10月23日 NHK海外ネットワーク
アメリカ カリフォルニア州の高校では、
先月から生徒全員がタブレット型のコンピューターを使っている。
教科書やデータはコンピューターの中にある。
通学かばんの中はバインダー、コンピューターにお弁当だけ。
コンピューターを教科書代わりに使うこうした取り組みはアメリカの全ての州で始まっている。
アリゾナ州の高校は生徒全員にノートパソコンを渡している。
スペイン語の授業で知らない単語がある時はヒントの写真が出る。
さらに電子ホワイトボードも導入した。
教師が手書きで書いた内容は自動的にパソコンに保存されるため、
ノートをとらなくても後でパソコンで確認できるので、
生徒が教師の話により集中しやすくなった。
教科書代わりのパソコンは壊れやすいのが課題だが、
サポート体制は手厚く、
技術者が常駐して修理を行なう。
さらに、授業中に生徒が関係ないサイトを見ていないかをチェックしている。
ITは学校と家庭を結ぶ役割も果たしている。
生徒は帰宅すると教師のブログを確認する。
教師は全員自分のブログを持っていて、
ブログで宿題を出したり、その日の授業計画を書いたりする。
子どもの成績や出欠などをネットで細かく確認出来るため、
母親も学校のIT化を歓迎している。
ボストン郊外の高校では図書館の大胆な電子化に踏み切った。
2万冊あった本を4分の1に減らし、
代わりに、100万冊余りの電子書籍を読むことができる端末を導入した。
司書に相談して読みたい本をその場で買ってもらうことも出来る。
電子書籍は、無料や単価が安いものが多いため、
この高校ではこれまでと同じ予算で2倍以上の本を購入できるようになった。
以前本があった場所はカフェや教室に生まれ変わった。
IT活用すれば低予算で教育環境をより充実させられる。
校長
「予算削減・財政難の学校にとってここはひとつの模範になるでしょう。」
IT先進国アメリカで
学校で急速に進むIT化が新しい教育のスタイルを生み出そうとしている。