宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

赤色LEDランプを利用したキク電照栽培の現地実証試験を開始

2013年07月25日 13時25分01秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 平成25年7月23日から,南三陸町復興組合「華」のハウスでLEDランプを利用したキク電照栽培の現地実証試験を開始しました。
 この実証試験は,平成25年度産地収益力向上支援事業の新技術導入広域推進事業として採択されたもので,来年度までの2カ年で行う計画です。
 従来,キクの電照栽培では,花芽分化を抑制するため白熱電球が利用されていましたが,
白熱電球の製造中止に伴い,それに替わる光源としてLEDランプが開発されました。LEDランプは,特定の光質を効率的に照射することができ,白熱電球や蛍光灯などに比べ,省電力で発熱量も少なく長寿命という特徴があります。また,地球温暖化防止対策として二酸化炭素排出量削減の動きもあることから,今後大幅に普及する可能性があると考えられます。

 本年度の実証試験では,赤色LEDランプ(写真)を用いて,11月開花作型の秋ギクの花芽分化抑制効果や生育への影響について調査します。また,試験期間中には,現地検討会や成績検討会を開催し,実証する組合に留まらず広域に早期導入・普及・定着を目指して行きます。


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小学5年生の総合学習の時間に「農薬と田んぼの生き物」について出前授業

2013年07月25日 13時16分14秒 | 環境と調和した農業生産に取り組む経営体

 

気仙沼市立大谷小学校では,総合学習の時間で,「冬水田んぼ」での米作り体験と,田んぼの生き物についての学習が行われています。その一環として,5年生の児童44名を対象に,農薬の役割と田んぼの生き物について,出前授業を実施しました。

 普及指導員が講師となり,農薬を使う理由や,農薬の安全性,利用方法など農薬に関する説明と,水稲の主な害虫の種類やトンボ・クモ・カエルなど田んぼにいる生き物について,児童にも分かりやすい資料で説明しました。

 児童からは,田んぼでは農薬をどのくらい散布するのか,稲でいちばん怖い病気は何か,田んぼにクモやカエルは何匹くらいいるのかなど,多くの質問が出されました。先生から配布されたA4用紙いっぱいにメモを取りながら話を聞いていて,興味深い授業となったようです。

 児童たちは,夏休み中に田んぼで観察会を開き,稲の生育状況などの調査を予定しているそうです。その準備として,生育調査の方法を田んぼで説明する予定でしたが,大雨のため中止となったのが残念でした。

 今後もさまざまな機会を活用し,子供たちが地域の田んぼや生き物,農業に対する興味が湧くように活動していきたいと思います。


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りんご病害虫の発生予察技術を磨く~栗原市果樹連絡協議会先進地視察研修会~

2013年07月25日 09時12分55秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 平成25年7月17日(水),栗原市果樹連絡協議会(会長:佐藤常秋,会員43名)は,先進地視察研修会を開催しました。(参加者17名)
 昨年,ハダニが多発したことを受け,発生予察技術を磨こうと,JAいわて中央を訪ねました。
 JAいわて中央は,昭和55年,旧乙部農協時代から,病害虫発生予察を実施し,農薬選定,フェロモン剤採用による農薬削減防除体系を地域ぐるみで行い,集団的な防除管理を徹底している産地です。
 始めに盛岡農業改良普及センターの加藤主査より,管内の果樹栽培の概況や今年の生育概況,そして予察活動への支援体制について説明を受け,視察園地の北田健氏より,発生予察技術の実際について話を伺いました。
 予察活動は決まった予察日に,予察員280名が予察野帳とルーペを片手に,各園地でキンモンホソガ,ギンモンハモグリガ,ハダニ類を観察します。その夜に数字を持ち寄り,関係機関を交えた予察会議を開き,薬剤を選定し,管内一斉防除をします。北田氏はその予察員を長年つとめ,観察のポイントを熟知しており,樹のどの部分を見るのか,特にハダニ類は,品種間差があり,草生管理方法,除草剤とハダニ剤の関係,越冬成虫が多い場合の防除体系などについて教えていただき,すぐに現場で役立つ視察内容となりました。
 JAいわて中央ではこのように防除管理をされたりんごを特別栽培りんごとして有利な販売展開をしており,特別栽培りんごの生産体制の確立と有利販売への戦略が高く評価され平成24年農林水産祭の園芸部門で内閣総理大臣賞を受賞しています。
 今回の視察を参考に,発生予察技術を習得し,効果的で効率的な防除を実施して,品質の良いりんごづくりをしていく上で,非常に有益な視察となりました。

<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班    
TEL:0228-22-9437       
FAX:0228-22-5795・6144


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