子どもが生まれると、親はわが子に無償の愛を注ぎ込みます。
そのように育んできたわが子が辛い思いをしたり、イヤな目にあわないように願うのは当然です。
子どもを産み、育むことは人生の「大事業」です。
しかし、わが子を自分の所有物だと勘違いしないでおきたものです。
これは考えてみれば、世の中の万物に通じることかもしれません。
子どもは「授かりもの」と自覚すべきであり、親の所有物ではありません。
「所有」とはものをもつことですが、人はものをもつと自分のコントロール下に置けると思ってしまいがちです。
もう、中学生にもなれば、ある程度自分で考え、自分で行動し、その責任も一定程度自分で引き受けなければなりません。
そうして、おとなに近づくと、子どもは親が言うとおりのことに従うとは限りません。
親が「こうしなさい」と忠告や指示をしても、子どもは親の言うことをきかないことも多いものです。
親が子どもを抱え込まないことです。
自分の子どもに愛着があり、守ってやりたいと思うのは当然ですが、仏教用語では「放下」(ほうげ)といい、こどもを親が抱え込まないことは放下の心境です。
わが子が自分で考え、自分で行動を決めることができるようになったと、かえって喜ぶべきなのでしょう。
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