　る報告が16件あり、慎重に調査を進める方針。
　票の買収と選挙用ポスターやチラシの掲示場所の違反が、主な選挙違反だとし
　ている。

●更迭された食品薬品委員会委員長は、訴えを起こさないと述べた。
　保健省食品薬品委員会元事務局長は、先週役職を更迭されたことに対し、特に
　訴訟を起こさない考えを明らかにした。
●タクシン元首相とその家族が、滞在先のホテルをチェックアウトしていることが判
　明した。