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神々の山嶺(下)-夢枕獏

2019年05月12日 | 読書

評価1

エベレスト南西壁冬期無酸素単独登攀に挑む伝説のクライマー・羽生丈二の姿を追うカメラマン・深町の語りで物語が進む。羽生の挑戦は?マロリーのカメラの行方は?

羽生の生き様を知りたかったのだが、どうやら主人公は深町だったようだ(泣)。延々と続く深町のどうでもよい自己陶酔的独白に閉口。元恋人加代子や取材で知り合った涼子との関係性もあっさり描いておきながら、何度も「加代子!涼子!」と叫ぶ姿に苦笑。登攀の臨場感も皆無。いったいこの作家は何を書きたかったのだろう!?久し振りに「俺の時間を返してくれ!」と叫びたくなった。