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食の街NYに、新たな「格付け」

2011-01-20 13:48:26 | 海外ネットワーク
  1月15日 NHK海外ネットワーク


  世界中の人々が集まる街、ニューヨーク。
  彩を添えているのが世界各国のさまざまな料理だ。
  しかしレストランの料理が原因と見られる食中毒は後を絶たない。
  救急の治療を受けた患者は年間に1万人以上。
  救急車や治療にかかるコストは100億円。

  ニューヨーク市保険精神衛生局 ダニエル・カース副局長
  「レストランの食事が原因で病気になる人が本当に多い。
   レストランが衛生状態を改善してくれるシステムを導入したいと考えていた。」

  SANITARY INSPECTION GRADE
  店の衛生状態を格付けし、利用者に知らせる制度である。
  格付けは、A,B,Cの3段階。
  Cよりひどいと営業停止になる。

  Aと評価されたあるイタリア料理点では、特に気を使っているのが温度の管理。
  大量の氷で料理を冷やす。
  2時間おきに温度をチェックし、料理が痛まないよう細心の注意を払っている。
  
  シェフ ラファエリ・ソリーナスさん
  「Aをとることは重要。
   たくさんのお客を呼び込むことが出来る。
   BやCなんて評価が店にお客さんも入ってこようとは思わないでしょ。」

  検査項目は幅広い範囲にわたっている。
   まな板など食品が触れる部分の衛生状態は適切か?
   決められた温度で保存しているか?
   従業員の手洗いは徹底されているか?
   安全な水を使っているか?
  など67項目。
  対象となっている約22,000軒の店のうち「A」評価に相当したのは55%。
  半数近くが「B」「C」またはそれ以下の評価だった。
  
  A評価を受けられなかった店からは反発の声が上がっている。
  検査項目が細かすぎ、衛生状態を正しく調べているとはいえない、というのである。
  店の冷蔵庫のドアを4分以上開け、温度を測ったときには基準を超えていた。
  使っていない壁に開いた穴も指摘された。
  結局、店は「B」でオーナーの女性は市に不服を申し立てている。
 
  こうした申し立てが、今相次いでいる。
  
  さらに最も影響を受けそうなのがアジア・中東などのエスニック料理の店だ。

   店頭に吊るしてあるロースとダックは4時間以上は違反。
   普段常温で販売されているお菓子、月餅。
   中に肉が入っていれば冷蔵庫で保存しないと違反になる。
  
  どうしたら自分たちの味が守れるのか。
  店主たちが市の担当者に問いただしたが、
  「4時間たった食べ物はすべて捨ててください。
   豆乳を温かいまま保存したいなら60度以上でなければだめです。」
  と、検査基準に従うよう繰り返すばかりだった。

  中国料理店が密集する地区の商工団体役員 杜彼得さん
  「自分たちにとっては当たり前だと思ってきた料理や食品の取り扱いが
   違反になることに困惑している。
   私たちには私たちの調理方法がある。
   しかし当局の規制によってやり方を変えなければならないかもしれない。
   そのことで本来の味を守れなくなるのではないかと心配している。」

  低い格付けのよってマイナスイメージが広がりかねないという懸念は
  他の店にも広がっている。

  これに対して市側は、
  「格付けが表示されることで衛生状態を隠すことは出来なくなる。
   店側だけでなく利用者も店の衛生状態を知ることが出来る。
   これにいよってレストランも衛生状態を高めようと思うでしょう。」

  利用者の反応はさまざまである。
  「Bまではゆるせるが、Aの店に行くと思う。」
  「店の料理の味が変わらす新鮮でスタッフがよければ何度でも来る。」

  世界中のグルメが集まるニューヨークで始まった新たな取り組み、
  どの店に行くのか選ぶのは利用者次第。

























  




  












 























  
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