ママチャリ速度の台風10号がやっと去って、撮影にでかけました。幸い信州は大きな被害はありませんでしたが、全国各地に大きな爪痕を残しました。災害に遭われた各地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。気象庁はもとより米軍もEUも正確な進路予報はできませんでした。こんな台風は初めてでしょう。 最高気温は31度ぐらいで直射日光も少し弱くなりましたが、風速が1〜2mの風が度々吹いて撮影は非常に厳しい条件となりました。
絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)通称ブルービー。シソ科のロシアンセージで吸蜜中。今回はこの1匹にしか出会えませんでした。
ところで他の寄生バチもそうですが、巣を持たない彼らは吸蜜が終わるとどこかへ飛び立ちますが、どこへ行くのでしょう。本当に不思議です。
このカットで分かりますが、ロシアンセージはほとんどが結実して咲き残っている花はわずか。ブルービーも花を求めてあちこち忙しなく飛び回ります。
やっと花を見つけました。
長い口吻を花の奥まで差し込んで吸蜜。キク科の花とか、ノアザミやノハラアザミの様な集合花があるといいのですが。
眼の前を瑠璃色の蜂が。ナミルリモンハナバチかと見ると違います。おお!オオセイボウ(大青蜂)だ。15ミリほどのナミルリモンハナバチよりさらに小さく「飛ぶ宝石」と呼ばれます。ナミルリモンハナバチより素速く動き回るので今まで撮影できたことがありませんでした。オミナエシの花でよく見られます。
まさに「飛ぶ宝石」。初めてちゃんと撮影できました。マウンテンミント(ピクナンテヌム:シソ科)で吸蜜中。これも幼虫がスズバチ(ドロバチの仲間)の巣に寄生して育つ寄生蜂の一種です。そういえばこの花園にはトックリバチ(徳利蜂)も来ていました。
ハラアカヤドリハキリバチ。オオハキリバチの巣に侵入し、オオハキリバチが幼虫のために保存していた餌に産卵し、巣を乗っ取ります。その際に、卵は噛み潰し、幼虫は外に捨てます。オオハキリバチは知らずにせっせと餌を運びます。寄生蜂はどの様にしてこんな風に進化したのか不思議です。
ハラナガツチバチの一種でしょう。白帯に黒い線が入るのが特徴。触覚が長いのでオス。メスは地中のコガネムシの幼虫に産卵する寄生蜂。4属24種が知られていますが、これはなんでしょう。大きいのでオオハラナガツチバチか。
キビツチバチのメス。成虫は、乾いた崖などで土中に潜って単独で越冬します。これも寄生蜂。
メスは土の中にいるコガネムシの幼虫を探して寄生します。頭上ではツクツクボウシとミンミンゼミが大合唱をしています。
マウンテンミントで吸蜜中のベニシジミ。もう一頭盛んに交尾をせまる個体がいたのですが、受け入れませんでした。
交尾中のカノコガを発見。カノコガ(鹿子蛾)幼虫の食草のアカツメクサにいました。タンポポの葉も食べます。成虫は果樹の花の蜜を吸います。
ナカグロカスミカメの幼虫かな。キク科、マメ科、イネ科の植物につく害虫ですが。ロシアンセージの花と比べるとすごく小さいのが分かります。
アカサシガメの幼虫。孵化した幼虫は数回の脱皮を繰り返して大きくなります。昆虫を捕らえて体液を吸うカメムシの一種。
なんだろうと初め思いましたが、芽を見て分かりました。コブシの集合果と新芽。
山栗(柴栗)も豊作です。
北アメリカ原産のキク科のヘリアンサス(キクイモ)。夏の花が終わって初秋の花が咲き始めました。
右奥には尼厳山の向こうに奇妙山。左に崖が見えるのは金井山。手前のリンゴ畑では秋映が赤くなりシナノゴールドが黄色く熟し始めています。
南方の眺め。左に五里ヶ峯。右手前に有明山。一重山までを五一山脈といいます。五里ヶ峯の手前の集落はあんずの里の森。湿度が少し高く霞んでいます。
●幸せを呼ぶ青い蜂・絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)2024(妻女山里山通信):8月2日の記事。
週末は約ひと月ぶりに妻女山の陣場平へ。車から出た瞬間に100匹以上のクロメマトイにまとわりつかれました。ゴーグルは必須です。防虫スプレーは効きません。防虫ネットがおすすめ。前回、除草したので清々しています。除草しないとヒカゲイノコズチやイネ科の草が50〜80センチぐらいに生い茂ってしまいます。
日本でここにしかない貝母(編笠百合)の群生地。貝母は枯れて地中で球根が育っています。3月に雪中から芽吹き。4月10〜20日頃に満開になります。当ブログやXで開花情報をアップするのでチェックをお願いします。今年の満開の様子は、4月のアーカイブをご覧ください。ミズヒキが咲き始めました。
■ 「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。
■好評だったブログ記事:「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)は、都合によりリンク先の楽天ブログに移転しました。
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