ずいぶん整理が遅れています。
久しぶりの日本書記講座
天武天皇11年の終わり
天武天皇12年
1月に賀正の礼を行った。
丹比真人嶋等が「三つ足のある雀」(瑞祥)を貢る。
「宴(とよのあかり)」が行われ、官人たちに「三つ足のある雀」も披露された。
「宴(とよのあかり)」の、「とよ」は「豊」 もともとは響む(とよむ=鳴り響くのような意味)
「あかり」は「赤」 豊かで潤沢で祝い酒で顔が赤らむ。
おめでたい節会・うたげ のことのよう。
「瑞祥」とは・・吉祥。めでたい前兆のこと。
天皇が徳のある政治をした時に現れるとされる。
資料でいただいた続日本紀にも『天子に考心がある時は「天の竜」が下り、「地の竜」が出る。 王者が偏らず・・徳の恵みが行き渡っている時は「霊亀」が現れる。等の記述がある。
その「瑞祥」にも「大瑞」「中瑞」「下瑞」のランクがあったそうだ。
そして「養老儀制令」に瑞祥の取り扱いを定めている。
「大瑞」は、麟・鳳・亀・竜は、瑞祥の中でも最もめでたいもの。
これは現れたら直ちに報告せよ。
「その他の瑞祥」は、次の年の正月に報告しなさい。・・と。
上記の「三つ足のある雀」はその他の瑞祥にあたるので(発見は前年11年の8月だったらしいが)正月に報告したということらしい。
1月18日 天武天皇は「自分が皇位についてから数々の瑞祥が現れているのは、自分の政道が天道にかなっているからだろう。共に喜んでもらいたい」
「位のあるものすべてに禄物を与えよう。死罪以下のものはみな放免する。百姓の課役はすべて免除する」といわれた。
品物は位に応じたもので、中には「鍬」などもあったらしい。 実用的!
考えるに・・亀はいるにしても、鳳凰や麒麟や竜が現れることはあるのか?
見つけた時の取り扱いも決められていたらしい。
必ずしも現物を持ってこなくてもいい?
2月1日、大津皇子が初めて朝の政務を行われた。
3月2日、僧正・僧都・律師を任命された。
「僧尼令」には、僧綱(僧正・僧都・律師)の行うべき役割などが規定されている。それによると、僧綱の役割は、僧尼統制の最高機関として、僧尼を統率し、諸寺を管理する。とされる。
そして、やってはいけないことの規定もあるそうだ。
僧正は、星の観察や酒など禁じられていたらしい。
それぞれの寺院には、上座・寺主・都維那(ついな)という僧職が定められている。
細かい所にもちゃんと定めがあり、役割分担がされていたよう。
4月15日「今後は銅銭を使い、銀銭を用いることはやめよ」と仰せ。
ただ、銀銭は貨幣としては使用を禁じたが、銀の地金として用いるのは許した。 (ちょっとよくわかっていない)次回にも触れられるかな?
他にも聞いたが、この辺で。いつものごとく、聞き間違いはごめん。