宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

水稲ペースト2段施肥の検討会が開催されました。

2022年10月12日 13時53分16秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 令和4年10月7日,気仙沼市階上の農業法人,「株式会社階上生産組合」の水田を会場に,JA新みやぎ主催による水稲ペースト2段施肥の検討会が開催されました。

 本技術は,肥料利用効率の高い緩効性肥料(プラスチック資材による被覆肥料)を配合した複合肥料が,河川を通じて海洋に流出することを避けるため,ペースト状の肥料を移植時に2つの異なる深さ(上段5㎝,下段12㎝など)で2段施肥することにより,緩効性肥料と同様に肥料の効果が現れる時期を調節するものです。

 収穫期を迎えたほ場は,慣行の栽培方法と比較しても遜色なく,さらに施肥量を削減した区においても,良好な生育がみられました。同社社長の佐藤美千夫氏からも「ほ場を見た感じ,これまでの栽培法と同等以上によく,今後収量・品質を確認するのが楽しみ」との評価でした。

 今後は収量・品質に関する詳細な調査と検討会がJA主導で行われ,当普及センターも協力していく予定です。

<連絡先>

宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班 TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南三陸米の新米出荷が始まりました。

2022年10月12日 13時49分10秒 | ⑥時代のニーズに対応した農畜産物の安定供給

 令和4年9月28日,「南三陸米」の新米出発式が開催されました。

 「南三陸米」は,気仙沼市,南三陸町,登米市津山町産の「ひとめぼれ」のうち,一等米で栽培履歴が確認された当地域のブランド米です。

近年,高温や大雨など,作物の栽培に不利な気象が頻発しています。今年も気温の乱高下,7月の大雨や日照不足など,水稲栽培には厳しい気象条件でした。そのような条件下でも,農家の皆様の丁寧な栽培管理により,高品質な南三陸米になっています。

 サンマやカツオなど,三陸の海の幸と並ぶ秋の味覚として,今年も南三陸米のおいしい新米を是非ご賞味ください。

<連絡先>

宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班 TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

園芸振興を図るため関係機関で会議を開催しました!

2022年10月12日 13時38分14秒 | ④園芸産地の育成・強化支援

 令和4年9月27日に石巻合同庁舎において,令和4年度第2回石巻地域園芸特産振興会議を開催しました。この会議は石巻市,東松島市及びJAいしのまき等関係機関の担当者が出席し,石巻地域の園芸振興策等を協議する場となっています。

 今回の会議では,振興品目の中のばれいしょ,さつまいも,いちご,ねぎについて議論を行いました。

 ばれいしょは作付面積及び生産者が増加していますが,本年は7月中旬の大雨により甚大な被害を受けたため,収量は予定の3分の1から~2分の1にとどまりました。しかしながら,次年度にも新たな生産者が増加する予定であり,関係機関一体となり推進を図っていくこととなりました。

 さつまいもは加工向けの取り組みが定着しつつあり,管理機械を導入した法人も出てきています。県内他地域の先進的な取り組みの情報収集も行いながら推進を図っていくこととなりました。

 いちごは他作物と同様に生産者の高齢化が進んでいるものの,環境モニタリングであったり,環境制御を行う機器の導入であったり,栽培管理の向上を図る取り組みが進んでおり,産地として収量アップを目指して推進していくこととなりました。

 ねぎについては,近年新規就農者が取り組む事例が増えており,技術の向上や担い手の定着向けての検討を行いました。

今後も関係機関と緊密に情報共有を図りながら,石巻地域の園芸特産振興を進めていきます。

 <連絡先>

 宮城県石巻農業改良普及センター先進技術第二班 TEL0225-95-1435 FAX0225-95-2999


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

実りの秋を迎えた田んぼアート!

2022年10月12日 10時38分07秒 | ⑦地域資源の活用等による地域農業の維持・発展

 南三陸町志津川地区の廻館営農組合では,今年で5回目となる田んぼアートに取り組んでおり,5月に行った田植えの様子は,当ブログ(どんなアートになるか楽しみです。)でも紹介しました。

 その稲刈りが令和4年10月2日に行われ,秋晴れの下,約40名の親子連れや高校生のグループ等が参加しました。田んぼアートは,南三陸町のマスコットキャラクター「オクトパス君」と「南三陸」の文字が描かれ,無事,稲刈りを迎えることができました。稲刈り参加者の中には,初めて稲刈りをするお子さんもいましたが,自分と同じくらいに伸びた草丈の稲を1株1株丁寧に刈り取り,「こんなに刈ったよ!」と自慢していました。

 稲刈り終了後,新米のおにぎりと豚汁が振る舞われ,参加者は,お腹も心も満たされて,笑顔があふれていました。

        


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新規就農者をマイスター農業者が支援しています

2022年10月12日 10時03分50秒 | ②新たな担い手の確保・育成

 登米市では,新規就農者の早期の生産技術習得や経営安定化等を目的に,熟練農業者をマイスターとして派遣し,個別技術指導により基本的な管理技術等について学ぶ「登米農業マイスター制度」を実施しています。
 令和4年度は,新規就農者の後藤舞結さん(米山町)がマイスターである加藤桂一さん(株式会社グリーンライズ代表取締役)から加工用トマトの栽培管理や収穫作業について指導を受けました。また、同じく佐々木正記さん(南方町)が千葉啓さん(JAみやぎ登米肉牛部会長)から和牛の繁殖管理や飼養管理等について指導を受けました。
 指導を受けたお二人は,マイスターから技術を直接学べただけでなく,先輩農家との人脈を作ることができたと感想を述べていました。今後も普及センターでは,市やマイスターと連携し,新規就農者の技術向上を支援していきます。

<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 地域農業班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-8603 FAX:0220-22-7522

  

  加工用トマトの収穫技術指導         繫殖から肥育までの飼養管理技術指導


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年度女性農業者活躍支援研修会を開催しました

2022年10月12日 09時09分37秒 | ②新たな担い手の確保・育成

 令和4年9月12日(月)に東北大学農学部を会場に仙台農業改良普及センター管内10市町村のJA組織,農業委員会等でリーダーとして活躍している女性農業者の方々を対象に「令和4年度女性農業者活躍支援研修会」を開催しました。
 リーダーとして活躍している女性農業者の共通の課題は,新たに参画する女性農業者が少ないことにあります。そこで,経営参画や地域農業の方針決定の場への女性農業者の参画を推進するために必要な支援策について講演等を通じて学びました。
 「女性農業者が輝く農業創造のための提言について」と題した日本大学生物資源科学部食品ビジネス学科教授川手督也教授の講演では,以前は,農業や家庭運営で従来女性の担ってきた仕事を正当に評価すること等で,女性の社会的地位向上を図ってきたが,今は,時代の変化も踏まえ,家庭内での女性の地位向上という視点以上に,農業経営,つまり働き方改革やワーク・ライフ・バランスに重点を置き,経営発展や経営戦略の確立に資するという視点で,女性農業者の位置づけを明確化する必要性があるとの話に加え,依然として地域に埋もれている女性達が多数存在しており,「見つけて,位置づけて,つなぐ」ことが必要になっているとの講話がありました。
 参加者からは,「女性農業者が活躍するためには,『家の理解』『男性の意識改』が必要」,「若い人が魅力を感じるような仕組みづくりが必要」等の意見が出され,今回の研修会を通じ,女性農業者育成の重要性が共通認識として醸成されました。
 仙台農業改良普及センターでは,今回の研修会を基に次世代の女性農業者育成に取り組んでいきます。

〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 地域農業班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8320
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

農事組合法人うぇすとファーム仙台による先進地研修

2022年10月12日 08時51分49秒 | ⑤収益性の高い水田農業・畜産経営の展開支援

 仙台市西部の倉内・大針地区では,平成29年度より農業競争力強化農地整備事業(経営体育成型)による農地整備事業を進めています。令和3年2月には,中心経営体として「農事組合法人うぇすとファーム仙台」(以下:うぇすとファーム仙台)が設立されました。令和4年11月から面工事が始まり,令和5年の春から法人としての水稲栽培が始まります。
 本格的な土地利用型経営開始を前に,9月2日(金)に美里町の「農事組合法人みらいす青生」(以下:みらいす青生)を視察し,先進的な取組を学びました。
 みらいす青生は,平成16 年度に県営ほ場整備事業の採択を契機に,平成19 年度に松ヶ崎集落営農組合を設立し,平成26年1月に法人化しています。また,平成21年度より地下かんがいシステム(FOEAS)を有効に利用し,高収益作物として,ブロッコリーやトウモロコシの栽培等を行っています。トウモロコシは,ほ場近くで採れたてを茹でて販売しており,今では,美里町の名物として年々販売量を増やしています。このような高収益作物栽培の取組の他に,主力メンバーには,会社員並みの所得を補償することで経営の継続性を高めていることや草刈り作業を地域の高齢者等に委託し,地域との関連性を深めていることなど土地利用型経営のポイントについて説明を受けました。
 視察したうぇすとファーム仙台の理事の方々は,地域との関係や高収益作物の栽培への取組など多くの点が参考になったようですが,みらいす青生のような立派な経営が将来できるか心配だとの声も聞かれました。
仙台農業改良普及センターとしては,うぇすとファーム仙台が10年後には同じような経営ができるように支援していく予定です。


〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 地域農業班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8320
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする