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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ウツギとヤマホタルブクロ咲く妻女山で、椎茸ホダ木の本伏せ作業(妻女山里山通信)

2014-06-08 | アウトドア・ネイチャーフォト

 梅雨入りを待つかのように、妻女山ではウツギの花(卯の花)が一斉に咲き出しました。花びらの縁が折り目がついたような立体的な白花が鈴なりに咲いています。特に雨後の水滴がついたウツギの花は魅力的。「卯の花の匂う垣根に、時鳥早も来鳴きて、忍音もらす 夏は来ぬ」という唱歌の卯の花とはウツギのことです。匂う垣根とありますが、ウツギに匂いはありません。匂うごとくに咲き乱れるということなのでしょう。昔は色にもにおうという表現を使いましたから。花言葉は、「古風、風情、秘密」。
「卯の花の 散るまで鳴くか ほととぎす」ー正岡子規ー
「霍公鳥(ほととぎす) 鳴く声聞くや 卯の花の 咲き散る岡に 葛引く娘女(をとめ)」ー万葉集(詠み人知らず)ー

 そういえばまだ、東京特許許可局と鳴くホトトギスの鳴き声を聞いていません。
 ヤマホタルブクロの花も咲いています。微風に揺れる様は、花の少ないこの季節には目立ちます。亡き父は、この花に蛍を入れて遊んだことがあると言っていました。それが名前の由来という説もあるようですが、むしろそういう名前なので実際にやってみたということのようです。昔は千曲川の細流にカワニナがいて、蛍が発生したのです。花言葉は、「激しい束縛」・・。
 向かいの中尾山の白い崖がくっきりと綺麗に見える季節になりました。

 週末は、久々の妻女山里山デザイン・プロジェクト(妻女山SDP)の作業でしたが、今回集まったのは3人だけ。シイタケ栽培の地伏せしておいたホダ木の本伏せをしました。ホダ木では普通あり得ないくらい太いコナラです。長所とすれば、ホダ木が長持ちするということでしょうか。上手く管理すれば、10年ぐらいは出続けます。
 まず立てかける馬を作ります。杭に防腐剤を塗りました。杭が2本足りないので、適当なコナラを伐採してナタで尖らせて作りました。山仕事は、臨機応変に現場で用立てるが基本です。

 二つの馬が完成しました。ここまでは順調に作業は進みました。そしていよいよホダ木の運搬ですが、これが大変でした。一輪車に乗せて20mほど運び上げるのですが、太い上に灌水でたっぷりと湿っているため重く重労働でした。3本積むと楽に100キロは超えそうな感じです。運び上げてから、それを馬に立て掛けるのがまた大変。それでもなんとか昼近くには終了。綺麗に並びました。椎茸が発生するのは二年後の今頃でしょう。二年前に立てかけたものは、今年から椎茸が出始めました。

 昼食は、先月偲ぶ会をやった、山仲間の故Kさんのログハウスをお借りしました。偲ぶ会に出られなかったK君が記念碑にビールをあげて参拝。まだ来ていない仲間達も、次のBBQパーティーには参拝できるといいねと・・。この日は、暑くもなく、湿気もそう高くなく、きつい作業をするのにはもってこいの日でした。残念ながら北アルプスは見えませんでしたが、濃くなった里山と光る千曲川が綺麗でした。

 ログハウスを掃いて、テーブル、椅子の拭き掃除をしてから、今回作ったのはお好み焼き。生地は、千曲市の名産の小麦粉ユメセイキに、これまた名産の長芋をとろろにして入れました。春キャベツをこれでもかとたっぷり入れ、長ネギ少々、ダシ粉も入れて、やや緩めに溶きます。信州産の豚バラ肉を乗せて焼き、ひっくり返す時に卵。青のり、ソース、マヨネーズ、花鰹で仕上げます。紅生姜を添えて。結局三枚焼いて食べた後にジンギスカンもたいらげました。私が作ったニシンのオリーブ油煮とコシアブラ入りキャラブキも。食材は、各自が放射能汚染されていないだろうというものを吟味して集めました。まあ、野菜は全て自家製ですが。食後は、ログハウスに向かって倒れそうな落葉松のチェック。この伐採は難儀しそうです。

 北アルプスのスカイラインは見えませんでしたが、沢に残雪のある中腹がよく見えました。白く光る千曲川。水平に伸びる長野新幹線。偲ぶ会の頃に比べると、ずいぶんと緑が濃くなりました。最近、家の周りでカッコウが半日ぐらい鳴いています。さすが信州とは思いますが、ずっと側で鳴かれると、結構煩いものです。贅沢な悩みですが、もうケッコウと言いたくなります。ログハウスで鳴いていたのはサンコウチョウでしょうか。少し鳴き方が下手でした。

 ウスバシロチョウは、ほとんど姿を消しました。蜘蛛の巣にかかって絶命した二頭を見ました。替わってヒカゲチョウやミドリヒョウモンがよく見られるようになりました。本来なら目にするはずのツバメシジミなどが、まだ見られません。松枯れ病の農薬空中散布のせいでないといいのですが。ホダ木にたっぷりと潅水して、3時に山を下りました。
 翌日は、農作業の後でホダ木置き場周辺の除草をしました。蜂に刺される可能性があるので、ポイズン・リムーバーは必携です。1000円で助かる命もあるのです。
 次回は、7月の下旬に山の帰化植物を中心に除草をします。これは人海戦術が必要なので、仲間全員に声をかけます。昨年は、ムモンホソアシナガバチの巣を派手に壊しましたが、幸い誰も刺されずに済みました。エルニーニョで、梅雨明けが8月にずれ込むとか。こういう年は、梅雨明け頃に集中豪雨が来ることがあるので警戒しています。
 
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信州でも希少な、ほぼ360度の大パノラマが堪能できる大林山の山菜天ぷら三昧トレッキング・フォトレポート。 カタクリ、ヒトリシズカ、ショウジョウバカマ、タムシバ、コブシ。

★妻女山山系の自然については、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。蝶の写真はこちらにたくさんあります。

★ネイチャーフォトのスライドショーは、【Youtube-saijouzan】をご覧ください。粘菌やオオムラサキ、ニホンカモシカのスライドショー、トレッキングのスライドショーがご覧頂けます。


★妻女山(斎場山)の歴史については、「「妻女山の真実」妻女山の位置と名称について」。をご覧ください。「きつつき戦法とは」、「武田別動隊経路図」などリンク記事も豊富です。
このブログでもページの右上で「妻女山」や「斎場山」、「川中島合戦」、「科野」などでブログ内検索していただくとたくさん記事がご覧いただけます。主に古代科野国と戦国時代、幕末から明治維新にかけての記事がご覧頂けます。
川中島合戦と山名についての考察。斎場山と妻女山まとめ。関連記事のリンク集も
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