駅から駐車場まで直行。
空はやや明るいものの外は傘がないと厳しい状況。
傘に当たる雨音を聞きながら駐車場へ。
するとボディカバーに付着した塗料と、非常によく似た色の車が付近に停車していた。
はやる気持ちを抑えつつ、万が一違ってたら、偶然同じ色なだけ、だったら・・・
そんなことを考えながら入念に車をチェックする。
折から降る雨はさらに激しさを増し、雨に濡れた双方の車体は検証をするのに容易ではない。
穴の開いたカバーから接触により剥がれた塗膜へ雨水が入り錆を誘発する・・
そんな想像をするといてもたってもいられないが、現段階ではただただケンメリの前で
立ち尽くすのみ。
しかし、立っているだけでは何も解決しない。
とりあえず、カラーのよく似た車を再度入念にチェック。
やや小降りになった雨と雲の切れ間より少量の陽光が差し込んできた。
すると今までチェックしていた車体後部・・ではなく、
側面部にうっすらと擦り傷、その端には明らかに不自然な部分を発見した。
自分が横に立って、ケンメリについている傷の位置と比較してみる。
しかしやはり自分が基準だとイマイチ判りにくい。
一旦家に引き返し、メジャーを持ってきて再度計測することに。
しかし、もしこの引き換えしている間に相手車両が動いてしまったら・・・
そう思うと家に向かう足取りも自然と早くなる。
夜勤明けで決してコンディション的には完全ではないが悠長なことは言ってられない。
計測と写真撮影で人手が必要なため寝ている弟を起こして再度現場へ。
携帯の充電も危うかったので僅かながら充電し、デジカメを新たに持ってくる。
その頃にはあんなに降っていた雨がぴたりと止み、既に雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせ、
実に検証するにはありがたい状況へと変わっていった。
まずケンメリの傷のある部分にメジャーを当ててみる。
そして、次に相手車両の車の傷の位置を、相手の車には触れないように注意しながら計測。
(注意:意図的に車両の判別をしにくくしております)
傷の高さはほぼ一致。
この時点でかなり可能性の高い車両と判断したため、所轄の警察署へ連絡して
こちらにきてもらうように要請。しかし昨日の検証した人が今日は違う交番に
いるため、後ほど伺いますとのこと。それまで現場にいなくてもいいですよと
指示があったので、弟もいるので一旦引き返すことに。
と思った時に、弟がアイコンタクトを送ってきた。
その先には相手車両の後部座席に子供を載せてるご婦人の姿が。
睡眠不足か、仕事の疲れか、それとももしかしたら解決の糸口にたどり着けたのでは?
という気持ちからか、急激に鼓動が早くなる。
当方は素人なうえ、状況証拠だけしかない状態と言うことを念頭に置きながら
ゆっくりと丁寧な口調で、そのご婦人に話しかける。
すると主人が後から来るので、そちらに聞いて欲しいとの事。
即座に携帯を取り出し、大至急警官に来てもらうように要請。
事情を話し、なんとか協力をお願いしたところ、話に応じてくれるとのことで
警官が来る前に傷の位置、ボディカバーに付着した塗料などの説明を行う。
声を荒げることもなければ、感情的になることもなく、ゆっくりと淡々と
自分が当て逃げされたらどういう気持ちになりますか?ということを交えながら
説明していくと、
「そういえば・・・」
と心当たりがあることを話してくれた。
そこへ昨日の検分した人と一緒にいたけど先に引き返した年配の警官が登場。
事情を説明し、相手車両のドライバーを交えて検分したところ、
ほぼ間違いないとの判断が下った。
その後は
「思い当たる節はありませんか?」
という質問に、徐々に徐々に事の経緯を思い出してきたようで話が始まった。
詳細はあえて控えるが、これらの経緯を総合してやはりうちのケンメリに
接触した車両ということが判明した。
とりあえずケンメリに付いたダメージは原状復帰してくれればこちらとしては
かまわない旨を伝える。
ただし、車が車だけに、お金を積んでも部品が出てこないケースが往々にありうる
車なので、その辺りはよろしくお願いしますとも通告する。
こうして、なんとか相手も見つかり、相手の保険会社とも連絡が取れ
復帰の目処はつき始めたようだ。
年配の警官が去り際に言った言葉。
「これ、相手が自動車なので当て逃げになりますが、
相手が人間だったら完全なひき逃げですよ?」
その言葉が効いたのか、最終的には
「ご迷惑をおかけしました」
と謝罪の言葉もいただいたので、それ以上の追求は必要ないと判断。
今回の当方のケースは非常に運が良かった。
物損事故の多くは過失車両が逃亡、あるいは当てた人間が知らぬ存ぜぬで
解決に至るケースが稀であると聞きかじっており、実際周囲でも当て逃げの
被害に遭って解決したケースはほとんど聞いたことがなかった。
そういう流れなのと、また昨日のレポートで述べたとおり、多くの人が
日ごろより家の車を(あるいは当方を)見ていてくれたり、見えないサポートを
たくさんいただいていることが判っただけで既に自己負担にて修理する腹積もりで
いたところ、相手の方が(当ててしまったかもしれないという)心当たりを思い出してくれた
こと、また過失相手が保険加入車両で保険が適用されたので、なんとか円満に
ケンメリが元通りになる第一段階はクリアされたことである。
そして何より、今後同じ駐車場を使うにあたって、また当てられるかもしれない、
(もちろんその可能性は共同生活を送る上では延々と続くわけだが)、
誰がやったのか?と常に周囲を、前を通り過ぎる車を、人々を懐疑的な目で見続けてしまう
ネガティブな生活もせずに済んだのだ。
とりあえず今日できることはほぼ終了したため、相手も去っていった。
めくったボディカバーの下は穴より浸入したのか水滴がかなり入っていたので、
せっかくなのでボディカバーをはぐって、雑巾がけをすることに。
午前中の雨が嘘のように、徐々に日差しが強くなり、カバーもほとんど乾燥していた。
また風が強く吹いており、濡れたケンメリを乾かすかのように再度カバーをかけた
その中を風がたくさん循環している。
留め紐を締め、飛散防止バンドを接続する。
「部品あるかな・・・・」
そういう気持ちを抱きつつも、また元通りになるケンメリを想像しながら
家路に就いた。
空はやや明るいものの外は傘がないと厳しい状況。
傘に当たる雨音を聞きながら駐車場へ。
するとボディカバーに付着した塗料と、非常によく似た色の車が付近に停車していた。
はやる気持ちを抑えつつ、万が一違ってたら、偶然同じ色なだけ、だったら・・・
そんなことを考えながら入念に車をチェックする。
折から降る雨はさらに激しさを増し、雨に濡れた双方の車体は検証をするのに容易ではない。
穴の開いたカバーから接触により剥がれた塗膜へ雨水が入り錆を誘発する・・
そんな想像をするといてもたってもいられないが、現段階ではただただケンメリの前で
立ち尽くすのみ。
しかし、立っているだけでは何も解決しない。
とりあえず、カラーのよく似た車を再度入念にチェック。
やや小降りになった雨と雲の切れ間より少量の陽光が差し込んできた。
すると今までチェックしていた車体後部・・ではなく、
側面部にうっすらと擦り傷、その端には明らかに不自然な部分を発見した。
自分が横に立って、ケンメリについている傷の位置と比較してみる。
しかしやはり自分が基準だとイマイチ判りにくい。
一旦家に引き返し、メジャーを持ってきて再度計測することに。
しかし、もしこの引き換えしている間に相手車両が動いてしまったら・・・
そう思うと家に向かう足取りも自然と早くなる。
夜勤明けで決してコンディション的には完全ではないが悠長なことは言ってられない。
計測と写真撮影で人手が必要なため寝ている弟を起こして再度現場へ。
携帯の充電も危うかったので僅かながら充電し、デジカメを新たに持ってくる。
その頃にはあんなに降っていた雨がぴたりと止み、既に雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせ、
実に検証するにはありがたい状況へと変わっていった。
まずケンメリの傷のある部分にメジャーを当ててみる。
そして、次に相手車両の車の傷の位置を、相手の車には触れないように注意しながら計測。
(注意:意図的に車両の判別をしにくくしております)
傷の高さはほぼ一致。
この時点でかなり可能性の高い車両と判断したため、所轄の警察署へ連絡して
こちらにきてもらうように要請。しかし昨日の検証した人が今日は違う交番に
いるため、後ほど伺いますとのこと。それまで現場にいなくてもいいですよと
指示があったので、弟もいるので一旦引き返すことに。
と思った時に、弟がアイコンタクトを送ってきた。
その先には相手車両の後部座席に子供を載せてるご婦人の姿が。
睡眠不足か、仕事の疲れか、それとももしかしたら解決の糸口にたどり着けたのでは?
という気持ちからか、急激に鼓動が早くなる。
当方は素人なうえ、状況証拠だけしかない状態と言うことを念頭に置きながら
ゆっくりと丁寧な口調で、そのご婦人に話しかける。
すると主人が後から来るので、そちらに聞いて欲しいとの事。
即座に携帯を取り出し、大至急警官に来てもらうように要請。
事情を話し、なんとか協力をお願いしたところ、話に応じてくれるとのことで
警官が来る前に傷の位置、ボディカバーに付着した塗料などの説明を行う。
声を荒げることもなければ、感情的になることもなく、ゆっくりと淡々と
自分が当て逃げされたらどういう気持ちになりますか?ということを交えながら
説明していくと、
「そういえば・・・」
と心当たりがあることを話してくれた。
そこへ昨日の検分した人と一緒にいたけど先に引き返した年配の警官が登場。
事情を説明し、相手車両のドライバーを交えて検分したところ、
ほぼ間違いないとの判断が下った。
その後は
「思い当たる節はありませんか?」
という質問に、徐々に徐々に事の経緯を思い出してきたようで話が始まった。
詳細はあえて控えるが、これらの経緯を総合してやはりうちのケンメリに
接触した車両ということが判明した。
とりあえずケンメリに付いたダメージは原状復帰してくれればこちらとしては
かまわない旨を伝える。
ただし、車が車だけに、お金を積んでも部品が出てこないケースが往々にありうる
車なので、その辺りはよろしくお願いしますとも通告する。
こうして、なんとか相手も見つかり、相手の保険会社とも連絡が取れ
復帰の目処はつき始めたようだ。
年配の警官が去り際に言った言葉。
「これ、相手が自動車なので当て逃げになりますが、
相手が人間だったら完全なひき逃げですよ?」
その言葉が効いたのか、最終的には
「ご迷惑をおかけしました」
と謝罪の言葉もいただいたので、それ以上の追求は必要ないと判断。
今回の当方のケースは非常に運が良かった。
物損事故の多くは過失車両が逃亡、あるいは当てた人間が知らぬ存ぜぬで
解決に至るケースが稀であると聞きかじっており、実際周囲でも当て逃げの
被害に遭って解決したケースはほとんど聞いたことがなかった。
そういう流れなのと、また昨日のレポートで述べたとおり、多くの人が
日ごろより家の車を(あるいは当方を)見ていてくれたり、見えないサポートを
たくさんいただいていることが判っただけで既に自己負担にて修理する腹積もりで
いたところ、相手の方が(当ててしまったかもしれないという)心当たりを思い出してくれた
こと、また過失相手が保険加入車両で保険が適用されたので、なんとか円満に
ケンメリが元通りになる第一段階はクリアされたことである。
そして何より、今後同じ駐車場を使うにあたって、また当てられるかもしれない、
(もちろんその可能性は共同生活を送る上では延々と続くわけだが)、
誰がやったのか?と常に周囲を、前を通り過ぎる車を、人々を懐疑的な目で見続けてしまう
ネガティブな生活もせずに済んだのだ。
とりあえず今日できることはほぼ終了したため、相手も去っていった。
めくったボディカバーの下は穴より浸入したのか水滴がかなり入っていたので、
せっかくなのでボディカバーをはぐって、雑巾がけをすることに。
午前中の雨が嘘のように、徐々に日差しが強くなり、カバーもほとんど乾燥していた。
また風が強く吹いており、濡れたケンメリを乾かすかのように再度カバーをかけた
その中を風がたくさん循環している。
留め紐を締め、飛散防止バンドを接続する。
「部品あるかな・・・・」
そういう気持ちを抱きつつも、また元通りになるケンメリを想像しながら
家路に就いた。