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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

貝母が芽吹きました。妻女山陣場平と堂平大塚古墳へ。福寿草で花粉を集めるセイヨウミツバチ(妻女山里山通信)

2024-02-18 | アウトドア・ネイチャーフォト
 観察用に庭の雲龍杉の下に植えてある貝母(ばいも)が16日に発芽しました。、いつも2日後ぐらいに妻女山陣場平も出るので18日に登りました。芽吹いていました。昨年も18日。同じく今年も早い芽吹きです。見頃は4月になってから20日過ぎまでは続くと思います。陣場平までは下の駐車場から登って20分から40分ぐらいです。我々は保全のために車で登りますが、一般の方は止めてください。かなり酷い悪路なの最悪車が壊れます。SBCの「ずくだせテレビ」のロケの時も、ロケ車では到底無理なので私の車にスタッフや島田秀平さんを乗せて登りました。

 陣場平入り口の西面の貝母が毎年最初に芽吹きます。花も最初に咲きます。奈良時代に入ったといわれる薬草(毒草)で、万葉集にも一首詠われています。薬効は咳止めで、成分的には筋肉弛緩剤の様な物です。触れるのも危険なヤマトリカブトほどではないものの、誤食するとたいへん危険なので持ち帰りはご遠慮いただいています。

 向こうが林道で陣場平入り口の看板があります。枯れ葉に覆われていましたがどかしました。撮影用のためでもありますが、この時期芽吹きを見に来る方もいるので誤って踏まない様にどけておくのです。ただかなり強い植物なので、あえて柵とかロープを設置せず、なるべく自然な状態で見学していただいています。

 前の記事は14日ですが10センチの積雪がありました。15日夜からの大量の春雨で一気に消えたのです。前回は林道がアイスバーンだったので歩いて登りました。今日は重いレンズや山仕事の道具があるので車で登りました。一見貝母が芽吹いていない様に見えますが。枯れ葉の下に隠れています。

 枯れ葉が盛り上がっているところを探すと大量に芽吹いています。もやしの様に黄色いものもありますが、太陽が当たるとすぐに緑色になります。赤っぽいのは寒さでポリフェノールの一種、アントシアニンによるものです。

 陣場平の北東部にある菱形基線測点(りょうけいきせんそくてん)。昨年その向こうに貝母の球根をたくさん植えました。今年発芽して花を咲かせるでしょう。種から発芽した場合は、4、5年はかかります。

 落葉期のこの季節は樹間から北アルプスの山並みが見えます。鳥は多くはありませんが、朝起きたら庭の木にガビチョウが二羽来ていて喧しく鳴いていました。何年か前からここ妻女山山系でもガビチョウの鳴き声を聞くようになりました。中国の鳥ですが、飼われたものが逃げ出してあちこちで増えている様です。

 堂平大塚古墳の斜面に咲く福寿草。前回よりも花が増えています。

 セイヨウミツバチが数匹、花粉を集めに来ていました。脚に大きな花粉団子を付けています。

 古墳脇のログハウス。右手前に紅梅、奥に枝垂れ桜。貝母が満開の頃に見頃になります。

 紅梅も前回は固く閉じていましたが少し膨らみ始めました。

 妻女山松代招魂社に下りました。太い桜の枝が折れて落ちていました。幸い本殿には当たらなかった様です。

 妻女山展望台から北アルプス仁科三山の鹿島槍ヶ岳。手前は西山のゴルフ場と民家。この近くに白金にもお店があったバスクチーズケーキで有名なロンディネッラがあります。山の中ですが人気のお店です。

 五竜岳の武田菱もはっきりと見える様になりました。春の兆しです。手前の里山には林檎畑や水田が点在します。

 下って温泉へ行く途中で土口水門から見る北アルプス。手前の千曲川はさざ波が立っていますが、歩いて渡れるほど浅いのです。戦国時代の犬が歩いて渡れたという戌が瀬とはこの辺りのことだと思います。ちなみに松代PAのあたりには猫が瀬がありました。猫でも渡れる浅い瀬という意味です。実にキャッチーな可愛いネーミング。

昨年の4月5日の陣場平の貝母の開花状況です。八分咲きぐらいです。今年もこんな感じでしょう。昔は日本各地の里山に貝母の薬草畑があった様ですが、現在はここだけだと思います。非常に貴重です。

貝母の花。下から見上げると和名の編笠百合という名前の由来が分かると思います。毒草ですが、花芽をニホンカモシカが食べたのを確認しています。デトックスになるのでしょうか。

「ホタルイカと雪菜エノキのペペロンチーノ」旬のホタルイカにやはり旬の雪菜。甘さとほろ苦さが早春の滋味。エノキのシャキシャキ感。最後にピリッと舌をさすエキストラバージンのオリーブ油を回しかけて。雪菜は和洋中エスニックと応用が効く野菜です。

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