北の森での散策日記

北海道の昆虫(主に蛾・ゴミムシ・カメムシ・ハナアブなどなど)が好きで、冬は鳥や動物を撮影しています。旧ブログ名「自世界」

ライトトラップ 4月14日

2015年04月20日 | 春のライトトラップ・外灯回り・糖蜜
4月14日、7時からHIDハンディライトでライトトラップをしました。
場所を変えたこともってか、前回とくらべものにならないほどの蛾たちが集まってきました。(北広島市)

7時:iPhoneの天気予報では曇り、気温11度、南東の風4m、湿度76パーセント。
なかなかいいコンディションです。


ライトトラップの賑わい状況


点灯30分後
ちょくちょく来ます。
ライト点灯30秒もせずにスギタニキリガなどが飛来し始めます。
その後すぐにシャクガ類やタマヌキトガリバやミスジトガリバなどが飛来します。


午後8時:点灯1時間後
沢山来ています。
ときどき強いかぜがふきシートを引っぺがすのでおもりとして石を置きました。


午後9時:点灯2時間後


午後10時:点灯3時間後
時間が経てばばたつほど蛾が増えます。


午後10時12分にバッテリーが切れ消灯

シートを自転車や荷物の上に敷いきました。
シートの中の方にも大量の蛾が入り大変でしたが、それほど多くの蛾が飛来したということですね。
嬉しい限りです。


シート上が最も盛り上がったのは点灯2時間50分後ほど。
風が吹いて一掃されてしまうことが何度かあった。

ちなみに蛾は前回の時より落ち着いていた。


今回見られた蛾たち

ヤガ科


カバキリガ(左上)、ホソバキリガ(右上)、スモモキリガ(左下)、ブナキリガ(右下)
ブナキリガはなあなあ、ほかの3種は多数見られた。



チャイロキリガ(左上)、スギタニキリガ(右上)、テンスジキリガ(左下)、アカバキリガ(右下)
ちょくちょく見られたキリガたち。
チャイロとアカバは新鮮な個体が多く美しかった。



ミヤマカバキリガ
3頭飛来。
変異がい多くて難しい。



カシワキリガ(左上)、エゾミツボシキリガ(右上)、ホシオビキリガ(左下)、ゴマダラキリガ(右下)
各1頭づつした来なかったキリガたち。
越冬組たちはもう少ないようです。



アメイロホソキリガナカグロホソキリガ
越冬組ですが、なかなか綺麗な個体です。



カギモンヤガ
カギ紋がかなり薄い個体。



普通のカギモンヤガ
本種も多数飛来したが、みんなしっかりしたカギ紋をしていた。
例外は上の一種のみ。


トガリバ科


マユミトガリバ
多数飛来。



タマヌキトガリバ
多数飛来。



ミスジトガリバ
こちらも多数飛来。
ミスジも多いのは嬉しいです。



ミスジトガリバ
やっぱり美しいです。

ホシボシトガリバやサカハチトガリバはまだ時期的に早いのかもしれません。


シャクガ科


クロオビシロナミシャク(左上)、オカモトトゲエダシャク(中上)、シモフリトゲエダシャク(右上)
カバナミシャクの一種(左中)、ウスベニスジナミシャク(中中)、ナカモンキナミシャク(右中)
チャオビコバネナミシャク(左下)、カナバミシャクの一種(中下)、アトジロナミシャク(右下)
それぞれよく見られました。
ナカモンキナミシャクは交尾をしていました。
クロオビシロが多い中、ホソクロオビは見られませんでした。



ウスシモフリトゲエダシャク
今回はシモフリトゲよりも多く見られた。



ウスバキエダシャク
完品の美しい個体。
1頭のみ確認。



ヒゲマダラエダシャク
4頭見られた。
トビモンオオエダシャクは飛来せず、本種が今日一番の大物となった。


その他の蛾


ミヤマクロスジキノカワガ(左上)、ウスアオハマキ(右上)
ハンノキミダレモンハマキ(中段2種)
ハマキガの一種(下の段は未同定)
ヒラタマルハキバガの一種も見られまたが写真は撮り忘れ。


蛾以外


ズキンヨコバイ(左上)、クロヒラタシデムシ(右上)
コモリグモの一種(アライトコモリグモかカラフトコモリグモのどちらか。)(下段)
クロヒラタシデムシは越冬から目覚めたようです。
他はコバエなどが見られた。


ライトトラップに来た虫

ヤガ科
カバキリガ多
ホソバキリガ多
カギモンヤガ多
スモモキリガ多
アカバキリガ中
スギタニキリガ中
チャイロキリガ中
テンスジキリガ中
ブナキリガ中
ミヤマカバキリガ×3
エゾミツボシキリガ×1
ゴマダラキリガ×1
ホシオビキリガ×1
アメイロホソキリガナカグロホソキリガ×1
カシワキリガ×1

トガリバ科
タマヌキトガリバ多
ミスジトガリバ多
マユミトガリバ多

シャクガ科
クロオビシロナミシャク多
チャオビコバネナミシャク多
オカモトトゲエダシャク多
ウスシモフリトゲエダシャク多
カバナミシャクの一種多
ナカモンキナミシャク多
ウスベニスジナミシャク中
シモフリトゲエダシャク中
アトジロエダシャク中
ヒゲマダラエダシャク×4
シロフフユエダシャク×2
シロトゲエダシャク×2
ウスバキエダシャク×2

コブガ科
ミヤマクロスジキノカワガ×2

ハマキガ科
ハンノキミダレモンハマキ×2
ウスアオハマキ×1
ハマキガの一種多

キバガ類
キバガ類多

その他
クロヒラタシデムシ×1
ズキンヨコバイ×1
コモリグモの一種×1
コバエ類多

蛾類は36種確認。
HIDハンディライトは効果抜群です。
この調子だと夏場は収拾はつかなくなるかもしれませんね。

エゾモクメキリガが来なかったり、フユシャク類も少ない。
場所などを変えながら試すことで種数を追加していきたいです。


前回は気温7度でなかなかシートに蛾が止まってくれませんでした。(特に体の重いヤガタイプの仲間が)
7度ともなれば蛾たちは体を冷やさないために常に動き続けることを心がけていたのだと思います。
しかし今回は気温11度。
このくらいの気温だと体はそう冷えないからでしょうか、シートによく止まってくれます。
この時期のライトトラップの決行基準の一つとして、気温10度以上ということを心がけたいと思います。


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キクビゴマケンモンの幼虫など

2015年04月19日 | ヤガ科

アオケンモン 2012年6月12日 札幌市清田区
ケンモンヤガの中で最も綺麗な種類だと思います。
くすんだ感じの個体もいますが、写真の個体は綺麗な部類です。
シナノキに付く普通種でよく見る種です。



ゴマケンモン 2013年6月30日 恵庭市
市内でもよく見る小さめのケンモンヤガ。
ミズナラやカシワなどのブナ科やシラカバに付く。
似た種にキクビゴマケンモンがいる。



ゴマケンモン 2014年7月2日 苫小牧市



キクビゴマケンモン幼虫 2011年8月2日 北広島市
幼虫を見ているにもかかわらず成虫は未見。
ドクガ科の仲間だと思っていて同定に苦戦しました。
クマシデやサワシバに付く。


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エゾエンゴサクなど

2015年04月18日 | 春の散策日記
4月8日から5日後の13日、同じ場所に行ってみました。


エゾサンショウウオの卵塊は沢山あり、水を吸って皆大きい。



エゾエンゴサクは早いものでようやくここまで来ました。



湿地なのでミズギワゴミムシの仲間がいました。
ヨツアナミズギワゴミムシという種類で、湿地で普通に見られます。


日を浴びると持ち前の体色が出てきます。


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HIDハンディライトでライトトラップ

2015年04月17日 | 春のライトトラップ・外灯回り・糖蜜

4月12日、前からほしかった品が届きました。
SL3050X1というHIDハンディライトで灯火総研さんから購入しました。
50W5200lm、色温度は6000Kという驚異的なハンディライト。
さらに紫外線強化バルブで、蛾の好きな光を出し誘因効果を高めます。

僕はライトトラップをしたかったけど配線などの知識がなく、さらには車を持っていないので、発電機などは持ち歩くことができません。
そんな悩みをすべて解決してくれるのがこのハンディライトでした。
発電機を用いた大がかりなものよりは光量は落ちますが、それでもすごい明るさです。
さらに大きい懐中電灯というだけなので取り付け簡単という代物。


届いたその日、周りに何もない真っ暗な森の中でライトトラップを行いました。(北広島市)
iPhoneの天気予報は気温7度、風速1メートル。
1メートルの割には風が強すぎます。
雲がかかっていましたが、満天の星空が空を少し明るくしていました。
コンディションは微妙です。

ハンディライトは一時間半持ちます。
そしてバッテリーを搭載すればもう一時間半持って合計3時間の照射が可能です。
今回はバッテリーが充電されていなかったので一時間半の勝負です。

午後6時44分照射!

数分後蛾があたりをよく飛んでいます。
しかしなかなかシートに降りてくれません。

8時21分消灯。
消えました。
反省点山積みの97分でした。

ということでライトトラップで見られた蛾の写真。


ウスベニスジナミシャク
多い。



アトジロエダシャク
ヤガタイプの蛾はシートにうまく乗らないことが多かった。



カバキリガ
多い。
でもどれもまともに止まってくれなかった。



カバナミシャクの一種
ちっこいのも来てくれます。



ホソバキリガ
多い。
ホソバキリガは他の止まっている蛾にアタックしてシート上をあらすことが何度かあった。



マユミトガリバ
かろうじて1個体シートに乗ってくれました。



カギモンヤガ
シートに乗りません。
大体は行方不明になってしまうが、ボトッという音で場所を特定できました。



オカモトトゲエダシャク
常にせわしない。



シモフリトゲエダシャク
一時期本種が一気に3個体来たりしました。
何がそうさせたのでしょうか。



ウスシモフリトゲエダシャクもいました。



タマヌキトガリバ
落ち着いてシートに止まってくれました。
来てくれてうれしい蛾の一つです。



トビモンオオエダシャク
今日一番の大物。



こんな感じです。
写真に写ってる蛾は11頭。


・ライトトラップに飛来を確認した虫
カバキリガ
ホソバキリガ
カギモンヤガ
スギタニキリガ
マユミトガリバ
タマヌキトガリバ
ウスベニスジナミシャク
オカモトトゲエダシャク
シモフリトゲエダシャク
ウスシモフリトゲエダシャク
カバナミシャクの一種
トビモンオオエダシャク

用意したシートがあまりにも小さく、殆どの蛾が落ち葉に落ちて消息不明。
しかもシートに落ちた蛾の大多数は落ち着きがなく、シート上の蛾の入れ替わりが激しかった。

兎に角シートをもっと大きくしなければならない。
飛来した蛾を止まらせるためにはシートを敷くだけではなく、立体的に壁のようにつるさないといけないような気がした。
HIDハンディライトで蛾を集めてブラックライトで蛾を一転に集めるなどの方法も考えなければいけない。
それでも多くは別の方向に逃げてしまうと思うので虫網も必要だと思いました。
ライトを向ける方向も考え直したいと思います。
問題は山積み。
でも蛾が飛来すること、予想以上にライトの光が強いことがわかったので一安心。



実は糖蜜トラップもやっていました。
日は長くなり、午後6時35分からようやくキリガが誘因され始めます。


スギタニキリガ
うまく撮れました。



カタハリキリガ
お久しぶりです。



糖蜜にやってきたキマダラケシキスイ
元々樹液に集まる種類で同じ木に2頭来ていました。



ウスベニスジナミシャク
偶然見つけた交尾体。

・糖蜜に来た虫
ホシオビキリガ
ホソバキリガ
テンスジキリガ
ミヤマオビキリガ
エゾミツボシキリガ
スギタニキリガ×4
スモモキリガ×3
ブナキリガ×2
キバラモクメキリガ×2
カタハリキリガ×1
キバガ類
キマダラケシキスイ×2

焼酎から以前使っていた(第9弾まで)お酒に戻したら、蛾の寄りがよくなりました。
それでもいい成果は上げられず。
糖蜜トラップは早くも幕引きの時期かな?


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エゾリスが巣から顔を出す!

2015年04月16日 | その他の生き物
エゾリスが巣からこちらの様子をうかがっているようです。


エゾリス 4月8日 北広島市
随分といい家に住んでいますね。


エゾリス:?

日中にエゾリスが巣から顔を出しているのを見るのは2度目。
野幌で一度見たきりで、そのときは遠くて虫用のカメラしかなかったのでまともな写真が撮れませんでした。

実はこの穴はクマゲラの古巣です。
懐かしいですね~

比較のためエゾモモンガの写真も!


エゾモモンガ 2012年3月7日 札幌市厚別区
どちらもかわいいです。
でも違う系統のかわいさですね♪


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