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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたという妻女山山系の陣場平へ。貝母の芽吹きと満開の予想(妻女山里山通信)

2019-03-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
 妻女山里山デザイン・プロジェクトの仲間と保護活動をしている陣場平へ、春の妖精・スプリング・エフェメラルのひとつ貝母(編笠百合)の芽吹きを観察に行きました。暖冬なので芽吹きも早いだろうとでかけました。もちろん拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林でも紹介しています。マスコミでも紹介されたため、何百人も訪れるようになりました。

(左)仲間が作ってくれた陣場平の標識。妻女山の駐車場から右の林道を登り、15分で長坂峠の分岐。林道を左へ5分ほど歩くと、堂平大塚古墳との分岐に、この標識があります。前方の落葉松林の向こうが陣場平。(右)西向きの斜面に山蕗。蕗味噌や蕗とスギヨのビタミンちくわとかき揚げにしていただきます。苦味が美味しい春のデトックス山菜です。

 陣場平。仲間が作った落葉松のベンチ。ベンチの向こうにクマノミズキ。左には信濃柿(豆柿)が。ここに保護活動をしている貝母の群生地があります。

(左)落ち葉を押上げて、時には突き破って貝母が芽吹いています。(右)まだ寒いのでアントシアニンで赤紫色のものも。昨年に続き今年も開花と満開は早いでしょう。見頃は、4月15〜20日頃だと思われます。薬草として栽培されていたものですが、誤って食べると死亡することもある毒草です。決して持ち帰らないでください。
 昨年の満開の様子。4月の茶花なので、茶道を嗜む女性にはお馴染みの野草です。慎ましやかですが、群生すると見事です。丸まった葉先で互いを繋ぎ、この時期に発生する爆弾低気圧の突風から身を守っています。
信州妻女山の陣場平の貝母(編笠百合)が満開。来週末(21・22日)まで見頃!(妻女山里山通信)


(左)陣場平の北東の角にある菱形基線測点。地理史の重要な遺構です。インタープリタとしてここに案内したときには、必ず解説をしています。当ブログでも記事にしています。(右)陣場平入り口の西向きの斜面の貝母は、日当たりが良いので青々としています。
茶臼山有旅と妻女山陣馬平の菱形基線測点。地理史の重要な文化財(妻女山里山通信)

 妻女山(旧赤坂山)展望台から善光寺平(川中島)の北方の眺め。AC長野パルセイロのホームスタジアムの向こうに拙書でも紹介の飯縄山。左に戸隠富士と呼ばれる高妻山。

 東方の松代方面。上信越自動車道のカーブの向こうに松代城址(海津城跡)。奥の山は拙書に掲載の奇妙山。山頂には古い城跡があります。この奇妙な山名の由来は、拙書で詳しく説明しています。

(左・右)上杉謙信槍先の泉。実は2回移動しています。江戸時代には、この泉をめぐって霊水騒動がおきました。
上杉謙信槍尻之泉の新事実発見!妻女山湧き水ブームとは・・(妻女山里山通信)


 所要のついでに立ち寄った千曲川対岸の東福寺の堤防から望む妻女山山系。妻女山は本来は赤坂山。斎場山が本来の妻女山で、斎場山は本名です。上杉謙信の本陣といわれるのは、この山頂です。拙書でも載せている鞍骨城跡は、清野氏の山城。『真田丸』以降、全国から山城マニアが訪れています。妻女山から約90分です。標識も完備されています。春には、まずダンコウバイが咲き、スミレが咲き、やがてカタクリも咲き誇ります。信州の里山散策をしてみませんか。

 昨年の4月20日の満開の貝母です。例年ならば4月25日頃からゴールデンウィーク中頃までが満開なのですが、間違いなく今年も早いでしょう。


『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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