評価
再読(前回2017年1月8日)。
メガバンクの行員だった伸郎、今はタクシードライバー。慣れない仕事に悪戦苦闘する中、学生時代の思い出に浸り当時の彼女とのやり直し人生を夢想する日々を送っていた。そして、偶然、自分を退職に追いこんだ銀行時代の支店長が客として乗って来た。ついに仇を討つ時がやって来たのだ!
「こったな話だっけが~?」と思いつつ読み進んだ再読。意外に面白かった(笑)。夢想癖には苦笑を禁じえないが、銀行員の習性など、「ん、だよなぁ~」とかなり頷かせられる箇所が多い!タクシー業界の仕組みもかなり勉強になったし、最後の元上司に対する逆襲場面で溜飲を下げた。家族との関係も上手く行きそうだし、まずは伸郎さん、これからの人生頑張ってください!
けっこうくどい荻原作品の中では上位に入る、と、私は思います。