掛け軸の3幅目も出来上がり荷造りもだたい形になってきました。
今回は職人さんにずいぶん助けて頂いた。
協力者がいるのはありがたい。
人との出会いが全てなのではないかと思う。
今回は、屏風型の小品にも挑戦。
軸の裂地といいこの小屏風といい
全体的にゴールドです!
なので今回はパネルの脇に箔を貼って
壁への反射を狙いました。
パリは光が強いので白い壁にどんな光を映すか楽しみです。
画像はピンクの色箔をはりました。
壁にもうっすらピンク色が。
不安なことを思うとそれがどんどん増幅してしまうので
なるべく考えないようにしています。
自分の気持ちをコントロールするのは難しい。
帰国したらこの展覧会についてズームでの研究発表の機会をいただきました。
またもや息つく暇もありませんが
できる限りのことをしていこうと思っています。
おぼろげな研究発表のテーマは
作品のイメージが固定されず開かれていくにはどのようなキュレーションが望ましいか?
いや逆に、どのようにキュレーションすれば作品は閉じずに開かれていくか…
今回の展覧会タイトルが”SHUNGA contemparain"なので
この春画のイメージが固定されずにさまざまな意味を持ち得るには?
そんなことを考えながら行ってきたいと思います。
Galerie SATELLITE
https://galeriesatellite.jimdofree.com/
7 rue François-de-Neufchâteau 75011 Paris
Tel. 01 43 79 80 20
長い夢だった
場面もころころ変わる
出てくる人は皆親切で、何がどうというストーリーでもないのだけど
目が覚める直前のクライマックスが劇的だった。
リアルで、私は2005年~2021年頃まで羽黒洞という湯島の画廊にお世話になっていた。
家族的な画廊でいろいろなことを教えてもらった。
社長はお母さんのような存在、そしてその娘さんは私には戦友
社長の女友達が画廊には多く出入りし、行くと大抵奥の事務所で女たちがお茶をしていた
もちろん画廊なので内心「それで良いのか?」とは思っていたが…
彼らは江戸時代から在るという古い日本家屋に住んでいた
夢の場所はおそらくそこだ。
懐かしい画廊の感じがあった。
姿は見えなかったが社長がそこに居て、私は懐かしく何かを話しかけていた
私は社長に「社長!」と大声で呼びかけるのが好きだった
そんな時、社長はいつもにこにこしていた。
ところで、夢のそこには例のとりまきの女性たちも4名ほどいた。
その中に、紫色の絵の具のようなもので顔全体をペイントした小柄な女性が一人居た
服も帽子も全体が青紫色で統一されている
子どものように小さいが紫色の顔はしわしわでどう見ても老婆だった。
彼女が私の正面に立ち
「○○さんがガスで自殺を図ったらしい」と私に告げた
「やっぱり。そうなると思っていた」と私
来るべき時がきたと思った
その会話の最中、右手の引き戸の隙間から軍服を着たとても大きな外国人男性が
部屋の脇を通り過ぎるのが見えた
引き戸の外には廊下があるのだ。
私は引き戸を開け廊下に出た
木造建築の長くて暗い廊下がずっと続いていて、左右に戸がありそれぞれ部屋があるらしい。
その奥に父の姿が見えた。
部屋に入ろうとしているか、あるいは出てきたか、そんな感じだ
私は思わず「待って」と叫んだ
「まだやることがある」と父
手には原稿のような紙を持っていた
私は走って父に追いつき後から抱きついた。ゴツゴツ骨張った痩せた身体が頬にあたった。
父の腰の位置、だから私は子どもに戻っていたのだと思う。
会いたかった、行かないで欲しい、と抱きついて懇願したが
父はふっと移動して気づくと建物の外に出ていた。
そこは言葉にはできないほど美しい場所だった
真っ赤な花が青空に映えていた
椿だろうか。
この時、これが夢だということが私には分かった。
なんて鮮明な夢なんだろう、とその赤い花を見て思ったのだ。
空か海かわからないけど高い所にいて、遠くまで青い風景が見渡せた
父はその美しい景色を眺めて、何も言わず優しい横顔を私に見せた
私は再び父に抱きついて
「大好きだ、行かないで欲しい」
「私も一緒に連れて行って」と泣きながら懇願したがそのまま目が覚めた。
やっぱり泣いていた。
私がショックだったのは
こんなに父のことを思っていたことだった。
普段はあまり思い出さない。
忙しくてそれどころではなかった。
自分の制作も、母の介護もずっと連続していて息をつく間もない。
死者のことを思い出す余裕すらなかった。
父は天国にいる。天国はきっとこんな美しいところだ。
その美しい場所を夢で見ることができる自分にも少しほっとしたし
このイメージは優しかった父から育んでもらったものだとも感じた。
さて、リアルで私はもうすぐフランスに行く。
パリで個展をするためだ。
作品もそろい、荷造りも始めました。
これは画廊が作ってくれたカードデザイン
タイトルは『SHUNGA contemporain』なので春画がテーマです。
ブログ、久しぶりで前回は人人展のことだった
SNSをしているのでこまめにそこにポストしている。
だけど夢の話は長くてとても個人的なことなのでブログの方が書きやすいです。
SNSはこのウェブサイトから入れます
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フランスのこと、またアップします
皆さまも良い初夏をお過ごし下さい。そして良い夢を。
うかうかしているうちに今年も人人展の時期になりました。
桜の開花の待ち遠しいこの時期、春めいてきてムズムズするこの時期
人人展には運営の準備にかける比重が重く
展覧会に対する思い入れも強くなってきた。
30名以上も作家がいるとホントに人それぞれで雑多感満載
よく開催できてるな~と思う。
一体団体展って何だろう?
そんなこともあり今年は図録に編集後記を書かせていただきました。
図録は会期中、東京都美術館では700円で販売されます。
さて、今年は人人展創始者の中村正義の生誕100年祭
勝負は搬入・設営当日ですので現時点ではどうなることか分かりませんが、
とにかく記念の年ではあります。
図録は中村正義の資料としても充実した内容になっていますので
是非お手に取ってご覧頂けましたら幸いです!
今回の新作は軸装に出しました。今日、職人さんが納品にいらっしゃいます。
職人さんからのさまざまな裂地のアイデア、そしてまた私からの希望と
それらがどのような形になるのかとても楽しみです。
思えば自分一人で何か形になることなんてなく、いつも沢山の方々に支えられてきました。
私の最初の試練は10年以上前になりますが、額縁の職人さんとのやりとりでした。
それまで画廊さんが間に入っていたのですが
私が直接やりとりさせていただくようになり、用語がわからず意図が通じない、という事態に陥りました。
幾度かとても失礼な言い方をしてしまい、その時きちんと叱ってくれたのは職人さんでした。
心から謝罪すること(その時は泣きながらの謝罪…)そして仕事に対して腹をくくることを
同時に教えてくれたように思います。
また後々気づいたのですが私にとってそれは、失礼なことをされたときはきちんと怒って良い、という学びでもありました。
そして相手がそれに気づき、誠心誠意の謝罪があった時は当然ですが許す、ということです。
いまでもその職人さんとは腹を割って話せる得がたい関係
私は、人との出会いには本当に恵まれていると思います。
話は脱線しましたが…
★『第47回人人展』3月25日(月)-31日(日)
9時半~17時半 東京都美術館 (上野公園内) 1階第4展示室 会期中無休 入場料500円
また同時期開催の小品展『小さな人人展』は不忍画廊で開催されます。
私は久しぶりのグリグリ目玉『キャンディ・ブルーアイズ』他、コラージュ作品を出品します。
★『小さな人人展』3月26日(火)-4月6日(土) 12時-18時/ 4月1日(月) 2日(火) 休廊
不忍画廊
展示の様子や詳細は後日お知らせ致します。
是非ともお越し下さいますよう、よろしくお願いいたします。
前回のブログが年末でしたので
あっという間に2ヶ月が過ぎたことになります。
正月に撮った富士山の写真も載せるチャンスを逃し…
ブログ書こう書こうと思いつつ
いろいろな事がありすぎてまとまらず
そうこうしているうちに毎日が矢のように過ぎ去り
こんなふうに人生は終わるのか、などと考えたりしています。
過去には、ずいぶんゆったり時間を過ごしていたこともあり
なんであんなに時間あったんだろ、と不思議でなりません。
何かが成熟していくのはそのようなゆったりした時間の中だったように思います。
現在は3月の人人展の準備中
図録が何とか形になり印刷間近。それでもまだ山のようにやることがある
もちろん制作以外にです。
考えてみたら、ここ何年もずっと展覧会準備中(笑)
つまりずっと描いている
それはとても幸せなこと。
並行して、89歳の母からも目が離せなくなってきた。
月曜は病院に連れて行き、食事の作り置きをする。
この作り置きは、結構好きな作業
母もちゃんと食べてくれているみたい
まさか、私が母に食事を作る日が来るとは思ってもみなかった
これは10ヶ月ほど続いている。やれると思う。
その他、水墨の勉強も始めました
竹、蘭、梅と続き、ようやく四君子の菊まできた
これはとても難しく、私は水墨画家にはなれそうもありませんが
一番興味があるのはその謎めいたスピリット
これは伝えることができそうだと思っています。
年齢も重ねて、そろそろ自分が後の世代にどんなスピリットを伝えることができるか考え始めています。
そう、今年の私のキーワードは「スピリット」です。
その意味でも、きちんと伝えられる人に巡り会いたい
性分としては「誰とでも仲良く」はできません
というのも、作家の中にはとんでもなく無礼、あるいは無責任な人もいるので
等しく関わっていると振り回されてしまうからです。
5月にはパリ個展もあり今年もおそらく激動です。
作品は、昨年夏より人拓と描画のハイブリッドを始め、秋から水墨の要素も取り入れています
少し前まで要素が多すぎてメタメタでしたがようやく落ち着き始めました。
殺伐とした残酷なムード、これは私の持ち味なので仕方ありません。
しばらくはこのスタイルでいくと思います。
HPも更新しました。
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皆さま、応援くださいますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
大阪個展、終了しました。
ワイアートギャラリーさんはかつての湯島・羽黒洞のような女所帯。
人情に厚く、お客さまともとても良い信頼関係を築かれていて
私はその中で安心して展覧会に臨むことができました。大変お世話になりました。
会期中、新幹線で大阪に3回通いましたが
今回の旅の友はこれ!
新幹線弁当と、ホームにある「ミル挽きコーヒー」。これめっちゃ美味いんです。
これ買って新幹線に乗るのが楽しみでした。
クリスマス間近の画廊前には大きなクリスマスツリーが出現。
ああ、年末感満載…
今年夏に、人拓と描写のハイブリッドとして初チャレンジした三幅対「triptych」は旅立ちが決まり
大阪での展示が最後となりました。全くミラクルな展覧会でした。
ご覧くださったお客さま、また応援下さった方々にも本当にありがとうございました。
感謝いたします。
ワイアートギャラリーではオンラインで
今回の展覧会「宇宙の原形、人体のうちとそとを描く」の作品を閲覧・ご購入いただけます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
亀井三千代作品 (shop-pro.jp)
これからまた猛烈に制作しなくてはならないのですが
とりあえずやることはやらねば。
大掃除とお礼状、年賀状。そういえば郵便料金が上がると聞きましたが何てことでしょうね!
1年は慌ただしくてあっという間でした。
前半は不忍画廊さんでのグループ展。
後半は大阪に向けての制作。それと水墨画の勉強を始めました。
水墨画、全く歯が立たない。とても難しいですが自分がどのように変わるのか楽しみです。
とにかく、私は実力よりも出合いに恵まれていて、本当に良い人達に囲まれています。
友に関しては自慢できる。宝ものです。
その中で自分の能力は作品と友のために使い切りたいです。
今年も大変お世話になりました。
大晦日まであと2日と少し。
どうぞ良い年の瀬をお過ごし下さい。
感謝を込めて。