ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

スペインのチャコリが多様化&ハイエンド化しています

2018-05-31 19:02:20 | ワイン&酒
今週、5月28日に都内で開催された「スペインワイン&フード商談会」では、59社が出展しており、内容も充実していましたが、来場者も非常に多くて、スペインワイン&フードの人気の高さを改めて実感させられました。



いくつか見て回りましたが、その中で気になったものを。

フランスワインが中心だと思っていた いろはわいんさんが、チャコリをたくさん並べて出展していました。



チャコリだけで9アイテム!

チャコリについては何度も取り上げていますが、スペイン北東部バスク地方のワインで、ほんのり微発泡した白ワインが多いのですが、え?これもチャコリ?というものも紹介されていました。


Arabako Txakolina Pil-Pil 2017 ASTOBIZA (DO Arabako Txakolina)

若く、フレッシュですが、塩味があり、ミネラル、うまみがあります。
オンダラビ・スリ90%、オンダラビ・スリ・セラティア10%。
チャコリのブドウ品種名は、なかなか難しいですね。

エッチングで描かれているのはクジラ。
バスクの海、昔、クジラ漁が盛んだったそうです。
※輸入元希望小売価格:2800円(税抜)



BIZKAIKO Txakolina Itsasmendi 2016 ITSASMENDI 
(DO BIZKAIKO Txakolina)

透明ボトルが涼しげで目を惹きます。
ほんのりと苦みと塩味があり、ミネラルのうま味があります。
オンダラビ・スリ50%、オンダラビ・スリ・セラティア50%。
これは生ガキに合いそうです。
※輸入元希望小売価格:3200円(税抜)



Eklipse 2015 ITSASMENDI (DO BIZKAIKO Txakolina)

上と同じイチャスメンディのつくる赤ワインで、これもDO BIZKAIKO Txakolina。
品種は、ピノ・ノワール75%、オンダラビ・ベルツァ25%
とてもいい香りで、色は赤にしては薄く、味わいも繊細で、余韻に軽いビター感があります。
※輸入元希望小売価格:6000円(税抜)



ARDO APARDUNA Brut Nature Santi Victoris et Santi Jacobi 2012 BELDUI
(DO ARABAKO Txakolina)

こちらは、オンダラビ・スリ100%、瓶内二次発酵(24カ月以上)でつくられたスパークリングワインです。
スペイン式にいうと、“エスプモーソ”。
ミネラルの旨味が乗り、しっとり落ち着いた舌触りで、余韻が長く、これはうまい!

チャコリは微発泡のものが多いですが、これは最初からスパークリングワインとして造られています。
ドサージュゼロ。

2001年設立の新しいワイナリーで、醸造家は女性。
日本初上陸だそうです。
※輸入元希望小売価格:4000円(税抜)



前2つの通常タイプに対し、後半2つは赤ワインとスパークリングワインです。
それでもDO チャコリの中に入っています。

しかし、6000円、4000円と、価格がちょっとお高めです。
輸入元に、「この価格で売れていますか?」と尋ねると、

「それが、売れているんです 」と、返ってきました。

ハイエンドなスペインレストランで、スパークリングワインはシャンパーニュを、ピノ・ノワールの赤ワインはフランスのブルゴーニュワインなどを出していたような店では、スペイン・バスク産の上質なスパークリングワイン、ピノ・ノワールの赤ワインは、それらに替わる存在として需要があるのだそうです。

客の立場からしても、スペイン料理の店ではスペインのワインを飲みたいですものね。

とりわけ私のイチオシは、ベルデュイのスパークリングワイン。
2012年ヴィンテージと、熟成を重ねていますが、フレッシュ感もあります。
この価格でこの味わいレベルのシャンパーニュは買えません。
かな~りお買い得です

※輸入元:いろはわいん

[参考]
バスクのワイン「チャコリ」ブームが来る!? → コチラ

コメント
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