Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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墨から学ぶこと

2018年06月15日 08時55分28秒 | 日記


6合目くらいまでは来ただろうか
ここまできたら、もう大丈夫な気がします。
道筋が決まったというか
絵の落ち着き所が見えてきたというか。

同じ墨でもその日によって全然色が違う。
多分すり方、すってから紙に置くまでの時間、水のさしかた、などなど
ちょっとした加減で全然違ってくる。
あと天候、湿度、
そうそう浄水を使うのは常識ですが
最近はブリタの水を使うようにしている。


でも、どんなふうでも、それはそれで良いと思えるようになってきた。

以前は絵の中で、上手くいったところ、いかなかったところをやたらと比較して
何故なんだと悩んだ。
墨の色だって、前日と違うと落ち込んだ。
でも、「うまくいく」「いかない」に全く根拠がないことに気がついた。
「うまくいく」って何が?

最近では、うまくいかない、ということは何もないんだと思えるようになってきた。

差異でしかない、
それを受け入れ、生かしながら仕上がるのを待つ。

そんなふうにしていたら、墨がいうことをきいてくれるようになってきた、
なんてそれは私の傲慢で、実は私自身が全てを墨に任せているだけ。
私は主体でありえない、ということを墨から学んでいる

だって乾いたら全然表情が違っちゃう
そんなことコントロールできまへん。

偶然、にじみがシミを作った
多分それはできた瞬間から必要なノイズなのだ。