12月18日 Bizプラス
今や数兆円にのぼるネット通販市場。
国内最大規模の楽天とアメリカのアマゾンが激しい競争を展開している。
千葉県市川市にある楽天の物流センターは
図書館のような大きな倉庫に商品がずらりと並ぶ。
書籍やDVD、日用品や食品まで楽天のネット通販は
もともと注文を受けた全国の企業がそれぞれ品物を発送する仕組みだった。
しかしより素早く商品を届けるため
楽天は自前の倉庫にあらかじめ商品を預かり
注文と同時に発送する仕組みに改めようとしている。
その背景にあるのが最大のライバルアマゾンの存在である。
アマゾンは12年前に日本の市場に参入して以来
次々と物流拠点を整備。
大都市圏を中心に早ければその日のうちに配達する当日配送。
送料無料を打ち出し売り上げを伸ばしてきた。
(アマゾンジャパン ジャスパー・チャン社長)
「どの国でも客は低価格な品ぞろえと迅速な配達を求めている。
その実現のために我々は努力している。」
一方の楽天は今後 首都圏や関西に新たな物流拠点をつくることを決めている。
そのため先月 最先端の技術を持つフランスの物流専門会社の買収を決めた。
この会社の持つオートメーションの技術を取り入れて
さらに物流のスピードアップをはかろうとしている。
(フランスの物流会社 エリック・デュボアールさん)
「より速く届けられるよう常に改善を続けることが重要。」
さらに楽天はアマゾンが販売しない生鮮食品も扱うことにした。
野菜や牛乳などの専用の倉庫を新たにかまえ
書籍や日用品などと一緒に届けようとしている。
(楽天 武田和徳常務)
「混載して届けられるようになれば当然コストは下がってくる。
そういった意味でも客に還元できる。
より充実したサービスに向けて拡大していく。」
配達のスピードや品ぞろえなど次々と拡充を目指すネット通販。
今後も多様化する消費者のニーズに応えるため様々な変革が必要である。