ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

立春朝搾りの元祖「開華」を入手&飲んでみた

2021-02-06 15:13:24 | ワイン&酒

「立春朝搾り」の無濾過生原酒をお燗して飲んでみた から続きます

 

私が初めて買って飲んだ「立春朝搾り酒」は、群馬県の「赤城山」でしたが、

「立春朝搾り」のはじまりは栃木県佐野市の「開華」(かいか)からで、平成10年(1998年)2月4日の立春に売り出しました。

 

これ以降、「開華」の蔵元である第一酒造が加盟している、良質の日本酒をPRする「日本酒名門酒会」の中で「立春朝搾り」が広がり、24年目となる今年は、北は北海道から南は九州までの44蔵が参加しています。

44蔵で合計28万本出荷したそうですから、平均すると1蔵あたり約6000本。

この44蔵の名門酒会の中には、上述した「赤城山」の蔵元は加入していません。

が、名門酒会の取り組みを見て、チャレンジしてみた、というところでしょうか。

悪く言えば真似ですが、「立春朝搾り」に取り組む蔵元が増えるのは、消費者サイドにとっては嬉しいなぁと思います。

 

さて、「立春朝搾り」の元祖「開華」を入手できました!

日本名門酒会のHPに購入できる店が掲載されていて、家から車で買いに行ける範囲に販売店があったのです。(下にURL記載します)

店頭にはサンプルボトルしかなく、予約していなけれど立春朝搾りを買いたい、と伝えると、店の奥から1本出してくださいました。

 

令和三年辛丑二月三日 立春朝搾り酒 「開華」 純米吟醸 生原酒

第一酒造(栃木県佐野市)  720ml 1600円+税(1,760円)

 

 

名門酒会共通の「立春朝搾り」のネックホルダーがかかってました。

例年だと、これがシールらしいですが、今年は新型コロナの影響で、肩掛けになったみたいです。

 

お店の方が、「福銭」をおまけに付けてくれました 

今年は金運が上がりそう?(笑)

 

 

蔵元のリーフレットも同封してくださったので、拝見すると、

この立春朝搾りの酒は、2月3日の早朝に瓶詰され、赤城神社の宮司さんからお祓いを受けたそうです。

 

お祓いは、参加者全員とお酒を飲む人の一年間の無病息災、家内安全、商売繁盛を願って行なわれ、コロナ禍の今年は、疫病退散も祈願されたとのこと。

 

その恩恵を受ける、福がもたらされる飲み方「恵方呑み」が紹介されていました。

福徳をつかさどる神「歳徳神」がいらっしゃる方角「恵方」に向かって事を行なうのが万事に吉とされているので、立春朝搾り酒を飲む時も、恵方を向くのが良いそうです。

「酒の恵方呑み」、初めて聞きましたが、たしかにこれはご利益ありそう!

 

恵方呑みの方法

今年の恵方(南南東)を向き、心静かに座ります。

酒をお気に入りの酒器にゆっくり注ぎます。

気持ちを落ち着け、昨年の無事に感謝しながら1杯目をいただきます。

2杯目は、心の中で願い事を唱えながらいただきます。

 

 

なお、空き瓶は捨てず、ラベルを恵方に向けて1年間保存するといいそうです。

 

華やかなデザインのラベルで、これならボトルをとっておきたくなりますね

 

 

「開華」のスペックはこちら。

精米歩合55%、アルコール度数は17%です。

 

1本目の時は、飲み方の作法なんてわからず、ただ飲んでいましたが、今回は、ちゃんと作法通りに飲んでみました。

 

 

せっかくなので、まだ少し残っていた前日の「赤城山」(左)と飲み比べました。

ラベルのデザインが少し違っているのがわかります。

右の「開華」のデザインは、名門酒会の44蔵共通です。

 

まずは、どちらも冷蔵庫から出した冷たい状態から飲んでみます。

「開華」の日本酒度は+2ですが、「赤城山」は不明です。

冷やの状態で比べると、「赤城山」の方が淡麗辛口で、「開華」はコクがあってなめらかに感じました。

なお、「赤城山」は開栓直後に注いだ時に微細な泡が見られましたが、「開華」には泡は見られませんでした。

 

次に、どちらもお燗をしてみます。

「赤城山」は、私はお燗をした方が好きでしたが、「開華」と比べると、舌触りがざらつきます。

「開華」は、お燗によってより濃密さ、甘みが出て、まったりと下に絡みつきます。冷やでもおいしいけれど、お燗した方がより好きです。

飲み比べでは、コクのあるなめらかボディの「開華」の方が、私の好みでした。

 

もともと、「赤城山」は淡麗辛口を売りとした酒のようですから、「立春朝搾り」にはフレッシュ感やキレが前面に出たのではないでしょうか。

 

ちなみに、どちらも、お燗した酒はビターチョコレートに合いました 

 

 

 

「開華」の第一酒造は、東北自動車道の佐野藤岡ICからすぐのところにあるようです。

佐野には以前よくドライブで行っていたので、もしかしたら蔵元の近くまで行っていたかもしれません。

「赤城山」の近藤酒造とは、国道50号&122号経由の車移動で1時間かからない距離(約36km)にあり、余裕でハシゴができます。

運転していたら試飲できませんが、いつか蔵元に買いに行けたらいいなと思ってます。

 

[参考]

日本名門酒会  立春朝搾り参加蔵&買える店

https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=2100

 

 

購入した店では、日本名門酒会の名前が入った専用袋に入れてくれました。

大事なポイント「要冷蔵」としっかり表記されていました。

なので、持ち帰ってすぐに冷蔵庫に入れました 

 

 

コメント
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