普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

5000万件の年金行方不明問題の原因

2007-06-06 10:58:36 | 政策、社会情勢

今、年金問題が時期政権の行方を決めかねない程の問題になっている。

その発端である、政治家の年金未納問題から、職員が未納情報等の業務目的外閲覧→保険料を保険給付以外に使用→国民年金保険料の不正免除などの一連の報道を見る度に思っていた事がある。

<<社会保険庁関係者の思い違い>>
一つは私の年金受給手続きで、始めて社会保険事務所に行った時の係員の横柄な態度だ。
私の先にいた60歳位の人が手続きの仕方が間違っていると言って係員から怒られていた。
誰でもこのようなところに行くのは始めてだから、間違えもあるのは当然なのに。

私の場合は事細かく書かれた手続きのための資料を出身会社から貰っていたので事なきをえた。

係員は、年金は国民(と厚生年金の場合は企業の負担金)から預かっているものだと言う事を忘れて、彼らが国民に年金を呉れてやっていると思っているのだ。

私の見た係員のように年金は自分の物だという気持ちがいつの間にか社保庁全体に行き渡り、年金基金を国民に相談もせずに、保険料給付以外にも平気で使うようになったのでと思う。

今度の場合でも、年金は国民から預かっている気持ちがあれば、批判されているような杜撰な管理は出来ないはずだ。

<<5千万不明問題の関係者の責任>>
もう一つは、厚生労働大臣や社会保険庁長官が国会で非難されても、一方の当事者である労働組合への非難が全くないことだった。

これは教育改革が盛んに論議されているのに、教育環境の悪化に大きな影響を及ぼした筈の日教組の名前が国会では全く、マスコミでも殆どでてこない事に良く似ている。

然し5000万件の年金行方不明の問題が大きくなるに連れて、労組を含む保険庁関係者の果たしてきた役割が次第にはっきりしてきた。

Wikipedia やマスコミの報道によると、
労組は労働強化に繋がるとして、オンライン化に反対していた。
(普通の会社の労働組合がこんなこと言います?)

長官と労組の間で104件にも登る「オンライン化計画の実施に伴う覚書」が交わされた。
その中には職員の行う同業務の範囲を1日、5000タッチに限定していた。
(労組は業務の合理化について、自己の権利を護る事しか考えて無かったのでしょうね。
それにしても5000タッチとは何でしょうね。
普通の文書の入力に換算すると僅かA42~3枚、1時間程度の仕事量です。
照合などの手間を考えてもこれまで制限をくわえるなど酷すぎると思いませんか?

然し、どうせ1~3年しか居ない天下りの長官が、労組とトラブルを起こして後々の天下りに差し支えると思えば、一時凌ぎの覚書を交わしたい気持ちは良く判ります。)

職員の労働強化にならぬように、同業務は外注されたり、臨時のパートなどに任された。
(オンライン化など余計なことをさせられていると考えている職員が、下請けやパートの仕事のチェックを真面目にすると思います?)

オンライン化業務の一段落?と共に一部の手書きの資料が廃棄された。
(普通の会社で、システムを手書き管理から機械管理に変えた時、それが十分に機能することが判る前に、原始資料を破棄すると思いますか?

まして、パートに仕事をさせていても、名前の読み方が色々合った時、現職の職員に当然その処理について質問があったのは当然で、それなら資料はもう少し置いて置こうかと思うのは当然と思いませんか。)

その当時の社会保険庁長官だった正木馨さんはその後も5~6箇所の天下りの梯子をしているそうだ。(現在も在職中)
(これだけ問題を起こしても厚生労働省の管理範囲の団体に居られるとは、同省での官僚の成績査定はどうなっているんでしょうね。)

2004年7月に小泉さんから村瀬清司さんが始めての民間長官として送り込まれた。
村瀬さんと顧問の堀田力さんは当時報告されていた、16万件の未処理の件の解決に取りかかった。

2004年11月、社会保険庁(村瀬、堀田さん)から労組へ覚書・確認事項の破棄の申し入れがなされ、覚書・確認事項は破棄された。

村瀬さんの年金納付率アップの指示に対して、2006年5月、全国各地の社会保険事務所が、222,587件にも登る国民年金保険料の不正免除を行っていたことが発覚した。
(このことは労組員だけてなく、村瀬さんの意向を無視し、部下の荷を減らす事ばかり考えているいい加減な管理職も居た事を証明するものです。)

堀田さんはこの件もあって顧問の地位を辞退した。
堀田さんは未処理の年金が16万件から5000万件に急増したの聞いて驚いているそうだ。

<<今回の問題発生の原因>>
1.小泉さんの中途半端な改革
私は
社会保険庁の年金納付率引上げのトラブルでも書いたが、社保庁のような伏魔殿のようなところへ民間人をたった独り送り込んで、改革が終わったとするような小泉さんの改革手法の弊害が今頃出てきたものと思う。

私の言うように村瀬さんの腹心の部下を彼の好きなだけ投入しておればこのような問題はは村瀬さん着任後間もなく発覚していた筈だ。

2.関係者が年金は国民からの預かり物でなく、自分のものと思っていたこと。

3.やる気のない関係者
(1)1~3年で動く長官
(2)国の為より自分の利益を優先する組合員
(3)両者の間に挟まって何も出来ない管理者
(文部省、教育委員会と日教組の間に挟まって何も出来ない校長や教頭を考えて見て下さい。)

自民党、民主党のへお願い
今後のこの問題の追求がされると思いますが、そのときは厚生労働大臣や、社会保険庁の長官だけでなく、その下の中堅幹部、一般官僚や労働組合にも追求の手を伸ばして下さい。

教育改革が何時までも進まないのは、日教組や今学校を悩ませている父兄の問題を避けているからです。

特に民主党はその支持母体に労働組合を抱えているので、難しいこともあると思いますが、このさい国のために、ある程度の血を流す覚悟で追求をして下さい。

そうでないと自民党からまたそこを突かれますよ。

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