7月13日 NHK「おはよう日本」
北海道は地元の素材を生かした美味しいスイーツが沢山あるが
それだけ競争も激しく
伝統ある老舗店も例外ではない。
あんことともにイチゴや抹茶の生クリームを入れたどらやき。
若者を意識して見た目の可愛さにもこだわった。
このどら焼きを開発した創業160年の老舗和菓子店 函館千秋庵総本家は
地域の人口減少や競合店の進出に危機感を感じている。
(函館千秋庵総本家 副社長)
「常連さんも高齢化が進み
来店するお客さまも年々減少している状況。
常に新しい取り組みをしないといけない。」
そこで和菓子になじみのない客層をターゲットに
去年から
これまでの常識を捨てた新たなどらやきの製造を始めた。
手軽に食べてもらうため
これまでよりサイズをひと回り小さくした。
(函館千秋庵総本家 製造部長)
「新たに考え直した“挑戦的などらやき”。
今までのどらやきとは違う新しい挑戦。」
さらに
観光客や若者の取り込みを狙って函館駅前にできた新たな商業施設に出店した。
新型コロナウィルスの影響で観光客が減るなか
新たな取り組みに期待を寄せている。
(函館千秋庵総本家 副社長)
「古いお店なんで
何をやっても賛否両論出てしまう。
変えてはいけないものと変えていいもの
変えなければいけないものがある。
そこさえ分かっていれば変わることに対する不安はない。」
新たな分野に活路を見出している老舗もある。
札幌市で80年以上続くお茶屋 玉翠園。
常連客の高齢化で売り上げは年々下がっている。
いまは新型コロナウィルスの影響で
企業などの大口顧客との取引が止まったことも響いている。
そこで力を入れているのが
若者をターゲットにした“抹茶パフェ”の販売である。
味や風味に自信がある熟成させた抹茶を使ったアイスが受け入れられ
ヒット商品になった。
パフェをきっかけにお茶を購入する人も増えた。
(客)
「入口がアイス パフェだったとしても
そこからさらに
いれていただくお茶が好きになった。
自分でもお茶を入れてみたいなと。」
(玉翠園 社長)
「伝統的なうちの看板とそぐわないのではと反対もあった。
結局そうやって導入したことで
思いもしない需要がたくさん生まれた。
うれしい誤算かなと思っている。」
老舗店が新たに売り出したスイーツは
これまでの常連客の枠を超えてSNSでも拡散されている。
スイーツ王国北海道で
伝統を生かしつつ進化する老舗の挑戦が続いている。