ロシア科学アカデミー極東研究所の副所長の見解を紹介しよう。
「軍事面において中国は、水上艦船において世界第8位を占めているに過ぎない。とりわけ排水量1万トン以上の大型艦船について遅れをとっている。
中国はここではアメリカ、ロシア、イギリスそしてインドにさへ大きく遅れを取っている。潜水艦に付いては中国は第5位だ。
特にここで指摘しておきたいのは、原子力潜水艦のかなりの配備の遅れだ。こうしたことから中国当局は海軍力を強化し、他の主要国との差を縮めようと試みている訳だ。
中国は世界的な大国として、自動的に抑止力を持つ権利がある。自分達は膨張主義的な政策を取っているわけではない、そう捕らえている。
ましてアジア太平洋地域では、ここでもアメリカの軍事プレゼンスの強化は言うまでもなく、他の国々、例えばインドや日本、韓国そして朝鮮民主主義人民共和国も自国の海軍力をエネルギッシュに近代化するなど、海軍力の増強が目立っている。
付け加えればアメリカの積極的な援助を受けて、タイの陸海両軍も近代化を始めている。
そしてベトナムも東南アジアでの軍事大国化路線を積極的にとり、戦略的な見直しを持って自国の国益を、これまでよりも粘り強く主張するようになってきた。
もちろん自分達の国益を先ず第一に、守ろうと目指す各国政府を非難する権利は誰にもないと思う。
しかし、そうした動きを若干拡大して、解釈しようと考える人達が現れないとも限らない。
軍事力の拡大と近代化が集中的に進むプロセスが、アジア太平洋地域の安全保障問題を複雑かつ困難なものにするのは分かりきっている。
先日ハノイでASEANに中国、インド、日本、ロシア、アメリカなどの、いわゆる対話パートナー国を加えた拡大国防担当大臣会合が開かれたのも、そうした矛盾を、ある程度解決したいとの考えがあっての事だろう。
会合を総括した宣言書の中では、相互信頼、平和強化に向けたパートナーシップ関係の発展、地域の安定と発展の維持が謳われている。これがアジアにおける集団的安全保障システム作りに向けた、第一歩になる可能性も在り得るだろう。
そのプロセスが、あらゆる事から判断して容易でないとしてもだ。
10月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
「軍事面において中国は、水上艦船において世界第8位を占めているに過ぎない。とりわけ排水量1万トン以上の大型艦船について遅れをとっている。
中国はここではアメリカ、ロシア、イギリスそしてインドにさへ大きく遅れを取っている。潜水艦に付いては中国は第5位だ。
特にここで指摘しておきたいのは、原子力潜水艦のかなりの配備の遅れだ。こうしたことから中国当局は海軍力を強化し、他の主要国との差を縮めようと試みている訳だ。
中国は世界的な大国として、自動的に抑止力を持つ権利がある。自分達は膨張主義的な政策を取っているわけではない、そう捕らえている。
ましてアジア太平洋地域では、ここでもアメリカの軍事プレゼンスの強化は言うまでもなく、他の国々、例えばインドや日本、韓国そして朝鮮民主主義人民共和国も自国の海軍力をエネルギッシュに近代化するなど、海軍力の増強が目立っている。
付け加えればアメリカの積極的な援助を受けて、タイの陸海両軍も近代化を始めている。
そしてベトナムも東南アジアでの軍事大国化路線を積極的にとり、戦略的な見直しを持って自国の国益を、これまでよりも粘り強く主張するようになってきた。
もちろん自分達の国益を先ず第一に、守ろうと目指す各国政府を非難する権利は誰にもないと思う。
しかし、そうした動きを若干拡大して、解釈しようと考える人達が現れないとも限らない。
軍事力の拡大と近代化が集中的に進むプロセスが、アジア太平洋地域の安全保障問題を複雑かつ困難なものにするのは分かりきっている。
先日ハノイでASEANに中国、インド、日本、ロシア、アメリカなどの、いわゆる対話パートナー国を加えた拡大国防担当大臣会合が開かれたのも、そうした矛盾を、ある程度解決したいとの考えがあっての事だろう。
会合を総括した宣言書の中では、相互信頼、平和強化に向けたパートナーシップ関係の発展、地域の安定と発展の維持が謳われている。これがアジアにおける集団的安全保障システム作りに向けた、第一歩になる可能性も在り得るだろう。
そのプロセスが、あらゆる事から判断して容易でないとしてもだ。
10月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル