リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

てんとう虫

2011-02-05 09:45:36 | オヤジの日記
昨年の10月のことだが、我が家の脱衣場に。てんとう虫の姿を見つけた。

「可愛い!」と萌えたのは私だけで、他の4人は「早く追い出してよ」と毛嫌いした。

こんなに、可愛いのに・・・・・。

「てんてん」と名づけた、と私が言うと全員が「キモッ!」。
「追い出せ!」の総攻撃を受けたが、生き物を労わろうよ、淋しい中年の楽しみを取らないでよ、と言ったら渋々ではあるが了承してくれた。

それから10日間くらいは、脱衣場の天井や壁で「てんてん」が遊んでいるのを見かけた。

しかし、いつのまにか姿を見かけなくなった。

「てんてん」どこに行ったのかね?

「キモッ!」

脱衣場は、常時生活の場というわけではないので、寒い。
11月の寒さに耐えられなくなって、「てんてん」は天に召されたのだろうか、と私は考えた。

もちろん家族の間で、「てんてん」が話題になることはない。

私だけが気を揉んで、鬱になっていた。

しかし、昨日の夜、風呂から上がって、パンツをはき短パンをはきTシャツを着ていたとき、壁に動くものを発見した。

まさか、ね・・・・・・・。

しかし、それは飛んだ。
壁から壁に30センチほどの跳躍であるが、間違いなく「てんとう虫飛行」を繰り返した。

思わず、私は「オー!」と叫んだ。

その叫び声を聞きつけて、家族が駆けつけてきた。

「何だ、痔が悪化したのか!」と娘。
「髪の毛が抜けた?」と息子。
「こんな時間に発声練習なんて!」と娘のお友だち。
そして、「久しぶりに鏡で自分の顔を見てビックリしたんじゃない?」とヨメ。

いや、「てんてん」が、と私が壁を指差すと、全員が「ケッ! 人騒がせな!」とまったくの無関心。

喜んだのは、俺だけかよ。

まあ、いいか、生存を確認できただけでも嬉しい。

ネットで調べたら、てんとう虫は冬眠をするらしい。

気温が下がって、動きにくくなったので、彼は冬眠をしたのではないだろうか。
そして、昨日今日の暖かさで、目覚めた。
そう考えるのが、合理的だ。

生命というのは、素晴らしい。

感動を教えてくれた「てんてん」だった。



「キモイ」とは、言わないでいただきたい。