
南小地区福祉会敬老の集いに来ています。
日本が成長社会から成熟社会に入っているいま、齢(よわい)を重ねることは、決してマイナスではない。
登山にたとえれば、高度経済成長時代は、がむしゃらに山を登るときだった。登るのに必死で余裕がなかった。
しかし成熟社会は山を下りるとき。
下りるときには、登るときに気がつかなかった、足もとに咲いている高山植物の花の美しさに気がつく。
はるかかなたに見える海の美しさにも、気がつく。
横にいる人とゆっくり話す時間ももてる。
山を登るときと下るときと、どちらが人間らしく、豊かであるか。言うまでもないであろう。
人とのつながりを子どもに教えたい。
山を下りるのは、決してマイナスではない。私たちはいま成熟社会を生きている。