ワンコ先生がいなくなって一週間。
なかなか生活のペースがつかめない。
庭先の濡れ縁の警備台、日中過ごしていた小屋の警備詰め所を片付けた。
長い間お世話になったドクターへ亡くなった連絡とお礼の電話をした。
ワンコ先生を15年前に譲っていただいたNPOにも亡くなった連絡とお礼のメールを送り、未開封で残っていた食料は、NPOに今暮らしているワンコ先生の後輩たちに食べてもらう手配ができた。
この一週間にやってことだ。
朝起きても、どこにもワンコ先生の気配はない。
シルバーバイトが早く終わって、今日はワンコ先生をいっぱいかまってあげようと車で走り出し、あっ、家に帰ってももういないんだと気づく。
気が抜けてしまっている。
ワンコ先生が元気な頃は、ほんと、面倒くさいやつだなぁと思っていたのに、勝手なものである。
会社を終えて無所属となってからのこの数年は、ワンコ先生と過ごした時間がそれだけ濃厚だったってことだろう。
こんな物足らなさの生活に慣れるまでは、しばらくかかりそうだ。
近いうちに、時間を作って役場に犬鑑札を返しに行かなければと考えている。