ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

イビサ島のロゼワインは高品質&超美形

2011-07-11 19:08:25 | ワイン&酒
例年よりも早く梅雨が明け、すでに真夏のような暑さが続いています。
カラッとした暑さなら気持ちいいですが、日本の夏はジトッと暑苦しいのが難。

湿度が高いと余計な体力が奪われ、ああ、もう何もしたくない、何も考えたくない・・・とダラけてきますが、そういう時にこんなワインが目の前に現れたら目が覚めそうでは?(笑)


Ibizkus Rosato VdT Ibiza 2009 TOTEM WINES (スペイン、カタロニア)

鮮やかなバラ色&美しいエッチングの施されたボトルが魅力的で、いつまでも眺めていたくなるロゼワインです

が、ワインはやはり飲まないと(笑)
さまざまな赤系ベリー等のアロマがエレガントで、口当たりは艶やかでなめらか。
ほどよい酸と軽快なタンニンのバランスが取れ、余韻まで長く続く辛口のロゼです。

ブドウ品種は、モナストレル(ムールヴェドル)80%、テンプラニーリョ15%、シラー5%

はて、このワインの産地はどこ?

スペインのカタロニア地方に入りますが、バレンシア東方の地中海沖合いに浮かぶ
イビサ島(バレアレス諸島のひとつ)から来ました。

イビサ島は長さ20km、幅7kmほどの小さな島で、涼しい海風の吹く地中海気候と粘土質石灰と砂混りの土壌がモナストレルの栽培に適しているといわれています。

イビサ島のワイン造りの歴史は紀元前6世紀までに遡ることができますので(紀元前6世紀にフェニキア人によってブドウが植えられた)、古くからある産地ですが、知名度的には隠れた新しい産地といえるでしょうか。



そのイビサ島に2008年に設立されたのが トーテム・ワインズ(TOTEM WINES)。


オーナー兼ワインメーカー ローラン・フレサーさん
(6月に開催されたスペインワインの試飲会に来日)

有機栽培を実施し、選果(ロゼでも3段階)も醸造も丁寧に行い、クオリティ重視のワインづくりを行っています。

このロゼワインは接ぎ木されていない古木の畑のモナストレルを使い、自然な醸造方法で造られています(3,360円)

彼が左手に持っているワインは、モナストレル100%の Ibizkus Tinto VdT Ibiza 2008
スパイシーさはありますが、意外や意外、非常に上品な赤ワインです(3,780円)

もうひとつ造っている赤ワインもモナストレル100%(樹齢60年の古木使用)。
ローランさんはモナストレルにこだわっています。



実は、トーテム・ワインズでは南仏のルーション地方でもTOTEM WINESの名前でワイン造りを行っています。
というのも、ローランさん(実はフランス人)と彼のパートナー(フランス人)は、同じコンセプトの下、2箇所でワイン造りを行うことにしたからです。
ルーションではモーリーの近くで、マルバジアに特化したワイン造りを行っているとのこと。なかなかユニークな発想ですよね。

◆彼らのコンセプトとは・・・
1)Balance
2)Origin and originality
3)Drinkability(unrelated to the longevity of the wines)

ローランさんのロゼと赤は、スペインのトップレストランにも多く選ばれているとか。
私は特にロゼの美しさが気に入ったので、癒されたい時、自分にご褒美をあげたい時などにチョイスしたいな、と思いました

※ロゼ2009年は完売、2010年(モナストレル90%、テンプラニーリョとシラー各5%)近日入荷予定

(輸入元:ザ・ヴァイン)


コメント
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