Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

いのちを繋ぐ 生と性と死 

2022年09月20日 08時01分09秒 | EXHIBITION

台風14号は夜中に過ぎ去り
まだ風は強いとは言えピークは過ぎた。
これから大阪へ向かいます。

荷造りは、濡れても良いよう一旦中身を梱包し直した。
梱包の腕が上がった気がする(笑)。

荷造りや梱包作業はどちらかというと「好き」。
頭も体も使うのでとても良いリフレッシュになる。
ただひたすらスペースの効率と作品の安全だけを考える。
パズルのようだ。


夕べの姿。
これを転がしてこれから出発。

今回、ワイアートギャラリーさんからの急な個展のご提案はありがたかった。
女性のオーナーさんと、スタッフさんも皆女性で
羽黒洞さんの時と同じような女所帯。私には心地よいです。

オーナーさんからは台風のことでお電話もいただき
何て言うか、お優しい心遣いにありがたい気持ちで一杯です。
頑張ります。

先日の座の会に出展した新作と未発表のヤギドローイング
旧作ですが出さずに大事にしまってあったとっておきの作品など。
20点ほどの展示になります。

★特設ページ出来ました。↓
いのちを繋ぐ 生と性と死 亀井 三千代展 - y art gallery (shop-pro.jp)
是非ご覧頂くだけでも、よろしくお願いいたします!!

『いのちを繋ぐ 生と性と死』亀井三千代展
ワイアートギャラリー / 大阪 
9月21日(水)~9月27日(火) ・26(月)休廊
11:00-19:00 / 23(祝) , 25(日) , 27(火)は17:00迄
★亀井在廊日:9月21日、24日、25日(他は未定)
ワイアートギャラリー アクセス
お問い合わせTEL 06-6311-5380  ✉ info@yart-gallery.co.jp


詩と思想 9月号 特集ジェンダー

2022年09月13日 21時43分35秒 | EXHIBITION
寄稿「解剖図と春画ー身体風景を求めてー」『詩と思想』9月号 "特集ジェンダー" 土曜美術社出版販売

寄稿のお話しを頂いたのは随分前のこと。
「何か書きませんか?」的なふわっとしたお誘いでしたので
私は詩を書くのでしょうか?(@_@;)
内心それはちょっとありえない、と思っておりました。

やがて詩ではなくて寄稿だ、ということがわかりほっとしましたが
だんだん話しが具体的になるにつれ、それがジェンダー特集号だということがわかった。

だからか。
だから私に話しが来たのだ。それこそがジェンダーだ、と思った。
私は解剖学がベースなので、性差は構造として興味を持っています。
ジェンダー関係ないのに。
とはいえ、作品は見る人のためのものでもあるので
ジェンダーと関連づけて見る人だって居る。それは仕方ないかもしれません。





「解剖図と春画ー身体風景を求めてー」
絵を描く動機、解剖図に対して春画を取り入れたきっかけ、墨の話し、人拓、
そして今後の展開についてを参考文献等ご紹介しながら6頁にわたって書かせていただきました。
また、この号の巻頭座談会は面白いです。
一言にジェンダーと言っても複雑で私は混線しがちですが、すっとほどけて整理につながりました。
ご興味のある方、是非お手に取ってお読みいただけましたら幸いです❣️
よろしくお願いいたします。
↓アマゾンこちら
詩と思想2022年9月号 | |本 | 通販 | Amazon





また、座の会が終わってほっとする間もなく、
大阪での個展が決まりました。
これは昨年秋に二人展でお世話になったワイアートギャラリーさんです。
昨年の秋、っていうかもう何年も前のことのよう。。。
 
『いのちを繋ぐ 生と性と死』亀井三千代展
9月21日(水)~9月27日(火) ・26(月)休廊
11:00-19:00 / 23(祝) , 25(日) , 27(火)は17:00迄

★画廊コメント
身体の解体と新たな再生を制作のテーマにしている亀井三千代さんは、
現在は墨と岩絵の具、膠、アクリル、和紙をもちいて人体を描いています。
解剖学を学んだ上で表現される血管や神経の描写は純粋な形態の美しさを発見させます。
墨の繊細でなだらかな濃淡の諧調の表現は生命の輝きを感じます。額装、パネル装 屏風など20点を展示

現在猛烈準備中。
詳細は後日お知らせ致しますので、どうぞよろしくお願いいたします!



始まりました。第11回座の会展『座2022』

2022年08月28日 09時06分39秒 | EXHIBITION


これは飾り付けの様子。サーカスですか!!


普段運動をしないので、全身筋肉痛になります。

第11回座の会展『座2022』は、私にとっては今年の重要な展覧会。
展示の事故も無く始まりました。


初日ギャラリートークは平日にもかかわらず
いらしてくださったお客さまには本当に感謝!



ここに来るまでいろいろな事がありました。
何よりメンバー同士で議論したことが大きな収穫だったと思います。
結果も大切ですが、その過程が重要だと思えた今回の展覧会。
私もまだまだ成長してきたいです。

作品画像を少しご紹介。

高田研二郎さん作品。


宮島弘道さん作品


羽田雄貴さん作品


そして亀井作品。

💜第11回座の会展『座2022』9/1(木)まで O美術館
10:00-18:30(最終日16:00迄)
★O美術館 (JR線・りんかい線 大崎駅から1分、大崎ニューシティ2号館2階) 03(3495)4040
亀井在館日:30日(火)10時~、31日(水)10時~、9月1日(木)12時~
是非ともお越し下さいますよう、よろしくお願いいたします❣️


『Women2022』

2022年08月22日 08時55分58秒 | EXHIBITION
始まりました。
『Women2022』展
単に女性作家5人を集めた”5人展”のような展覧会はよくあることですが、
この展覧会『Women2022』という直球タイトルは(前回も書きましたが)
引っかかり、ゆくゆく何か重要な問いかけになるかもしれません。
私は初めてご一緒する4名の作家さんとの出合いが嬉しく、またとても勉強になっています。

参加作家:有坂ゆかり/ 糸数都 / 亀井三千代/ 釘町一恵 / 丸田恭子


丸田恭子さん作品


釘町一恵さん作品

★展覧会趣旨
 女性の活躍が目立つといっても、2021年の日本のジェンダーギャップ指数は156カ国中120位。SDGsも多様化にもほど遠い。そのなかで、女性の美術家たちの活動が眼を引く。
 そこで、表現様式やコンセプトは異なるが、現代に鋭い眼差しを向けている美術家たちを集めた。具象抽象を問わず、だれもが見たことのない世界を追い求めている。そして、それを形にして、社会に何らかの痕跡を残していくはずだ。そう感じられる作家たちの「現在」を示す。


有坂ゆかりさん作品


糸数都さん作品

是非私たち5名の作品をご覧いただくと共に展覧会タイトル、趣旨も合わせて体験して頂けましたら幸いです。

★『Women2022』ギャラリー絵夢(新宿東口徒歩3分)28日(日)迄。11時ー19時(最終日15時迄)
https://moliere.co.jp/galerie/
私は28(日) 15時~ギャラリートークに参加します。
よろしくお願いいたします。

今月2つの展覧会

2022年08月17日 10時26分35秒 | EXHIBITION

今月は実は2つの展覧会に参加します。
一つは第11回座の会展『座2022』で26日から。
もう一つは『Women2022』で20日から。
ややこしい。
こちらは旧作での参加になります。
そして、じわじわですがこのタイトルに対する疑問も生じています。





『Women2022』
キュレーターは男性。
例えば、仮に女性のキュレーターが男性の作家を集めて『Men2022』としたらどうだろう。
キュレーターの視点が上から目線になるのが分かる。
つまり、私が思うに『Women2022』は男性の視点から生じた展覧会だ。
そしてその目線に気づくとタイトルもやや差別的なものに思えてくる。

展覧会コンセプトでは真っ先に日本のジェンダー指数156カ国中120位に触れている。
だからこそこの展覧会が成り立つ。
ジェンダー平等の視点からはありえない展覧会だろう、と思うのだけど
これを感じているのは私だけなのか、他の女性メンバーも感じているのか、
またキュレーターも確信的に企画しているのか、それとも全く無自覚なのか分からない。
そういう意味では面白い展覧会になると思う。





今では男・女に対して、このどちらの性でもない、という人も居る。
確か、先日フランスに行った時、何かの書類に性別をチェックする際
用紙に「男・女・それ以外」というのがあった。
私はもっともだと思った。
性に限って言うなら
このどちらの性でもないキュレーターが早く現われ、バイアスのない展覧会を企画するのを期待しています。

はっきり言いたいのだが、私の作品はジェンダーを問題にしているのではなく
男女の構造的な性差といのちに興味を持って描いている。解剖学がベースなので。
バイアスなくフラットに作品を見て欲しい。

私の中のささやかなこの展覧会タイトル問題。自分ではじわじわ気づいて良かったと思う。
最初は気がつかなかった。肝心なことは大抵あとから気づきます。
私も相当鈍いのです。


第11回座の会展「座2022」

2022年08月03日 09時48分20秒 | EXHIBITION

6月、7月と続いた展覧会も終わり、
先日は地元の川崎大師にお礼参りに行ってきました。
もちろん今後の無事のお願いも。

お大師さまはちょうど風鈴市の最中で
風鈴の何とも美しい音色が、風とともにランダムに鳴り響いて異次元。
夏だな~


8月に突入しましたが
今月は2つの展覧会があります。
一つは毎年恒例の「座の会」
この会は昨年暮れから解散の危機に見舞われた。
今だから言えるけど、これは本当にきつかった。
こういう時、人間の普段見えない一面が現われるね。

私は意見のまとめ役にされてしまい、
一時期マジで暗かった(笑)



創立者に「解散」か、あるいは「グループ名の変更」の選択を迫られて
何ヶ月かメンバー同士話し合った。
結果グループを去る者、残る者、いろいろありましたが
グループ名は変えません!!

ていうか、創立者にその権限があるって初めて知った(@_@;)
一時は、穏便にグループ名変えた方がいいんじゃないかと思ったけど
メンバーのさまざまな意見を聞きながらそれは間違っていると悟りました。
ですので今回の座の会は、これは私たちの打ち出した結論。
意思表示となります。



私は、ただただ全力で制作して展示し、
その展覧会が良い場になればそれで良いです。
重ねて申しますが、
作家は自分の制作に持てる全てを注ぐものだと私は考えます。
そしてその作品が場を作り結果を出していく、ただそれだけのこと。
一般論ですが、
団体展に属していると「あの作家の作品は会に合わない」とか暗に言い広めて
人を「排除」の方向へ持っていく作家もいる。そんな時、大抵は己の作品が棚に上がっている。
また会を辞めるのを他人のせいにする作家に限って、やっぱり辞めずにずるずる居る。
それは単に人騒がせな愚痴でしかない。
これは一般論です(笑)

少なくとも座の会の膿は全部出された。
人数も減ったし、やむを得ず去ったメンバーには残念でしたが
これからこのメンバーで作られる場に期待していきたいです。

テーマカラーはパープル、力強いよ!


諸事情をふまえた上での気概あるコメント↓
”座の会よ、ただひたすら座れ” このタイトル見ただけでも泣けてくる!
”「座の会」の名前で続ける意味” 若手の高田さんのコメント。
ここに今回の全てが凝縮されていると思います。



残ったメンバー、新しく迎えた新メンバーも。
座の会は8月26日から。
座の会  - ホーム | Facebook
詳細は後日。どうぞよろしくお願いいたします!!

★★★★
亀井三千代HP HOME | MichiyoKamei (michika-6.wixsite.com)


いま 見せたい絵、伝えたい事

2022年07月11日 08時43分32秒 | EXHIBITION

💙パリ滞在の報告も兼ねて12日よりグループ展に参加いたします。

思えば、この展覧会はパリ滞在の延長にあります。
この展覧会まで含めて私のパリ個展なのだと考えています。

5月、コロナと戦争とでなかば「死ぬ気」(笑)で出国しましたが、そんな必要全くなかった!
今思えば連日のニュースとホラー映画見過ぎで頭やられてたんだと思う。
その意味でも海外に出て良かった。思いっきり呼吸できました。

取材する気まんまんで簡単な画材を持っていきました。
ですが世界情勢よりもパリの鳥とパリに住む人達の摩訶不思議な物語に魅了され現地ドローイング。
ささやかな作品ですが私のタカラモノ(豆本初めて)。
それが いま見せたい絵、伝えたい事。

🖤いま 見せたい絵、伝えたい事。
不忍画廊 7/12-23 (17,18休) http://shinobazu.com
★亀井在廊日:初日12日(火)13時~、15日(金)、19日(月)、23日(土)14時~ 
他の日は調整中。

  


ベースになった物語については後日ご紹介いたします。

★またオンライン で作品の一部がご覧頂けます。 熱い想いのこもった作品ばかり。
でもできれば実物をご覧頂きたいです。
Art Scenes👉 https://art-scenes.net/ja/shows/774



皆様のお越しを心よりお待ちしております。

音の空間化『弄玉仙図』岩佐又兵衛

2022年06月22日 08時56分31秒 | EXHIBITION

現在、団扇の展覧会に参加しています。
「涼風献上ー風俗画展」  柴田悦子画廊

この展覧会のお題
まず模写→それを団扇化、テーマは「風俗美人図」
私は岩佐又兵衛『弄玉仙図』を選びました。
これは 旧金屋屏風 の中の1枚。

岩佐又兵衛 (1578-1650 江戸時代初期の絵師)は『奇想の系譜』 辻惟雄著 
を読んで興味を持っていました。
今回模写が出来るのは本当に嬉しいです。


模『弄玉仙図』墨・岩絵の具・膠・和紙 2022 亀井三千代

物語:
亡き夫に簫(しょう)を教わった弄玉(ろうぎょく)は、やがて霊鳥鳳凰の鳴き声を出せるようになったという。
その音色を聞いて飛来した鳳凰に弄玉は乗り、龍に載った亡き夫とともに昇天したという話。

作品の空間は弄玉の奏でる簫(あるいは鳳凰の鳴き声)の美しい音の表現だと解釈。
また弄玉を見上げる童子、鳳凰を見上げる弄玉、弄玉を見返す鳳凰と、
3者の動きある視線は上方へと見る者の視線を誘います。
これもやはり空間の表現だと思いました。



気になるこの童子は同じ旧金屋屏風の他の作品でも登場。
これは耳かきをする童子。この作品は現在行方不明。


『日本美術絵画全集 第十三巻 岩佐又兵衛』昭和55年第一刷 辻惟雄著 集英社刊 p.105より

童子は、自然のあるがままを芸術として捉えられるよう耳掃除をする者。
私は耳が音に繋がることから、この作品は音の空間化だと確信。
ですがそれを団扇にすると「空間」が突如「モノ」になる。面白い。
「空間」が「モノ」になるって何?



団扇の裏は古い唐紙に宿墨ドローイングで鳳凰を描いた。
また紐のついた小品は弄玉の足元がモチーフ。何故紐をつけたか?
「空間」が「モノ」になるか実験してみたかったのです。



団扇、裏


「コハナ」18×18cm 墨・岩絵の具・膠・和紙・刺繍糸 2022 亀井三千代


模写は初めて。このような機会がなければなかなか出来ませんでした。
大変勉強になったこの展覧会。26日迄。是非遊びにいらしてください。

5月、フランスに行きます

2022年05月01日 11時40分34秒 | EXHIBITION

フランスで個展をする運びとなりました。
作品持参で一人で行くのでこれは試練としか言いようがありません。

前回の人人展が終わってから猛烈準備に追われていました。
作品数は足りるのだろうか…

この渡仏にあわせてワクチン接種も受けた。
仕事の調整、スーツケースの新調、ワクチン接種証明書のためのマイナンバーカード登録、
英会話も必要と思い、友人に「にわか個人授業」をお願いしコテンパンにされ
今はラジオフランス語講座を聴いて「ぼんじゅーる」とか唱えている。
5月に入り、欠航していたフライトも無事に運行を開始した。
これはもう絶体に行かなくてはならない。

たかだか2週間ほどなので大げさに考えないようにしているけど
コロナと戦争で精神的にはワクワクできない。
でもこのような時期だからこそ得られるものもあると思って
見聞を深めてきたいと思います。修行ですね。

自分で出来ないことは友人に助けて頂いています。
まずは案内状の作成
以前より、個展のハガキをお願いしている小田島工房さんに今回も依頼しました。

そしてスクエアのかっこいいカードが届きました。
ホントに嬉しい!
このカードを見るたびに気持ちが上がります。
それは「カードがかっこいいから」という理由よりは
「長年の友人が作ってくれたから」という理由で。
お守りみたいに思えてきます。

私は沢山ではありませんが、頼りになる友人を持つことができて幸せです。
でも私は一体何ができるんだろう?
経験値を上げて、その人たちの頼れる人間になりたい。
がんばります。


応援ありがとうございました。

2022年04月05日 07時51分41秒 | EXHIBITION

第45回人人展、無事に終了いたしました。

2年ぶりの開催。
想像以上の来客数に驚くとともに
久しぶりすぎて身体がついていかない・笑
かなりオタオタしました。

懐かしいお客さま、会えなかった大切な友達
展覧会を手伝ってくれた友人、お世話になった恩人…
沢山の方々に支えられて、人人会も私自身も恵まれていると思います。

また今回、展示のアドバイスを受けて
途中展示替えもいたしました。


屏風が初めてでしたので難しかった。
「展示は絶体やってみないと分からない」とのお言葉もいただき、
思い切って変えてみました。勉強になります!!

もちろん課題も山積。
課題があるって幸せです。
自分一人ではどうにもならないので、また協力して進んでいきたいです。

しばらくは片付けに追われますが…
今後も応援、よろしくお願いいたします!!