評価
再読(前回2017年9月3日)。
著者の自伝的青春グラフィティー。1985年1月15日、久雄は同郷の洋子と絵画館近くを散策中。すると国立競技場から湧き上がる大歓声。「あっ!今日は新日鉄釜石の7連覇がかかった試合だ」二人は競技場へ急行!残念ながら終盤で入場できなかったが、見事、釜石7連覇!強烈に懐かしさが込み上げて来る傑作!
実は、この時、久雄は同志社大を応援していたのだった。ちょっとそこが難点(笑)だが、同志社にリードを奪われた釜石が逆転し、あれよあれよという間にトライを重ね、「ニヨコチダ」のサインプレー、金野の正確無比なキック、肩車をされた松尾の姿、36年前がまざまざと蘇った!奥田さんに感謝!さすが奥田さん、俺が大好きな作家だけある!
物語は、久雄が東京の予備校へ通うため名古屋から上京し、2年で中退し、コピーライターとして働き始め独立するまでを6つの出来事を追って語られている。名古屋弁、名古屋の風習が良い味付けとなっていて、とにかく当時の曲、社会現象、全てが懐かしい!
①1978年 4月 4日 キャンディーズ解散コンサート:後楽園球場
※調布にいた私は夜のニュースで見ていた!
②1979年 6月 2日 江川プロ初登板、阪神ラインバックに3ランを打たれ降板
③1980年12月 9日 ジョン・レノン、凶弾に倒れる
④1981年 9月30日 ソウルに負けて名古屋、五輪招致ならず
⑤1985年 1月15日 ラグビー日本選手権:新日鉄釜石7連覇
⑥1989年11月10日 ベルリンの壁崩壊