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ユリウス・カエサル ルビコン以後(下)-塩野七生

2020年06月09日 | 読書
評価5

紀元前44年3月15日~前30年(カエサル暗殺~クレオパトラの死・プトレマイオス王朝滅亡)。カエサルの死後、後継に指名されたオクタヴィアヌス(後の称号=アウグストゥス、カエサルの妹の孫)が暗殺の首謀者・ブルータス、カシウスを死に追いやり、クレオパトラの色香に誘惑されてローマを裏切ったアントニウスを倒し、ここに、ついに初代皇帝・アウグストゥスが誕生!帝政ローマがその産声を上げたのだった!

いやはや一大活劇だ。ページをめくる手が止まらない!しかし、アントニウス、一人の女のために国を売るとは・・・いやはやなんとも・・・で、ある。

◆カバーの銅貨について
通貨を統治上のプロパガンダに活用するとのカエサルの考えの後を継いだアウグストゥスが、単なるまね以上の踏襲をした例の一つ。表面にはカエサルとアウグストゥスの顔が彫られ、カエサルの方は「神君」を意味する「DIVI」、アウグストゥスには、神君の息子である「F・DIVI」とある。