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パキスタンの学校 中国語“必修化”へ

2011-11-29 20:25:04 | 報道/ニュース



  11月19日 NHK海外ネットワーク


  パキスタンのカル外相は33歳の若さは、
  さまざまな困難に直面するパキスタンのソフトなイメージを
  国際社会に印象付けるねらいだ。

  相次ぐテロで悪化する治安、
  大規模な洪水からの復興も道半ば。
  そのパキスタンの将来の担う子供たちがいま学んでいるのは中国語。
  パキスタンで政府主導の下、
  公立の学校で中国語を必修科目にしようとする動きが出ている。

  パキスタンでは中国との貿易協定によって経済面での結びつきが強まっている。
  去年の中国からの輸入額は前年比26%増加した。
  国境問題などでともにインドと対立してきたパキスタンと中国は、
  長年深いつながりを保ってきた。
  4年前には戦闘機も共同開発した。
  しかし、インドやバングラデシュが急成長する一方で
  パキスタンの経済発展はテロや不安定な政治の影響で立ち遅れてきた。
  アメリカとはビンラディン容疑者が今年、
  パキスタン国内の潜伏先で殺害されたことをきっかけに関係が悪化し、
  中国との関係をますます強化する必要に迫られている。
  中国重視の政策を推し進めるザルダリ大統領は商業都市カラチの出身。
  地元の州政府は今年9月、
  大統領の意向を受けて教育についての新しい方針を発表した。
  「20013年から州内全ての中学校と高校で中国語を必修科目」
  
  シンド州 教育相
  「パキスタンがこれから国際社会に進出していくためには
   子どもたちが中国語を勉強することが不可欠。」

  中国も発表を歓迎した。
  ところが教育の現場には困惑が広がっている。
  シンド州の学校ではすでに4つの言葉を勉強している。
  ウルドゥー語、英語、シンド語、アラビア語、
  5つ目となる中国語をどうやって教えるのか、
  職員会議では教師たちに反対の声が相次いだ。
  州内にある公立中学校と高校は約5,000校だが、
  中国語を教えられる教師はほとんどいない。
  
  学校の責任者
  「中国語の教員をそだてるため莫大な資金を投入しても
   結果が出るのか疑問。
   無駄に終わってしまいます。」

  結局、州政府は一部の学校から実施を目指し中国に教員の派遣を要請した。

  シンド州 教育相
  「中国政府からはパキスタンの若者を支援し、
   将来は仕事場も提供するといってもらっている。
   言葉の壁がなくなれば中国人とパキスタン人が世界で一緒に働けるようになるだろう。」

  外交戦略と国の発展のために中国との結びつきをいっそう強めるパキスタン。
  その選択が将来を担う子供たちの教育現場に波紋を呼んでいる。
  












  
  


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