学習習慣、生活習慣など子どもが身につけなければならない習慣があります。
この習慣をつけていくのは、親や教師の役割です。
この点で見ると、子育てや教育は忍耐であると言えるかもしれません。
そして、その忍耐は愛情に裏打ちされています。
習慣を身につけさせるときには、大人がイライラするのがいちばんよくありません。
「何回いったらわかるの!?」と怒鳴っても、無理やり従わせることができるのは、子どもが小さいときだけです。
中学生にもなると、いうことをききません。
大人に忍耐が必要です。根気よくかかわり続けるように、大人が自らをコントロールしなければなりません。
一度でできなくても、冷静に言い続けます。
「脱いだ服は散らかさず、洗濯かごに入れてね」
「わかった」
次の日、服は散らかったまま。
同じことを言います。
「脱いだ服は散らかさず、洗濯かごに入れてね」
「わかった」
次の日、洗濯かごに入ってました。
「今日は洗濯かごに入れてくれたから、助かったわ。ありがとう」
できた事実をちゃんと認めます。そして、親の「うれしい」という気持ちを伝えます。
忙しいと、この承認作業を忘れてしまいがちになります。
できたときに、「やればできるね」とおだててほめる必要もありません。
淡々と事実を認め、「ありがとう」と伝えます。
子どもですから、また散らかしたままになることもあるかもしれません。
「この前までできたのに、なぜできないの?」ではなく、
「脱いだ服は散らかさず、洗濯かごに入れてね」と冷静に繰り返します。
習慣とは、このように形成されていくのだと考えます。