箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

夢に現実性をもたせる

2020年03月16日 07時38分00秒 | 教育・子育てあれこれ

夢をもつことは大切なことで、幼稚園の子も卒園式で修了証書をもらうと、「お花屋さんになりたい」「サッカー選手になりたい」・・・と言います。

 

小学校の卒業式でも、卒業証書をもらうときに、「ぼくはお医者さんになります」「わたしはケーキ屋さんになりたいです」などと、式場で宣言します。

 

ところが、中学生になるともっと現実的になり、自分の現状と理想の自分の隔たりを客観的に見るようになり、あまり夢を言わなくなったりするようです。

 

それは、それでしかたのないことかもしれません。

 

でも、それは自分の可能性を否定していると考えることができます。

 

夢はもっていても、どこかで「叶うわけないよ」と諦めているのです。

 

なぜ諦めるのでしょうか。

 

その子の周辺に成功した人がいないからかもしれません。

 

でも、そのとき、もし家族や親せきや知り合いにその子のめざす、夢を実現した人物像があればリアリティが増してきます。

 

しかし、考えてみればそもそもリアリティのないのが夢なのです

 

このように考えれば、子どもの身近に具体例があることが重要になります。


つまり、近未来の「ロールモデル」になる人が必要です。


自分もこうやってがんばったら、あの人のようになれるというお手本です。

 

 校長をしているとき、「医師になりたい」という夢を子どものときから持っている生徒がいました。今も高校で医師になるため医学部をめざして、勉学に励んでいます。

 

その生徒は、おじさんが医師でした。小学生のとき、その人に相談して、医師になりたいという夢を膨らませたのでした。


その生徒は中学3年のとき、次のように言っていました。

 

小学年生の夏休み、長崎でいとこに言われたことは、今でもはっきりと覚えてい

 

夢が医師とは本当にすごか。自分は周りに流されてこの道に入ったけん。夢を持つことは、とても立派だと思う

 

いとこの言葉は、僕に勇気をくれ、将来の夢がより具体的になった・・・・・」

 

だから、近くにどんな人がいるかが、お手本にできる人がいるだけで、はグッとその子に近づいてきます。

 

不確実な時代で、閉塞感が漂う今の時代であるからこそ、夢実現という目標を立て、それに向けて努力を重ねることの意味は輝きを増してきます。



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