「しがみつかない生き方」という本があります。
物事にこだわり、一点集中することが必要なことも、人が生活するうえではあります。
私もこだわらなければならないときは、こだわります。
そういう場合もあるでしょうが、こだわることとしがみつくことはちがいます。
人にはチャンスが到来することがあります。
しかし、せっかくのチャンスを逃してしまった。
このとき、なぜチャンスをいかせなかったのかというふりかえりはしなければなりません。
試合で、ディフェンスがノーマークだったのに、シュートを外してしまった・・・」と悔しがることは、バスケットの選手にはあるでしょう。
でも、「あのとき、こうしておけばよかった」と悔やみ、しがみついても得るものはあまりないのではないでしょうか。
それは、自分に縁がなかった、自分にふさわしいチャンスではなかった。たんにそれだけの話です。
しがみつくという行為は、執着するという意味が含まれます。
無理にしがみつくのはやめて、次を探せばいいのです。
次を探す態度には、素直な気持ちと「学ばしてもらおう」という意欲が宿ります。
前向きな気持ちで、物事に臨むことができると思うのです。
この素直な気持ちというのは、子どもが成長する上で、たいへん大切なものです。
素直な子は伸びます。かりに失敗しても、「次はがんばろう」と、気持ちの切り替えがしやすいのです。
失敗したことに対して、しがみつきません。
素直な気持ちは、子どもの成長には欠かせない条件だと、私は考えます。