今日の1限目、1年生は体育館で「ボランティア活動とは」の学習を行いました。
1年生全体に、箕面市社会福祉協議会の高田浩行さんが、写真をみせながらボランティア活動について考えるための、お話をしてくださいました。
高田さんのお話の中では、ボランティアの原則を4つ説明してくださいました。
○自発性:イヤイヤではなく、自分から進んで・・・
○無償性:見返りを求めず、自分のできることを・・・
○社会性:だれかのためでなく、社会に影響を・・・
○継続性:せっかく始めたのだから、続けられるように
そして、生徒たちには具体的な画像をみせて、感想や意見を引き出しておられました。
一例として、「混雑するエレベータの前にいる、ベビーカーを押すお母さん」の写真を見て、
「あなたはどう声をかけますか?」→「手伝いましょうか」
「そのときのあなたの気持ちは」→「ちょっとでも役に立てれば」・・・・
高田さんはたいへん上手に子どもたちの感想や気持ちを拾い上げ、全体に紹介して広めていかれました。
そして最後は、コミュニケーションの大切さでまとめ、授業は終わりました。
学年全員を前にして、難しい専門語を使わず、中学1年生にわかる言葉で、授業をしていただきましたので、生徒たちのとっつきもよかったです。
さて、ボランティアについて、私はいつも二層構造で考えています。一層目はボランティア活動の基盤となるもので、洗濯物を干す、家族の使った食器を洗う、お風呂の湯船を洗う、掃除機をかけるなど、家族の一員として当然、子どもが家庭でやらなければならない仕事です。
いわゆるお手伝いのことです。
そして家族の一員としての責任を果たしたうえで、さらに自ら進んでやりたいことをみつけ、自発的にやること。これが二層目であり、本来の意味でのボランティア活動です。東北地震の復興のために何か役に立つ活動したいなどです。
でも、私の問題意識として、最近では一層目があやうくなっています。電化製品の普及・充実のなかで、または「子どもはとにかく勉強していればいい」という時代の変化の中で、子どもは家族の一員としての役割を十分果たす機会がないのです。
そのうえ、高校へ行ったら、ボランティア学習を単位取得の条件にしている場合もあります。それは自発的ではない、「活動すれば単位をあげるよ」となってしまい、本当の意味でのボランティアではないのです。
一層目の土台ができていないところに二層目を築いてもぐらついてくる心配があります。
高田さんのいう4原則が実現できるために、私は、(自分の家庭も含めてですが、)みなさんも家庭の中で、家族として子どもが当然果たすべき役割をしっかりと担わせることが重要だと思います。