ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

スペイン産ヴェルモットもオススメです

2019-09-25 11:38:09 | ワイン&酒
昨日はスペインワインガイド「ギア・ペニン」の試飲会で見つけたハイコストパフォーマンスワインを紹介しましたが、本日は別の試飲会で見つけたスペイン産のヴェルモットを紹介します。


エミリオ・ルスタウはシェリーで有名な生産者ですが、このカワイイエチケットは何?
輸入元の方にきくと、シェリーベースのヴェルモットとのこと。


左より)LUSTAU VERMUT (アンダルシア州ヘレス)
ヴェルモット・ロホ ヴェルモット・ブランコヴェルモット・ロゼ

ヴェルモットは、ワイン(基本は白ワイン)に、ニガヨモギをはじめとした香草類加えてフレーバーを付けたものです。

ルスタウのヴェルモットのベースはシェリーで、
「ヴェルモット・ロホ」は、アモンティリャードとペドロヒメネス、
「ヴェルモット・ブランコ」は、フィノとモスカテル、
「ヴェルモット・ロゼ」は、フィノとモスカテルと、ティンティージャ・デ・ロタ。

フィノはシェリーの中でもっとも知られているでしょうか?
色が淡く、味わいも繊細な辛口タイプ。

フィノの熟成タイプといわれるのがアモンティリャードで、ナッツの風味が特徴の辛口シェリーです。

モスカテルとペドロヒメネスは極甘口シェリーですが、ペドロヒメネスの方が色も粘度も濃厚で、モスカテルの方が軽やかで、マスカットの香りがあります。

ティンティージャ・デ・ロタはアンダルシア地方の土着品種で、フレッシュな赤い果実の風味が特徴です。



3つのヴェルモットには、それぞれさまざまなボタニカルが使われていますが、中心となるのはニガヨモギで、これが特徴となる苦みを与えます。

3つの中ではロゼが新作だそうで、ボタニカルは、ニガヨモギ、カモミール、バニラ、ナツメグが使われています。淡いサーモンピンクが美しく、フィノの風味に赤いベリー系のチャーミングなテイストも加わったスウィート・ヴェルモットでした。
これは、ルックスも味わいも胸キュンキュンです

※輸入元:ミリオン商事  参考小売価格:各3,500円(税抜)



向かいのブースにあったこちらのヴェルモットも気に入りました。


ESPINALER VERMUT RESERVA (カタルーニャ州バルセロナ県)

バルセロナの高級グルメ食材メーカーであるエスピナレ社のプレミアムベルモットで、ベースはカタルーニャ産のマカベオ100%の白ワインです。
ルスタウはシェリーをベースにしているのに対し、こちらは白ワインがベースとなっています。

加えているボタニカルは、ニガヨモギをはじめ、オレガノなど50種類以上!
アメリカンオーク樽で6カ月熟成しています。

飲んでみると、フレッシュ感、ジューシー感があり、しっとりしなやか。
軽快な酸と心地よいビター感、甘み、コクがあって、いいバランス。

ボトルデザインも大人っぽく、ゆったり落ち着いて飲みたい時によさそう。
私なら、背の低いグラスに大き目の氷を入れ、ダラダラと飲みたいです

※輸入元:株式会社キムラ  参考上代:3,000円(税抜)



ワインと違い、ヴェルモットは開栓してからも長く楽しめますし、少量ずつ飲むので、一見お値段が高いように見えても、実はお買い得だと思います。

ルスタウもエスピナレも、1896年創業です。
創業の地はヘレスとバルセロナと、かなり離れていますが、面白い偶然でした。



そうそう、エスピナレの輸入元の方の話によると、今、スペインの若者の間では、ジンをトニックウォーターかトニックソーダで飲むのが流行っているようです。
ビールももちろん人気。
ワインは食事の時には飲むそうです。
つまり、食事以外では、口当たりよく、軽くてゴクゴク飲める系が好まれているようですね。



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