子どもは大人のするようにする

大人は、子どもに「こうなってほしい」といろいろと望みます。

そのため、「こうしなさい」とか「こうするべきだ」と指示をしたり、命令をしますが、なかなか思い通りにはいかないものです。

とくに、子どもが思春期になればなおさらいうことを聞こうとしないことが多いものです。

私が教育専門員として市内の中学校を回っていると、今までの面識はないのに、なかには近づいてきて「先生、私のクラスには（授業を見に）きてくれないの」とか「じゃあ、給食は来てくれる？」とか話しかけてくれる女子生徒がいました。

わたしはそのような生徒たちに出会えると、うれしくなります。

そして、この子たちは大人に信頼感を寄せることができるのだ。

きっと親御さんも他者を信頼して生きてこられたのだろう。

こう思うのです。

子どもは親や教師の「いう通り」にはなりませんが、「する通り」になります。

その意味で、子どもに何かを伝えるのに言葉はいらないのです。ただ大人が誠実に努力をして日々を生きていくだけでいいのだと思います。