近くにウマノスズクサの自生するところがあり、そこで、毎年ジャコウアゲハの卵や幼虫・蛹を観察していた。
草刈りが近づいた頃、蛹や幼虫を連れ帰って羽化させたこともある。
今、そのウマノスズクサ自生地も自動車道の工事で風前の灯。
・・ということで、去年、1株掘り取ってベランダの鉢に植えたのだ。
ジャコウアゲハが来てくれたらいいな~。と淡い期待も。
でも、大食漢の幼虫が生まれたら、食べつくされそう・・とも思い。
無事、冬越しして、蔓が伸び、今たくさん花をつけている。うれし~。
ウマノスズクサ 花の筒の内側に毛が生えている。(ピンボケごめん)
これまでも、つぼみや花は見ていたのだが「果実」というものを見たことがない。
探してみても見つからない。
花が落ちると「棒のような花柄」が残るのみ。
果実、見たい。見たい!
ネットで調べても果実はできにくいとのこと。
落ちた花 果実はこの丸い所にできるに違いない。と思い‥
丸い部分を切ってみる。
黒い塊がある。硬い。これか。果実の元は。と思った。
幸い、家で花が咲いたので、解剖してみることにした。
‥と言ってもよく切れるカミソリもなく、器用さもないが、とにかく花を割ってみることにした。
花の筒は細くて曲がっていて、切りにくい。むつかしい。
おっ。丸い所に何かあるぞ。これが果実か?
分解するとこんな姿。
丸いところにあったもの。
ネットで調べてみると「ガク筒の奥に花柱が6個並んでいる」状態。
「花柱の裏に雄しべが付いている」状態。
花柱の裏側についている雄しべ。変わってるなあ。
そして、棒状の所を切ってみると・・
不鮮明ながら、若い胚珠が並んでいるのがわかった。ほ~!
花が落ちた後に残る「棒のような花柄」と思っていた部分が「子房」だと分かった。
ここが膨らんで果実になるのか~。ちょっと納得。
ネットで見ると、果実はかなり大きいものらしい。
たくさんの花の中で、1つでも果実にならないか。期待しているが・・
細い曲がった花の筒の中を虫が出入りして受粉してくれないとどうにもならない。
この形では人工授粉もむつかしい。
虫さ~ん。来ておくれ~。と祈る日々です。