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世界遺産グランプラスに現代的ツリー登場

2012-12-26 08:13:29 | 海外ネットワーク


  12月22日 NHK海外ネットワーク


  ブリュッセルを代表する観光地グランプラスは
  中世ヨーロッパの建物がそのまま残っていてユネスコの世界遺産に登録されている。
  フランスの作家ビクトル・ユーゴーは
  最も美しい広場
  と呼び世界中から観光客が集まってくる。
  グランプラスは毎年時期になると
  モミの木に電飾を施したクリスマスツリーが飾られ彩りを添えてきた。
  ところが今年は例年と違ったツリーが登場し市民の間で大きな議論となっている。

  グランプラス周辺ではこの時期は食べ物やツリーの飾りつけを売る店が立ち並び
  華やかな雰囲気に包まれる。
  (ブリュッセル ティルマン市長)
  「冬の祭典の始まりです。
   素晴らしいですよ。」
  今年のクリスマスツリーは鉄製のやぐらを組みあわせてつくられ
  LED発光ダイオードが多数取り付けられている。
  中世に建築された市庁舎もツリーに合わせライトアップ。
  ツリーはフランス人の芸術家が考えた。
  光と音楽のショーを楽しんでもらおうというねらいである。
  「発想が違う。
   自分の家に置く楢木のツリーがいいけど近代的なのも悪くない。」
  
  しかし多くの市民からは伝統的な景観を台無しにしてしまうと批判の声が上がっている。
  「ブリュッセルに本物のツリーを返せ!」
  「あれはまるでや薬局の看板 ツリーではない。」
  特に昼間は工事現場のようだと批判が殺到。
  抗議の意味を込めて小型のクリスマスツリーを置く人たちも出てきた。
  “このモミの木は抗議だ!”
  “我々に本物のツリーを!”
  「ツリーは人の心を温かくする。
   これにはそんなところがまったくない。」

  ブリュッセルに住むオリビエ・バンビールデヘンさんは
  失業していて家族でツリーを見に行くことを心待ちにしていたが
  今年はとても見に行く気がしないという。
  伝統のモミの木のツリーに戻してほしいとインターネットで署名活動を始めた。
  ホームページには25,000超の署名が集まっている。
  (オリビエさん)
  「生活が苦しい私にとってツリーは規模いうの象徴。
   その象徴に手をつけないでください。」

  これに対しツリーを企画した市長は
  伝統と現代を組み合わせた“新たな芸術”と主張している。
  (ブリュッセル ティルマン市長)
  「ピカソやマティスの作品を見ればわかると思うが
   新しい芸術はこれまでとは違ったやり方で生まれてくるもの。」

  中世ヨーロッパの伝統的景観の中で繰り広げられる光のショー。
  市民は複雑な思いでクリスマスを迎える。
  
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